#1005 人は勝手に推察する~想像の3倍、踏み込んで聞いてイイ~
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。
それ、聞いていいよ。というか聞かなきゃ分からないよ。
今日の放送は、名前をつけるとしたら、「それ、聞いていいよ。というか聞かなきゃ分からないよ。」こんなテーマで放送をお届けしたいなと思います。
なんでそれ?というところだと思うんですけど、今日の「それ、聞いていいよ。というか聞かなきゃ分からないんだよ。」は、私が常々にやっぱりここだよねと思っているテーマなんですよね。
なんで今、これか?というところなんですけど、ちょうど私たちが運営するオンラインスクールスクラで「対話」という科目があるんですけれども、この課目を終えたところなんですよね。
この対話の科目のトレーニングは私が担当しておりまして、熱く楽しい学習体験を終えたところというタイミングなんですけど、対話の科目の中に、いくつかある学びの山場のうちの一つが、受講メンバーの反応でいくと「あ、それ、聞いていいんだ」とか、「それ、言っていいんだ」というリアクションなので、たぶん私たちの前提にそこを聞いちゃだめだと思っていたとか、そこまで突っ込んで言わないほうがいいと思っていた、こういう前提があるということも物語っていると思うんですよね。
なので、今日の放送は「それ、聞いていいよ。というか聞かなきゃ分からないよ。」こんなトーンでお届けしたいと思います。
ちなみに、本題に入る前に、皆さん、対話をちゃんと実践することがチームの成果があがることにつながる、ここのメカニズムはイメージできますでしょうか?
このVoicyでも、チームワーキング、チームワーキングとか言っちゃっていますけど、それって具体的に何が実践できることか?その中の結構大きなピースが、私は「対話」だと思っているんですよね。
講義ではないので、ここでは対話の定義は割愛しますけれども、私たちってついいろんなことを推察しちゃうじゃないですか。
「あの人はこう思っているに違いない」とか、「こんなことを言うなんて、きっと〇〇だからだ」とか、もしくは「こんなことが起こった、ということはこうに違いない」と、いろんなことを推察しながら生きているんですけれども、推察にまみれてしまうと、本質的に大事なことに集中できなくなっちゃうんですよね。
本質的に大事なことに集中させてくれるコミュニケーションの技術が対話。
これが、対話がチームの成果をあげることに欠かせないという一つの側面でもう一つの側面は、対話というコミュニケーションが、感情や私たちの本心を丁寧に扱うコミュニケーションなんですよね。
なので、これが実践できることで、多様であるとか、相手と自分が違うということが、チームで仕事をする上で障害にならない。むしろ、みんなが違う、もしくはそれぞれが多様であるということが、ちゃんとパフォーマンスにつながるためのコミュニケーションの技術が、対話だと思うんですよね。
そういう意味で、対話を実践することでチームの成果があがるという方程式が完成するじゃないかなと思うんですけど、このチャンネルで私が常々に言っているのが、コミュニケーションってコミュ力とかセンスみたいな感じで、よく分からないもので語られちゃうんですけど、完全に技術だと思います。
一方で、対話を体系立てて学んだことがある人は、過去の私もそうだったように実は結構少なくて、でも対話という言葉はかなりいろんなところで使われて、できる前提とか知ってる前提に自分も周りもなっちゃっている。
学習をちゃんとすると絶大な効果があるフロンティアが、私は対話じゃないかなと思っています。
すみません、対話というテーマにものすごく熱量があるので、つい違う方向にいっちゃいましたけれども、戻ってきます。
人は勝手にいろいろ推察しちゃう
改めて、今日のテーマは「それ、聞いていいよ。というか聞かなきゃ分からないよ。」という話ですけど、どんなシーンかをちょっと想像してみていただいていいですか。
例えば、後輩が「ちょっと話をしていいですかね?」みたいな感じで、自分の前で話し出したとするじゃないですか。
それを聞きながら、私たちは頭の中で、「えっと、とりあえずただ聞いてほしいのかな?それとも元気がなさそうだから元気づけてほしいのかな?それともこのシチュエーションに対して解決策がほしいのかな?アドバイスしてほしいとか思っちゃっているのかな?どれだろう?」実は話を聞いているようで、頭の中で考えていることはこういうことってことはないですか?
そんな中で、自分で推察しながら、「きっとたぶん解決策がほしいんだろうな」じゃあと言って、一生懸命に解決策を考えて出すと、「そこじゃないんですよね」みたいな話になるとか。
もしくは、上司が声をかけてきて、「ちょっと、この件を詳しく聞きたいんだけどさ、教えて」と言ったとするじゃないですか。
私たちは、もちろんその件について詳しく話をしようとするんですけど、頭の中で何を考えているかというと、「え、何で今、これなんだろう?」とか、「なんかまずいことがあったかな?」「どこまで言っていいんだろう?」「上司が聞くってことは、単純に状況だけじゃなくて、この状況をどう改善しようと思っているかまで言わなきゃいけないのかな?」こんなことを勝手にいろいろ推察しながら、「どれかな?このシチュエーションだったらこれだろう」みたいな感じで、当てにいくみたいなことをしちゃってたりしませんか?
もしくは、家庭で例えば、パートナーが、「ねえねえ、これって終わってる?」みたいな感じで聞いてきただけで、「どうせやってないでしょう?とか思われちゃっているのかな?」とか、「終わってないことを責められているんだろうか?」なんならその口調から勝手に「うわ、なんか機嫌が悪そうだな、怒っているのかな?」ここでも勝手にぐるぐるといろいろ推察してしまう。
そうなんですよ。何が言いたいかというと、私も含めて人は勝手にいろいろ推察しちゃうんですよね。
推察したくなくても、脳は勝手に回り出すので、とにかく勝手にいろいろ推察しちゃう。これがデフォルトだと思います。
推察が本当に大事なことへの集中を奪ってしまう
勝手な推察のどこに課題があるかというと、本当に大事なことへの集中を奪っちゃうんですよね。
例えば、さっきの事例で、「ちょっと話していいですか?」と言った後輩の話を集中して聞きたいのに、頭の中で「聞いてほしいのかな?元気づけてほしいのかな?それとも解決策がほしいのかな?どれが正解だろう?」とぐるぐる推察しているうちに、相手の話に集中できないとか、もしくはさっきの上司の「ちょっと詳しく教えて」のケースも、「どれかな?どれが当たりかな?」そんなことを考えてるうちに、本当はきちんと状況を共有しながら目を向けられる大事なことがあるはずなのに、そっちに目が行かない。
とにかく、人は放っておくと勝手にどんどん推察してしまう生き物だということと、推察が本当に大事なことへの集中を奪ってしまう、これを知っておけたらいいですよね。
私もめちゃくちゃ推察はぐるぐる回っちゃうんですけれども、一方で推察している自分に気づける。そして、今日の「それ、聞いていいんだよ」というのは、ちゃんと確かめるという習慣が身につくことが、勝手な推察サイクルをピタッと止めることができるんですよね。
なので、どれかな?って思ったら、どれですか?って聞いていいんですよね。
後輩ちゃんには、「とりあえず聞けばいい?それとも元気づけてほしい感じ?それとも一緒になって解決策を考えられたらいい?どれ?」と、聞いたらいいし、「ちょっと詳しく教えて」という上司には、「はいはい、オッケーです。何が分かればいいですか?」と聞いちゃっていい。
要するに、私たちが「これ、聞いていいかな?」と思うことは、基本的に聞いていいどころか、聞かなきゃ分からない。
聞かないとお互いに大事なことに目を向けられないし、お互いの時間を違うことに使っちゃう。
だから聞かなきゃいけないというところだと思います。
過去の私もそうだったんですけど、「ここ、踏み込んでいいかな?」「ここまで突っ込んじゃっていいかな?」とすごく迷っちゃうこともあるんですけれども、一方でいろいろ踏み込んでみて今は思うのは、基本的に大概どれも踏み込んでいいところだという感覚を持っていいんじゃないかなと、私は思います。
そんなことを突っ込んだり聞き返したりしたら、相手が嫌な気持ちになるかな?と思ったりするんですけど、逆の立場だったら、むしろこれはうれしいんですよね。
「ちゃんと向き合ってくれているな」とか、「コミュニケーションを一緒にいいものにしようとしてくれているな」とか、もしくは、「ズレがなく本質的な話をするために、すごく大事なことを確認してくれたな」と、むしろうれしいシーンしかないと思うんですよね。
踏み込んでいいかな?と、相手を慮って躊躇しているように見えるんですけれども、相手のためにという気持ちが強いのであれば、むしろちゃんと聞くということが、何よりも相手のためになるなと思います。
想像の3倍、踏み込んで聞いてイイ
これも過去に推察しまくっていた私からの個人的な感覚ですけれども、今、もしちゃんと踏み込んでないなと感じる人からしてみると、想像の3倍、踏み込んでいいと思います。
3倍、踏み込んでも嫌がられることはないし、むしろ相手にとってもうれしいことになるという結果のほうが圧倒的に多いと思いますので、皆さん、頭の中でぐるぐると推察が回りまくる事態に遭遇したら、「それ、聞いていいよ。というか聞かなきゃ分からないよ。」これを合言葉にして、そして想像の3倍、踏み込んでいいと思いますよ。
こんなコメントを思い出していただいて、勇気を持って踏み込んで、結果、「本質的に大事なことに集中できたな」とか、「相手といい対話ができたな」そんな手ごたえを持っていただけたらなと思いました。
ということで、今日は「やっぱりここだよね」と最近に思っていることを放送にさせていただきました。
「できてる」と思っていることに、まだまだ変革の余地がある
続きはぜひVoicyでお聴きください。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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