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#852 「基礎が大事」は初心者ではなく、むしろ中級者向けかもしれない

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

最近、読んでいる本から考えたこと

今日の放送は、最近、読んでいる本から考えたことを共有させていただきたいなと思います。
「最近、読んでいる本」なんですよね。「読み終えた本」ではなくて、「読み途中の本」というのが、私の読書の特徴です。
私は自分で「読みかじり読書」と呼んでいるんですけれども、何冊か読み途中の本を並行しておきながら、一冊を読み切って次ではなくて、何冊かを行き来しながら、読みかけながらゆっくり進めていくという読書スタイルです。
皆さんはどんな読書スタイルでしょうか?
これはあくまでも個人的な考え方なんですけれども、一冊を読み切ったら次をやっちゃうと、その一冊を早く読みこなさなきゃみたいな感じで、結構消化になっちゃうんですよね。
その時、関心があることや熱って一つでもないし、一定でもないじゃないですか。
なので、「一冊を読み切ったら次を読んでよし」みたいなルールは引かずに、何冊か並行して読みかけて、気の向いた時に読みたいものを読んでいく、そんな読書スタイルを取らせていただいています。
なので、今日の放送の「最近、読んでいる本から考えたこと」については、本の全体の感想やまとめではなくて、その中の一部分から私が考えたことを皆さんと共有したいなと思います。

何の本かというと、皆さん、『冒険の書 AI時代のアンラーニング』という本をご存知でしょうか。
起業家の孫泰蔵さんの本ですね。
私は勧められて手に取りました。
結構おすすめされてその本を読むことが多いのも私の特徴でして、「これはきっと小田木さんにいいよ、おもしろいよ、ぜひ読んでみたらいいよ」というのは、とりあえずポチることにしています。
『冒険の書 AI時代のアンラーニング』って、タイトルからは何を書いてあるかよく分からないじゃないですか。
読んでめちゃくちゃおもしろいんですけれども、「これはこんな本だよ」と紹介するのが超難しいなと思っています。
なんて言うんでしょうね。書いてあることだけ取り上げると、今、当たり前になっている学校や教育システムの成り立ちを紐解きながら、「なんで学校に行かなきゃいけないの?」こういう子どもの頃に必ず持っていたであろう、純粋なクエスチョンに答えるべき探求を進めていく。
こんな感じですかね。
本がストーリー調になっているんですよ。
ビジネス書的なロジックの積み重ねではなくて、ストーリー。探求の旅に出る。だからたぶん『冒険の書』なんだと思いますけれども、学ぶってどういうことなのか私たちがいかに思い込みにどっぷりつかっているか、実は良かれと思って選んでいることが、歴史と社会システムの中でそう考えるように仕向けられていることだったりとか、「なるほど!そうだったのか!」という発見があって、読み進めながら、いろんな問いについて考えながら、表紙はめっちゃさわやかな絵なんですけれども、読んでいてさわやかな気持ちになるし、ページを進めるのがワクワクしておもしろい。
何を書いてある本かは全然伝わらないと思うんですけれども、とにかく今、ワクワクしながら読んでいる。そんなおもしろい本です。

基礎が大事って思い込みじゃないか?

いろんな思い込みだとか、その前提を明らかにしていく。だから『AI時代のアンラーニング』というサブタイトルがついていると思うんですけれども、その中で、「基礎が大事」というのも、思い込みではないか?こんな問いかけがあるんですよね。
今日の放送は、基礎が大事って思い込みじゃないか?そこから私が考えたことを皆さんと共有したいなと思います。
この本のように、一緒にいろいろ考えながら探求したい。そんなふうに思っています。

基礎が大事。
私自身もそう思って疑わなかったですが、この本の中で、はたと気付かされたのは、基礎が大事であるという思い込みに、さらに私たちは「初心者こそ基礎が大事、だから何ごとも基礎から始めるべし」「基礎から始めるとうまくいく」こんなふうに思っちゃってますけれども、この本を読みながら、はたと気付かされたのは、基礎が大事であるというのは確かに大事なんだけれども、初心者こそ基礎が大事、ここが実は事実と違って、本当は、基礎が大事だし有効に働くのは、中級者以降ではないか?
何かを学ぶとか、何かをものにしていく過程では、「初心者だから基礎が大事なんだよ」みたいな思い込みで、初心者に基礎を押し付けることによって、それを楽しいと思いながら、はまっていく過程を奪っているんじゃないか?こんなふうに言われて、私は思い当たることがありすぎちゃって、「なるほど、そういうことか」と、膝を打ちました。

私たちの中に、基礎から始めてうまくいった体験はどのぐらいあるか?

ちょっと考えてほしいんですけれども、基礎から始めてうまくいったケースと、もしくは、最初は基礎から入らなかったけれども、あとから基礎を追加することによって、うまくいったケースと、それぞれの成功体験がどのぐらいあるか、ぜひ自分のケースを振り返ってみていただきたいなと思うんですけど、どういうことか分かりますか?
基礎から始めた経験ではなくて、それでうまくいった経験が本当にあるかどうかを、ちょっと思い出してほしい。

例えば、最近の私のケースでいくと、植物にどっぷりはまっているじゃないですか。
これは、やらされでも何でもなくて、本当に純粋におもしろいと思って探求しながらはまっているのが、今の私にとっての植物なんですけど、じゃあ、この状態に至るまでにどういうステップを踏んだかというと、まず本を買っていろいろ知識を得て、そこから始めたかというと、やっぱりそうじゃないんですよね。
「なんかいいな、おもしろいな」そこから自分なりに自分の好きなようにいろいろやってみて、好きになっていく。でも一方で、失敗もたくさんする。これが、最初のステップだったなと思います。
枯らしちゃうって感じですね。
うまくいかないとか、なんか元気がないとか、でも好きなようにやっているので、どんどん好きは増していく
たくさん失敗をする過程で、「どうなっているんだ?」と、探求したい気持ちが湧いてきて、ここで初めて基礎に触れていく。
そうすると、いろんな経験だとか、おもしろいという気持ちが前提にあるので、知識的にいろいろ探求していくのが全然苦じゃなくて、むしろめっちゃおもしろくて、ますますはまっていくんですよね。
私の場合だと、Webでいろいろ情報検索したり、その前に知識の体系がほしいなと思って何冊も本を買ったり、そこから自分なりのいろんなスタイルだとか、やり方を確立されている方のInstagramやYouTubeを見たり。
自分の経験と、体系立った知識と、さらにいろんな人の応用の観点を取り込みながら、自分なりの探求をますます深めていく。
そして完全にがっつりはまって、ほっといてもそれがおもしろくて、探求し続けている状態を作っていく。
こんな感じのプロセスだったなと思います。

同じように周りで見渡してみても、例えば、夫が今、トレランにはまっていますけれども、これも別に基礎の学習から入っていないですよね。
マラソンから派生して、義理のお兄さんに「山を走るとおもしろいよ」と言われて、ちょっと山を走り出して、「なるほど、これはこれでめっちゃおもしろいな」と思ったところから、道具にはまったり、それに良いトレーニングを学習していったりしている。
あと、子どもを見てもそうですよね。
例えば、長女ちゃんが今、韓国語にはまってますけれども、これもスタートは何かというと、韓国語の単語を覚えるところからじゃないんですよね。
韓国ドラマを見て、それが超おもしろいという体験をしながら、「自分でもあれをしゃべりたい」と、家の中でしゃべり始め、「もうちょっと深めたいから本がほしいな」こんな感じ。
たぶん、次女ちゃんのレゴもしかり。

基礎が大事だし有効に働くのは、中級者以降なのかもしれない

なので、基礎が大事という前提があって、私たちは、「だから基礎から始めてこそ物事が伸びる」と思っちゃっているんですけれども、実際に積み重ねてきた成功体験、これはたぶん仕事でも家庭でも同じだと思うんですけど、はまってから失敗して、必要になって基礎に触れ、さらに深まり、やりたい状態が先にできているから、主体的かつワクワクを伴った学習サイクルが回るようになり、それで上達していく。
それを経験に照らし合わせて考えた時に、確かに基礎は大事なんだけれども、初心者こそ基礎ではなくて、基礎が必要で、かつ有効に作用するのは中級者かもしれない。
こうなったときに、じゃあ、これから新しいことだとか、今、やっていることを深めるために、どう学ぶ?もしくは、子どもにいろんな機会を提供したいって思った時に、どんなふうに機会を提供する?
ここの考え方がぐわっと変わるな。そんな感覚を持ちました。

だからアンラーニングなんだ。
何かを学ぶ前に、自分の中の思い込みに気付いて、その思い込みを取捨選択していく
本質的なことに目を向けたりだとか、その中で選び取っていく。こういうことが必要なんだな。
今回は一部でしたけれども、こんな体験をいろんな観点で積み重ねていけるこの本がおもしろいな、これからもまたワクワクしながら読んでいこうと思っていますという話でした。

皆さんの中に「基礎から始めなかった成功体験」とか、「中級者になって、基礎をやって伸びたこと」みたいなことがあれば、良かったらコメントをください。
この本は、自分が読んでももちろんだけれども、子どものために読んで、私自身がずぶずぶにはまっている学校や教育の思い込みを手放しておいてあげたいなと思いました。

ということで今日は、最近、読んだ本の一部を切り取りまして、考えたことを共有させていただきました。
基礎が大事は思い込みかもしれない。
改めて考えると、衝撃的ですよね。
でも、冷静に考えると、衝撃的な思い込みに、ここまでの中でいろいろはまっているんだな。そんなことに気付けて、見えてる世界がガラッと変わるような、そんな感覚も楽しいなと思っています。

6月13日ビジョン・トークイベントまであと2週間!

最後に、今日はアナウンスチャプターを追加させてください。
かねてより共有させていただいています、これからのチームワーキングを考える90分腹落ちオンラインライブのスピンオフ企画が、いよいよ2週間後、6月13日火曜日となりました。
今日の放送とも無理やりつなげると、まさに思い込みに気付くとか、自分がはまっている前提に気付き合う、こういった体験は楽しいと思うんですけど、今回はチームワーキングに関して、私たちがどんな前提や思い込みにはまっていたか、これを手放すことで景色をもっと良く変えていく、そんな着眼点をみんなでシェアしようよ。
そんなコンセプトでワイガヤができたらなと思っています。
仕事の景色はまだまだ良くなる。
こんな思いに共感してくださる方がいたら、ぜひ来てほしいなと思っております。
チャプターにリンクを貼っておきますので、6月13日、オンラインでぜひ多くの方と会いたいです。
ご予定とイベントページをチェックしてみてください。

それでは、今日も最後までお聴きいただきありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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