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#1048 「困りごとを共有して良かった」”小さい成功体験”を増やそう

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は火曜日でして、質問にお応えする放送をお届けしたいと思います。
先週、「今、質問ボックスが結構空いてますよ」そんなコメントをつぶやかせていただきましたので、空いているのであれば、そしてネタにお困りなのであれば、ということで、いくつもご質問をいただきまして本当にありがとうございます。
大変ありがたく、さっそくコツコツと取り上げをさせていただきたいと思います。
このチャンネルの質問ボックスは、チャンネルプロフィール欄にリンクが貼ってあるURLフォームでして、放送へのコメントやご要望、そして取り上げてほしい質問などを送っていただけるコーナーになっております。
お送りいただいた内容は、すべて目を通し、質問については「すみません、これは無理です」というもの以外は、基本的に取り上げをさせていただいてますので、ぜひ「こんな放送を」とか、「こんな質問を」と思うことがあれば、気軽に使ってみてください。

2月開校のスクラ、最終回のオンライン説明会は1月24日です

本編に入る前にお知らせです。

続きはぜひVoicyでお聴きください。

チーム内で対話をする時間や機会を作り出したい

今日は、質問ボックスにいただいたご質問を取り上げたいと思います。
質問者さんは、Dan-Danさんです。
Dan-Danさん、ありがとうございます。

【いつも爽やかな刺激をありがとうございます。
今回は悩み相談があります。
まず現状です。10名のチームです。全員配送で一日中出勤。出勤シフトが異なり、リーダーの私もほぼ配送に出勤しています。
そして、残業予算の削減もテーマです。今、進行中のプランは、個人プレーからの脱却、そしてメンバー間の価値観と発想の融合で新しい価値を生み出すです。
今の壁は、チーム内で「対話」する時間・機会を作り出せていないこと。
このような場合において、どのような対話のスタイルがあるのか、ファシリテーターの私がもっとも配慮すべきポイントは何かをご教示いただきたいです。
よろしくお願いします。】

という内容です。
Dan-Danさん、いつもコメントなんかもくださいまして、ありがとうございます。
ぜひ一緒に考えていきましょう。

本題に入る前に、配送のお仕事をされているということですけど、何を配送するかは書かれていないですが、私自身も日々いろんな荷物を届けていただいている一人として、配送の仕事には感謝しかないですね。
だってスマホでポチって自宅に荷物が届く。しかも早ければ翌日には届く。本当にすごくないですか?
社会的に再配達問題とか、ドライバー問題とか、いろいろ言われてますけれども、今や本当になくてはならないインフラ。日中も夜も、スピーディーに荷物が届いていくという便利体験を享受できているのも、配送の仕事についている方のおかげだなと思いますので、本当に感謝をお伝えしたいなと思っております。

そんな配送チームでリーダーをされているんですかね?Dan-Danさんのご質問ですけれども、チーム内で対話をする時間や機会を作り出したいということで、お題をいただきました。
いいですね。こういうチームを作っていきたい。その方向に向けてこういった課題をクリアしたい。手段として対話を作りたい。こういったプロセスを描けるリーダーがいるということが、メンバーはすごく心強いんじゃないかなと思います。

どう対話するかの前に何について対話するか?

チームで対話する機会と時間を作り出すというところについてですけれども、まず大事だなと思うのは、どう対話するかの前に何について対話するか?対話のコンテンツがすごく大事だなと思っています。
どう対話するかよりも何について対話するか?まずここだよねというところから話を進めていきたいと思います。

何について対話するかが大事。
なんでかというと、Dan-Danさんはすでにクリアされてるかもしれないですけど、ただ「対話しよう」みたいな感じで声をかけても、何について対話すればいいのか、関わるメンバーが分からない
そこから「なんだろう?話しにくいな」と思ったり、「この時間はなんだったんだろう?」という疑問が残ったりして、そこからさらに「もうやりたくないな」みたいな対話への敬遠が生まれていく
これがバッドパターンだと思うんですよね。
なので、対話はめちゃくちゃ大事だけれども、ただ「対話しよう」みたいな手段だけが空回っちゃうと、対話っていいなという手ごたえをチームに生み出しにくくなっちゃいますので、対話はコンテンツがめちゃくちゃ大事です。

対話の小さな成功体験を生んでいくポイント

今回のケースは、私が一つおすすめめしたいのは、いきなりチームのビジョンだとか、価値を生み出すみたいな大きなテーマについて対話するのではなく、小さな対話の成功体験を生んでいくというところが、具体的には大事だなと思います。

お互いの困りごとを共有する

そこでおすすめなコンテンツは、お互いの困りごとを共有する
この辺りから始めるのがいいんじゃないかなと思います。
お互いの困りごとを共有する対話。
何について対話するか、まずテーマが明確ですよね。
一人一人、困っていることというのは必ずあるはずなので、話しやすい。
その上、身近だし、仲間と連携してちょっとでも困りごとが前進すると、それそのものが対話っていいなという成功体験になりやすい。
いいことだらけです。
お互いの困りごとを共有するのは、本当に小さなことでいいんですよね。
「なかなかシフトが重ならないので、分からないことがその時に聞けないのがちょっと困るかなと思っているんですよね」こんな話かもしれないし、「私の担当の中で結構厳しいお客さんがいるんですよ、いつも対応に緊張感があります」と言うかもしれないし、「荷物が多い時は、どうしても時間内で終わらない時があるんですよね」かもしれない。
こんな感じで、あくまで主語が自分でいいので、自分がちょっと困っていることを共有する。そんなイメージを持っていただければと思います。

すぐに解決策に走らない

このテーマについて対話するときのポイントなんですけれども、まず一つは、すぐに解決策に走らない。これが結構大事なポイントです。
「厳しい顧客がいるんですよね」といった場合に、「そんなのは聞き流せばいいんだよ、はい、じゃあ次」みたいな。これがすぐに解決策に走っちゃう場合ですよね。
そうではなくて、ちゃんと引き出して、理解する。相手と同じ景色をみんなが見る。これがすごく大事ですので、例えば、厳しい顧客がいるという場合に、それはどこのどんな顧客なのか、厳しいというのは何が厳しいのか、どういう厳しさがその人にとってストレスだったり、しんどいなと感じることにつながっているのか、そこをちゃんと引き出して理解する。
繰り返しですが、相手と同じ景色が見えたら、じゃあどうする?という話に進んでよい。
ここを丁寧にするというのが、すなわち対話ですので、拙速な解決策を出して、本質的な問題が見られてないということを防ぐためにも、すぐに解決策に走らない。これが結構大事ですよね。

すぐに言葉が出てこなくても、進むように準備をしていく

次は、お互いの困りごとを共有しようといっても、その場ですぐに出てこないケースってあるんですよね。
特に対話するとか、言語化するということにまだ慣れてないチームや仲間の場合は、「はい、じゃあ順番に言ってみて」と言っても、「えっと・・・」みたいな感じになってしまうケースがありますので、その場ですぐには出せないだろうなと思う場合は、例えば、事前に一対一でコミュニケーションをとって、「○○さんからこういうテーマを聞いてるんだけど」みたいな形で、その場ですぐに言葉が出てこなくても、進むように準備をしていく。これも有効ですよね。

いきなりたくさんの時間をかけない

そして最後に、いきなりたくさんの時間をかけない
まずは、一人分の困りごとを20分で話をしてみよう、こんな感じでいいと思うんです。
いきなり時間をかけずに、短い時間で、一方で頻度を上げて機会を作っていく
これは、対話に対するハードルを上げすぎないという観点でもすごく大事ですので、この辺をポイントに置きながら、お互いの困りごとを共有する。
ここから始めてみてはどうかなと思います。

対話の小さい成功体験をメンバーと共有していく

こういうことがもしかしたら回り道に見えるかもしれないですけれども、意外と結果的に近道です。
これを繰り返すことは何かというと、チームの中に小さい対話体験をたくさん作っていくということなんですよね。
もっと言うと、「こういう時間は悪くないな」とか、「こういう時間は自分たちに必要だな」という感じで、対話の小さい成功体験をメンバーと共有していくことになりますので、これがなくして、さらに本質的、さらに大きなテーマについての対話って難しいと思います。
この小さい成功体験のイメージは、メンバーの一人一人が「困ってることって、こうやって言っていいんだ」というのも小さな成功体験ですし、「自分だけじゃなくて、仲間も同じことを困ってるんだ」こういう実感ができたというのも小さい成功体験。
そんな仲間の話を聞きながら、仲間への関心が以前より増した。これも成功体験ですし、話したことによって一人では難しかった解決の糸口が見えた。そうすることで、一人で抱えないほうがいいな。これも小さい成功体験ですよね。
そうなった時に初めて、たぶんDan-Danさんが掲げる個人プレーからチームプレイへというところへの前進が図られると思います。
一人一人に起こる困りごというのは、個人の困りごとではなくて、チームの困りごと。チームとして考えよう、チームとして連携して解決しようという体験そのものですので、こういうことが積み重なって、チームの中での一体感、対話をすることは自分たちにとって手ごたえのあることだ、仲間と一緒に困ったことがあれば解決していこう、そんな空気というか、同じ認識がむくむくと生まれていく、そんなようなイメージを持っていただければなと思います。

Dan-Danさんが現場で「仲間と一緒に」と思いながら描くチーム作りを、心から応援しております。
ぜひ小さな成功体験をコツコツ積み重ねながら、それを大きなチームへのうねりに変えていただけたらと思います。
ご質問ありがとうございました。
放送は以上です。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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