#688 上司は“相談相手“ですか?それとも“報告相手“ですか?
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、復職後も仕事を頑張りたい、育児中のあなたを取り残さないオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。
今日も、つぼっちが考えてくれたタイトルコールでスタートいたしました。
上司は相談相手ですか?それとも報告相手ですか?
今日は、”最近、私が気になっていることシリーズ”から放送したいと思います。
何が気になっているかというと、ひと言でいうと、上司部下の関係性ですね。
タイトルには、『上司は相談相手ですか?それとも報告相手ですか?』という表現をさせていただいたのですが、皆さんはいかがでしょうか?
上司との距離感ですね。
「今、管理職をしています」という方も、その上司との距離感を想像してみていただければと思うのですが、どのぐらいの距離感ですか?
物理的な近さじゃないですよね。隣の席ですみたいな。
近いと感じるか?それとも、近くはないと感じるか?
上司と話をするときは、「結論を持っていかなければいけない」という思い込みはありませんか?
何が気になっているかというと、運営しているオンラインスクールですとか、企業の方との取り組みの中で、メンバー側の1on1やヒアリングに協力をさせていただくことが多いのですが、その中で最近、すごく気付くのが、上司から見たメンバー側に、上司と話をするときは、結論を持っていかなければならないとか、自分なりの考えを伝えなければならない、割りとこういう思い込みというか前提が、強くあるんだなということを感じています。
上司とワイワイ相談したり、対話しながら決めるというよりも、上司と話す準備をする、こういうイメージですかね?
もちろん準備は必要ですけれども、例えば、キャリアみたいなテーマだと、準備をして結論を伝えるというよりも、相手の視点や観点を取り入れたり、フィードバックやアドバイスをもらって、自分で気付けることを広げていったり、もしくは、相手の力を借りながら、向かいたい方向に向かわせていく、必要のあるプロセスだって、たくさんあるじゃないですか。
それでも、上司と話をする時は、自分なりの考えや結論を持っていかなければならないという思い込みが、結構強いんだなと感じています。
どう思いますか?皆さん?
またさらに特徴的なのが、業務の相談は結構活発にしているけれども、それがキャリアとか働き方になると、途端に相談が減る、というかできない。
例えば、「業務の相談はできるけれども、キャリアの相談はしたことがない」みたいなコメントが結構出てきますし、「そもそも上司にキャリアの相談をするという発想がなかった」なんていうコメントもあれば、ちょっと諦めが入っちゃうと、例えば、「いいフィードバックがもらえた試しがないので、もう相談しません」というコメントがあったり、「なぜキャリアについて上司に相談しなければいけないのか分からない」こんなコメントがあったりします。
部下から見た上司
そういった傾向を見ていくと、特に大きな組織で顕著な傾向だなと私は思っていまして、それはなんでかなと思うと、評価者はだいたい、部門単位・現場単位だと、課長がチームの評価者だと思うのですが、課長に登用される方というのは大きな組織の中で優秀な方でそれなりに経験を積まないと登用されないので、だいたい40代後半とか50代が多いケース。
そうすると、課長はすごく偉い人、上の人という認識が無意識的にも私たちの中で強くなるんですかね。
例えば、「その報告は、上司にもうあげた?」こういうキーワードがあったりするじゃないですか。
「あげる」これも距離感の遠さというか、高低差を顕著に語っているキーワードなのかなと思います。
そういった前提があると、例えば、復職面談にしても1on1にしても、「どうしたいか?」「どういう働き方をしたいか?」「次にどんな経験を積みたいか?」自分なりに結論を出して、それを持っていって伝える必要があるという、無意識のうちに自分の中で前提を置いた、面談やコミュニケーションになっていくケースが多いなと思っているのですが、どうでしょうか?
上司側から見えている景色
では、そういった状況において、上司からはどういう景色が見えているのかなというところも想像してみると、まず間違いなく言えるのは、上司は現場でとても忙しいんですよね。
キャリアとか業務上の自分が経験があることだとか、「こうしていけばいいよね」と見通しが立てられることについては答えを持っていますが、上司も答えを持っていないことって多いじゃないですか。
上司は、「部下の問題を解決してあげたい」と思っていたり、もしくは、「解決してあげなければならない」「相談されたら、結論や答えに近いことを言ってあげなきゃいけない」という思い込みも、一方で上司の中に結構強くあるので、そういったプレッシャーというか背負い込みが、もしかしたら知らず知らずのうちに、結論が出しにくいことを部下と話をすることが、おっくうになっているかもしれない。
あとは、自分自身も上司にそういった相談をするというコミュニケーションを取ってきていないので、ちょっとよくわからないみたいな。
(上司を責める話ではありませんので、そこのところ、よろしくお願いします。)
悪気はなく、相談が聞けないというケースはあると思います。
ただ一方で今は、上司もメンバーに話はしてほしいんですよね。
組織の中でこれだけ「関係性が大事だ」とか「コミュニケーションをもっととれ」とか「上司は部下と積極的に対話するように」みたいな感じで言われていますので、話してくれないというと、それはさみしいというか課題に思うと思いますし、意見を言わないよりも言ってほしい気持は、強く持っていると思うんですよね。
上司部下間にあるギャップ
何が言いたいかというと、ここにギャップがあると思うんですよ。
悪気はなく生じている、もったいないギャップ。
部下は、上司には結論を持っていかなければいけないと思っており、一方で上司は、きちんと会話したいし、相談をしてほしいと思っている。
そういうギャップが、結構多くのケースであると思うんですよね。
なので、私たちがメンバーであれ課長であれ、自分の上司に対してもっと相談をしていいんじゃないかなと思っています。
よくそういうフィードバックをすると、「相談できない」とか「相談にのってくれないかもしれない」と思うかもしれないですが、実は、相談したことがないというケースの方が、多いんじゃないかなと思います。
自分が持っていない足りないピースを上司と一緒に埋めていく
なので、業務の相談だけではなくて、キャリアだとか働き方だとか、自分なりに次にどんな経験を積みたいか、積もうか迷っていること、こういったことをもっともっと相談していいし、相談できるようなコミュニケーションのカードを持っていると、それって私たちにとって安心材料になるんじゃないかなと思います。
例えば、メンバーからしてみると、次に積みたい経験だとか、アサインされた役割について、「やりたい気持ちはあるけれども、できる自信がない」というケースは、結論だけ持っていこうとすると、「ちょっと私には無理です」になっちゃうかもしれないですが、やりたい気持ちがある、でも今はできる自信がなくて、例えば、サポートがほしい、フィードバックがほしい、こういう点に関してはアドバイスがほしいと思っていることを、切り分けて相談しながら、自分が持っていない足りないピースを上司と一緒に埋めていくというスタンスでコミュニケーションが取れるといいなと思います。
もっと言うと、「自分はチームのマネージャーである」「リーダーをやっている」「課長をやっている」という場合も、チームで生じるいろんなことは、本当に難しいことがたくさんあるんですよね。
それを相談相手もなく、リーダーとしての自分だけで解決するというのは、もはや無理に近いと思いますので、メンバーには相談できないことなのであれば、自分のさらに上の上司に相談をしていく、アドバイスを得る、フィードバックをもらう、こういった関係性があってしかりかなと思います。
何が言いたいかというと、どんなポジションにあれ、上司と相談、協働ができるかどうかは、とても大事な観点だと思いますし、せっかく自分とは違う視点、多くの場合は自分とはまた違う経験を豊富に持っている相手が、上司という役割の人だと思いますので、それを相談相手にできないというのは、すごくもったいないなと思いますが、どうでしょう?
ちなみに、この思い込みに気付いて、「じゃあ、相談してみよう」と、相談や1on1をちゃんとした方は、「思った以上に良かった」「相談してよかった」「ちゃんと対話ができてよかった」というコメントをする方が大半ですので、実は思っている以上に、悪いことにはならないよ。むしろ、想像以上の手応えが得られることが多いよと思っております。
ただ、自分の要望を一方的に伝えるだけのコミュニケーションは、なかなかうまくいかないと思いますので、ここにはぜひ対話のテクニックを駆使していただきたいと思います。
そんな訳で今日は、『上司は相談相手ですか?それとも報告相手ですか?』という話をいたしました。
11月の90分腹落ちライブのテーマは『マネージャー』
今日は、アナウンスタイムがあります。
よかったら皆さん、情報提供させてください。
毎月、私たち株式会社NOKIOOが開催している、90分腹落ちオンラインライブのお知らせです。
90分で役に立つ情報をお届けしたいと、おなじみ沢渡あまねさんと毎月開催している企画の11月開催ですが、今回は『組織と個の成長を牽引するマネージャー育成のヒント』こちらがお題でございます。
10月はHRライブという形で、スペシャルゲストをお招きして三回の企画をお届けしましたが、11月は通常の開催に戻りまして、私と沢渡あまねさんのワイワイトークでお届けする会になります。
『組織と個の成長を牽引するマネージャー育成のヒント』
くしくも今日のVoicy放送は、上司が相談相手か報告相手かという観点で、上司部下の関係性・コミュニケーションについて触れましたが、こういったテーマに関心があるという方も、ぜひ遊びに来ていただけると嬉しいです。
楽しくホットで役に立つ場を作りたいなと思っています。
イベントのリンクを放送に貼っておきますので、ページをぜひチェックいただいて、面白そうだなという方は、ぜひお越しください。
来週の11月16日水曜日、今回は午前中の開催です。
10時から11時半までの90分です。
お申込みいただいた方には、参加ができなくても、動画のアーカイブ配信もありますので、そういったご利用も大歓迎です。
最後までお聴きいただき、ありがとうございます。
今日も一日良い日にしましょう。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“育休スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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