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#819 家事分担の誤解!”量の平等”にこだわっても、うまくいかないワケ

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

月曜日です。今週も一週間がスタートいたしました。
今週、私は久しぶりに仕事でお泊まりでお出かけをさせていただきます。
静岡県の富士山の近くに御殿場という場所があるのですが、いつも協力し合って事業を進めているビジネスパートナーの方々と御殿場に集まって、ミーティングやディスカッションをする機会がございます。
本当に久しぶりなんですよね、こういう機会が。
なので、大いに楽しんで良い時間にしていきたいなと思います。

ということは、明日18日の火曜日の午前中に開催させていただく、4月の90分腹落ちオンラインライブは、なんと私は御殿場から接続してお届けすることになります。
大きな富士山はたぶん映し出せないと思いますが、お越しくださる方、御殿場配信版ということで、ぜひお楽しみください。

#どうする家事分担

今日は、Voicyさんのハッシュタグにもとづいて放送をお届けしたいと思います。
今日のハッシュタグは、『 #どうする家事分担 』です。
こういうテーマは、すごい久しぶりですよね。
「両立サプリ」と名乗っておきながら、家事・育児ネタがほとんどないチャンネルとしてずいぶん定着してしまいましたが、今日は「どうする家事分担」について、私が思うことを放送させていただきたいなと思います。

「分担」という言葉が生む境界線意識

中身に入る前にですが、「分担」というキーワードがあるじゃないですか。
あくまで私の個人的な感覚ですが、私は「分担」という言葉をあまり好んで使わないんですよね。
仕事でも家庭でも。
なんで私はあまり好んでこれを使わないのかな?と自分で考えてみると、「分担」分けるということは、別に普通のキーワードなのですが、「分担」
というキーワードに、私は線を引く境界線を作ってしまうような感覚を感じて、たぶん好んで使わないんだと思います。

線を引くとはどういうことかというと、線を引いて、あっちはあなた、こっちは私、こういう感じのイメージですよね。
それによって、相手のことに関心を向けなくなるとか、自分のことだけになってしまう。
別に分担とはそういう意味じゃないですけれども、なんとなくそういった感覚を持つものですから、あまり好んで使わないんだなと思います。
「分担」という言葉、「分担する」という行為が、相手との間に境界線意識が生まれちゃうな。そんなふうに思うんですよね。
家事でもそうだし、仕事でも、「それはあなたの仕事、これは私の仕事」と。
これが強すぎると、「連携を阻んでしまうんじゃないか?」と、あくまで懸念かもしれないですけれども、そんな感覚で好んで使わずに、じゃあどんな言葉を使うのかというと、仕事では「体制」とか「役割」といったキーワードを使って、「業務分担」という言葉はあまり使わないですね。
本当に個人の嗜好の話です。

なので、「家事分担」というキーワードにも、ちょっとだけ違和感があるのですが、今日は私の違和感はどこからくるのか?というところを掘り下げて、思うことを共有させていただこうかなと思います。

平等しか心の拠り所がない状況

家事分担についてどんなことを考えているかですけれども、これは私の一つの仮説であり、かつわが家に関しては確信に変わっているのですが、家事分担について一般的には平等であることが結構大事だといわれていますよね。
よく新聞なんかでいろんな調査結果が出てきた時に、男女の家事分担比率が調査結果が出てて、例えば、1:9なのか、9:1なのか、5:5なのか、これが分布で出てきて、なかなか5:5以上にならないよね。そういう課題感なんかが提示されると、平等であるか、5:5であるかというところが結構重視されていて、平等でないことが不満だとか、相手の負担感につながる
こういうふうに語られることが多いのですが、私は本当にそうかな?と思うんですよね。
一般的には、平等でないことが不満や負担につながると語られるのですが、私は別のことで不満や負担感が蓄積されて、その結果、平等しかすがることがない。不満や負担感が解消されないから、最後はもう平等であるしかない。
本当はこっちなんじゃないかな?と思っています。(小田木仮説ですけれども)どうですか?皆さん。
平等でないがために、不満や負担が蓄積されるのではなくて、不満や負担が蓄積された結果、最後は平等であることにこだわるしかない。物理的な平等を求めるしかない。
本当はこっちのメカニズムなんじゃないかなと思っているというのが、私の仮説でございます。

じゃあ、それはどういうメカニズムかというと、こんな感じです。
私たちは本当は、同じだけやっているか?とか、平等か?ということに、スタート時点ではそんなにこだわっていないはずなんですよね。
例えば、出産は女性にしかできないとか。そもそも性差の違いも多少はありますし、家事にしても育児にしても、一つ一つのテーマはどっちかが結局やるんですよね。
たぶんどんな人も、やることそのものは全然嫌じゃないと思うんですよ。
だって、それは必要だし、重要だし、誰かが担う。
誰かが担うことで、家庭も回るし、世の中も回る
こういうメカニズムなので、同じだけやっているか?とか、平等か?というのは、スタート時点ではそんなに重要じゃなかったはずなんですよね。

でも、その次に何が起こるかというと、やることは全然嫌じゃないけれども、お互いの関心の差が生じると、これが嫌なんじゃないかなと思います。
やっていることに対して感じている重みが違うとか、相手がやっていることへの関心がなくて、結果、それが感謝やねぎらいを欠いてしまうとか。
物量の差ではなくて、関心の量の差で、不満とか負担感が大きくなっていくというメカニズムがあって、最後に、それが満たされないと、物量の平等しか心のよりどころがないじゃないか?そんな感じで、最後に平等でないことへの不満が顕在化する
こういうメカニズムなんじゃないかなと思います。

”量の平等”にこだわっても、うまくいかないワケ

例えば、自分ばかりが考えている。自分ばかりが、それについて悩んで葛藤して重みを感じている。でも、相手はそこに関心を寄せない。関心を寄せないので、結果として、感謝がないとか、当たり前に思われているとか、そもそも私の感じている重みや葛藤を知りもしない。じゃあせめて、物量の平等に走りましょう。もっとやってよ。
こういう話になっているんじゃないかなと思うんですよね。

こういうことは、家事分担だけじゃなくて、仕事の中でも家庭でも、小さく小さくいっぱい頻発していると思うんですよ。
例えば、先週ぐらいにわが家であったのですが、私は雨の中、次女ちゃんの送迎が重なって、夕方に三往復したということがあったんですね。
雨が降っているし、ちょうどいろいろ重なっちゃったし、三往復するということは、物理的に仕方がない。
それは別に嫌じゃないことなのですが、なんと三往復する中で、二往復目を忘れてしまって、まず次女ちゃんにめっちゃ怒られるということが生じて、私のミスなんだけど、すごいやるせない気持ちになったんですよ。
リモートワークだし、偶然が重なっちゃったから、私がやるというのは頭では分かっているし、それは全然嫌じゃないんですよね。
ただ、なんか一人で頑張っている気がして、夜、夫が帰ってきた時に、次女ちゃんが「ママがお迎えを忘れた」と言った時に、私も「だって、雨の中を三往復もするんだよ、合間に仕事をするんだよ、しょうがないじゃん」と思わず言ったのですが、その時に夫に、「雨の中を三往復もしてくれてありがとうね」と言われたときに、一切、わだかまりが消えた。
本当に俗物的でしょう。人間臭いでしょ。
でも、こういうもんなんですよね。

物量の平等ではなく、関心の量の平等へ

どんなに分担しても、仮にそれがフィフティーフィフティーであったとしても、お互いに関心を寄せて、お互いに相手のやっていることの重みを理解して、関心を寄せ合えているという状態を作らないと、たぶん不満はなくならないんじゃないかなと思います。
今度はリスト数的にフィフティーフィフティーになったとしても、「自分のほうがやっている」「自分のほうが重い」「相手は自分のやっていることを理解してくれない」こういう不満が、生まれ続けるスパイラルがあるんじゃないかなと思います。

ちなみにわが家は、一回目の育休から、わが家としての両立初期は、私も物量にこだわっちゃったんですよね。
一瞬、物量にこだわっちゃったんですけれども、でも違う。そこじゃない。関心や。と気付いた時に、そこでようやくお互いに重みを共有している状態、まずお互いに関心が払い合えている状態が時間をかけて作れて、今はめっちゃヘルシーだなと思っています。
平等か?とか、同じ数だけやっているか?とか、そんなんどうでもいいという感覚になれておりますので、物量の平等ではなくて、関心の平等のほうを追っかけたほうがいいんじゃないかという家事分担に関しての仮説は、そういう意味で私の中で、たぶん他でも応用が可能なんじゃないかな?と考えるに至っております。

今日は家事の話でしたけれども、たぶん仕事の中でもそういうことなんじゃないかなと思うんですよね。
皆さん、ぜひいろいろ試行だとか、関わり方の実験をしてみて、自分たちにとっての成功パターン、勝ちパターンを探求していただきたいなと思います。

ということで、今日は『#どうする家事分担』物量の平等ではなく、関心の量の平等へという放送をさせていただきました。
皆さんは、このテーマに関して、どんな所感や課題感を持っていますか?
よかったらコメントもお寄せください。

今月の90分腹落ちセミナー、いよいよ明日!

今日は、おまけのアナウンスチャプターがございます。
冒頭でもちらっとお伝えさせていただきましたが、いよいよ明日、4月18日火曜日の午前中は、4月の90分腹落ちオンラインライブです。
おなじみ沢渡あまねさんと、そして本当に皆さんにあの雰囲気を味わってほしい、私の大好きな、通称「かなぶんさん」がゲストで来てくれます。
かなぶんさんは、いろんな企業の新規事業開発をお手伝いされている横山 佳菜子さんです。
楽しくなること間違いなしの三人の顔ぶれでお届けするテーマは、『どうつくる?「両利きの組織」~攻めも守りも両立できるチームのつくり方~』です。
チーム視点でもそうですし、私は「両利き」って個人のキャリア形成の観点でも、掘りがいのあるおもしろいテーマだなと心から思っていますので、今回もこの放送を聴いてくださっているあなたに来てほしいなと思っています。
明日、4月18日火曜日午前中の10時から11時半の90分です。
耳だけのラジオ参加も大歓迎ですので、ぜひお越しください。

それでは、最後までお聴きいただきありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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