#193 関心を自分ではなく相手に向けるとプレゼンもミーティングもうまくいく
今週も月曜日がスタートしました。
先週が入園・入学ラッシュでしたので、まだまだ新しい生活への適応期間ですという方が多いんじゃないかなと思います。我が家もそうです。
うちの長女ちゃんはですね、思春期の入り口真っ只中におりまして、会話をしていると、結構特徴的な考えを持っているんですよね。
例えば、スーパーに一緒に行こうよって誘うじゃないですか。そうすると「友達に会うかもしれないから嫌だ」って言うんですよね。要は、親と一緒にスーパーにいるところを見られたくない。
例えば、週末に私がだらだらした部屋着でお掃除をしていると、「掃除しているところを表から見られると嫌だからそんな格好でうろつかないで」と。
親に対してだけじゃなくて、学校で発表するというシーンがあると、「どう見られるかな、間違ったら嫌だな」そんな気持ちを抱えるし、洋服を選ぶときも、何を着たいかというよりも「これを着たらどう見られるかな?」こういう感じなんですよね。
基本、関心は全部自分向き。
相手や周囲の目を気にすることってあるあるですけれども、これって相手に関心があるから目が気になるというよりも、関心の対象は自分なんですよね。
大人になった今だと、そんな長女ちゃんの様子を見るにつけ、「おい!」って思うのですけれども、これが面白いぐらい過去の私そのものなんですよね。「あー、分かるー、そういう考え方の固まりだった」って思っちゃうと、そういう時期だよなっていう受け止め方もできるなって思ってます。
これが成長して大きくなっていく過程で、いろんなものの見方や考え方を学んで、経験して変わっていくんだなと、まさに人間の進化を目の当たりにしている今日この頃です。
関心が自分に向いている状態だと残念な結果になることが多い
そんなところから今日のテーマはですね、「自分に関心が向く」要は、「自意識」みたいなものとどう付き合うのか、どう考えるのかというところをテーマにしたいと思うんですけれども、自意識って、いわゆる関心が自分に向いている状態なのですけれども、「関心を自分ではなく相手に向けると仕事はめっちゃうまくいきだすな」と、今の私はそんなふうに考えているわけです。
なので、自分関心モードって無意識に発動しちゃうのですけれども、今どっちに関心が向いているか気付けるようになって、仕事をうまく進めるにはどうしたらいいか?これをちょっと考えたいなと思います。
「自分関心モード」と「相手関心モード」ってどう違うのか、これを考えるために、いくつかあるあるなシーンを思い浮かべてみましたので、皆さん想像しながら聴いていただいてもいいでしょうか。
まずは、例えば「人前で話すシーン」ですね。
仕事の中だと、発表とかプレゼンといったシーンがあると思うのですけれども、こういうシーンって緊張するじゃないですか。
緊張するときっていうのは、自分に関心が向いている時なんじゃないかなって私は思います。
自分に関心が向いている状態っていうのは、頭の中で考えていることは、「上手く話せるかな?」とか、「自分は聞き手にどう見えているかな?」、「自分の目標を達成しなければならない」これが自分に関心が向いている状態で、この状態だと、私の実体験によるとメチャクチャ緊張するんですよね。
一方で、相手に関心が向いていると、不思議と緊張って小さくなるんですよ。
どういうことかというと、頭の中で「相手の関心は何か?」とか、「相手はどこまで理解しているのか、どうしたら相手の役に立てるのか、相手は何が課題なのか、相手は何を求めて、何を期待しているだろうか」これが自分ではなく相手に関心が向いている状態なのですけれども、こうすると緊張しないんですよ。
相手に関心が向くと仕事がうまくいくイメージですが、緊張しないのでスムーズに話ができるというのもそうですし、なによりも伝わるんですよね。
伝わるという状態は、相手の関心とか理解とか感情にフィットした話ができた時じゃないですか。
なので結果、自分の目的を達成しなきゃと思っていた時よりも、仕事がうまくいく状態にできるなって思いました。
他のあるあるシーンですが、例えば会議はどうですかね。
皆さん、ミーティングとか会議で発言をしますか?発言する時に何を考えていますか?って聞かれると、「もちろん会議のテーマとか議題について考えていて何を言おうかなとか、どう言おうかなって考えてますよ」って思うじゃないですか。
これがですね、ちょっと自分を客観的に観察すると、実は無意識のうちに頭の中の深いところでは、「こんなこと言ったらどう思われるだろうか」とか、「この意見が的外れだったら恥ずかしいな」結構こういうことを考えちゃうんですよね。
さらにこういうことも考えませんか?
例えば、「自分の発言で場を乱してしまわないだろうか?」、「進行を止めてしまわないだろうか?」もしくは、「自分の発言によって、相手を否定してしまわないだろうか」これって一見、相手のことを考えているように見えるのですけれども、実は関心が自分に向いている状態といえるんじゃないかなと思います。
例えば、「場を乱すような自分でいたくない」とか、「相手を否定したと思われたくない」とか、こういう感じですよね。
自分への関心を脇に置いて、会議そのものやチームとしての成果に集中する
じゃあ、どうしたら相手に関心を寄せて仕事がうまくいく状態にできるのかというと、考えることの中心を会議の目的に置くって感じですよね。
今、議論はどこなのか?何について話しているのか?主催者は何を達成したいのか?自分のことは一旦脇においてここに集中する。
その上で意見を表明するのですけれども、意見の表明というのは会議への貢献ですよね。
考えていることや気付いている事を言わずにおくとか、空気を読んでしまう、これってやっぱり会議の成果を小さくしちゃうと思うんですよ。
良い意思決定に貢献できないことになってしまうんじゃないかなと。
なので、自分への関心を脇に置いて、会議そのものやチームとしての成果に集中する。
ここも自意識とうまく付き合って仕事をうまく進めるポイントになるかなと思います。
なんて言いながら、今二つシーンを思い浮かべましたけれども、こういうことっていろいろありますよね。
例えば、1on1とか面談でも、相手の話を聞いているようで、実は頭の中では自分が相手に何を言おうか考えちゃってるとか、自分側に湧き上がる感情の方に関心が向いちゃっているとか、自分視点で相手を評価してしまっている、これも関心が自分に向いてちゃってる状態ですよね。
今私は客観的にこうやって言ってますけれども、その場にどっぷり浸かったり、意識してないと、ついつい自意識に溺れてしまうってあるんですよ。
なので、Voicyでこうやって話をしながら、改めて自分に言い聞かせている節があります。
自意識の怖さを痛感した経験
過去に私は「自意識の怖さ」を痛感した忘れがたい思い出がありまして、それをちょっと共有させていただければと思います。
当時、大学に進学したばかりの私は京都におりました。
その時に母が京都の私の様子を見にきてくれて、京都駅で待ち合わせをしたんですね。
実家を離れて新しい生活を送っていく中で、大好きだった母に会える。これってめちゃくちゃうれしいことですよね。
そういった状況だったのですけれども、その当時私の母は病気をしまして、ストーマの手術をしたので、歩くときに足を引きずって歩かなければいけない状態にありました。
そういったコンディションの中でも来てくれて、駅で無事再会ができたのですけれども、ところがその時の私は、そういったコンディションで来てくれた母への嬉しさや感謝よりも、足を引きずって歩く母と並んで進むのがちょっと恥ずかしくて、少し早足に歩いてしまったんですね。
信じられますか?皆さん。
なぜ早足になったかというと、その時私が気にしていたのは、来てくれた母への関心ではなくて、名前も知らない誰かも分からない、その時京都駅にいただけの周りの人の目を気にしちゃってたんですよ。
このことが今の私に、「自意識ってなんて恐ろしいんだ、よほど意識して付き合わないと本当に大事なものを見失っちゃう」と気付かせました。
私の中でこの出来事がですね、母はもういませんので、一生の後悔というか、教訓になっているわけです。
なんかすいません。
仕事の話をしていましたね。仕事の上での自意識の話でしたね。
今どっちに関心が向いているか気付けることが大事
言いたいこととしては、自分への関心に囚われちゃうと本当に大事なことに関心が向けられなくなっちゃうよ、これが仕事の場では成果の足を引っ張っちゃうよ、言いたかったのはこちらでございます。
そういった経験をした私もまだまだ自分への関心に囚われがちだなって思っています。
ただ、その関心を手放すと、仕事も含めいろんなことがうまくいくと知ってますので、まずは気付けることが大事だなと、その上で選べばいいなと思っています。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“育休スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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