#620 「こんなフィードバックはイヤだ!」残念3選を知って回避しよう
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
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#伸びるフィードバック
今日は、Voicyさんのテーマ企画にのせて放送してみたいと思います。
テーマは、『 #伸びるフィードバック 』ですね。
聴いてくださる方は、誰かにフィードバックをする側として聴いていますか。それとも、フィードバックをされる側として、伸びるフィードバックをしてほしいと聴いていますか。
私は今、昔に比べると多少はフィードバックをしたり、ちゃんと相手と対話することがマシになったと思うのですが、ちょっと前を思い返すと、恥ずかしいな、もうちょっと相手にとって良いフィードバックの仕方やコミュニケーションの取り方があったな、そんなふうに昔を思うことがあります。
今日はこの『#伸びるフィードバック』というテーマに対してタイトルをつけるとすれば、『受け手の立場でこんなフィードバックは嫌だ』残念なフィードバックを3選にまとめて、これを知ることで、残念なフィードバックをしちゃわないように回避しようよと、こんな放送のまとめ方をしようかなと思いました。
ちなみに本題に入る前に、”フィードバック”という言葉は、今や日常会話の中で頻繁に使うのですが、勘違いや間違いがあったらいけないので、放送を作る前に”フィードバック”という単語をググってみました。
そうしたら面白いことが分かって、フィードバックとはもともとシステム開発なんかで使われる「帰還」という意味のキーワードだそうです。
”帰還する”の「帰還」ですよね。
出力されたものを入力側に戻すことを帰還”フィードバック”と呼ぶと。
これを聞くとすごく納得できますよね。
今、人材開発や職場で使われるフィードバックって、行動に対して改善点や評価をもらったり伝えたりすることじゃないですか。
確かに、出力されたもの、実践した行動に対して、改善や評価を入力側(実践者)に戻すことと考えると、まさにその通りだなって思えますよね。
それによって軌道修正や目的の達成を実現するものを、今は”フィードバック”と総称しているのかなと思うのですが、妙に納得したリサーチ結果でした。
「こんなフィードバックはイヤだ!」残念3選
そんな余談を挟んで本題にいきますと、『受け手の立場でこんなフィードバックは嫌だ~残念3選~』をまずお伝えしてみたいと思います。
「あなた、間違ってるよ」前提されるフィードバック
一つ目はこちら。
「あなた、間違ってるよ」前提でされるフィードバック。
これが過去の私の反省も含めて、すごく多いんじゃないかなと思います。
もちろん、する側に一切の悪気はないんです。
「良かれと思って」「相手のために」この気持ちでいっぱいなのですが、する側が「間違いに気付かせてあげよう」とか、「誤りを分からせないと」こういう気持ちを先行でするフィードバックは、相手にとっては全然聞けないし、腹落ちしないんですよね。
もちろん事実として間違っていることもあるし、もちろん耳の痛いことをちゃんと伝える必要があるのがフィードバックなのですが、ただ、「あなた、間違ってるよ」前提でフィードバックを推進しても、相手は聞けないし腹落ちしないし、言ってる側も全然響かなくて残念なフィードバックの典型になるのかなと思っています。
これが一つ目。
同じ景色を見ようとしないフィードバック
二つ目は、する側がされる側と同じ景色を見ようとしないフィードバック。
同じ景色を見ようとしないというのはどういうことかというと、とにかくする側からされる側に”一方的なフィードバック”ですよね。
伝えるだけで全く相手の話を聞かない。
あると思います。
これが残念なフィードバックの二つ目。
負債感が募って貢献実感が下がるフィードバック
そして最後三つ目は、そのフィードバックによって負債感が募って、一方で貢献実感が下がり続ける。
”負債感”この言葉を皆さんは聞いたことがありますか?
実は、学術的に存在する言葉だそうです。
私は先週、”負債感”という言葉を教えてもらったばかりなんですよね。
私たちが主催する『90分腹落ちオンラインセミナー』というトークライブが先週にありまして、そこにおなじみ沢渡あまねさんと、株式会社ビジネスリサーチラボの伊達洋駆さんが一緒に登壇してくれたのですが、その伊達さんが教えてくれたキーワードです。
伊達さんは、組織行動論の研究者であり、かつご自身で会社を立ち上げた経営者でもあられる方なのですが、その伊達さんが教えてくれた”負債感”。
どういうことかというと、「自分は支援される一方だ」とか、「自分は相手に何も返せていない」という感覚を持って募らせていくこと、これが”負債感”だそうです。
これの難しいのが、相手は決して負債感を募らせようと思ってやっていないんですよね。良かれと思っていることが大半だといいます。
例えば、フィードバックにおいても、まだうまくできない相手に対して、「丁寧に教えてあげよう」とか、「手取り足取り指導してあげよう」こういう感じで、フィードバックする側が向き合うケースが多いと思うんです。
ただ、そればかりだと、相手がどんどん「自分は迷惑をかけている」「支援されるばかりで役に立たない」こういう感覚を募らせていく。
そういう感覚が募っていくと、「自分が役に立てている」「相手にも貢献できている」側面があることが、どんどん下がっていくので、想像する通りですが、自信をなくしたり、モチベーションが下がっていってしまう。こういうことですね。
負債感が募って貢献実感が下がっていく。
これが残念なフィードバックの三つ目です。
ちなみにこの三つ目は、本当にすごく難しいですよね。
だって良かれと思って相手の支援をしているはずが、支援する一方、相手にとって支援される一方だと、かえって、ことがうまく運ばなくなるという現実。
でも、その難しさを知っておくのが大事じゃないかなと思います。
残念なフィードバックをしてしまう可能性があることを受け入れる
ということで、ここまで”「こんなフィードバックはイヤだ!」残念3選”でした。
一つ目が、「あなた、間違ってる」前提でされるフィードバック。
二つ目が、相手と同じ景色を見ようとしないフィードバック。
三つ目が、負債感ばかりが募って、貢献実感が下がるフィードバック。
これが残念なフィードバック3選で、まず自分もそういうフィードバックをしてしまう可能性があることをオープンを受け入れる、そして気付くことができるようになることが、なによりスタートですよね。
キーワードは「景色合わせ」と「負債感の低減」
その上で、じゃあどうやって回避して、伸びるフィードバックができるようになるのか?
そのポイントですが、まず大事なのは、相手が見ている景色を見ようとすることじゃないかなと、私は思います。
仮に、相手に課題があっても、間違っているとしても、「相手はどんな状況で、どんな景色を見ているのかな?」「相手にとって、そこにどんな難しさがあって、どんな心境だったり、どんな制約がある中で、そういうことが起こっているかな?」まず相手が見ている景色を見にいくのが、大事なことじゃないかなと思います。
それを実践しようと思うと、一方向で伝えるだけだと、絶対に相手の景色を見られないんですね。
どちらかというと、自分自身が見ている景色を押し付ける一方になってしまって、結果、相手は聞けない、腹落ちできないことになるんじゃないかなと思います。
なので、伝えたいことがあればあるほど、まず相手が見ている景色を聞きな
がら見にいくことが、フィードバックの中で結構大事になると私は思っています。
そしてもう一つは、負債感だけが募らないように、貢献実感を高めていくことがとても大事ですよね。
相手が新人であっても、決定的に失敗してしまって課題点についてフィードバックをする機会だったとしても、私は同じだと思います。
例えば、何も知らないゼロから仕事を覚えていく新入社員だったとしても、その方がチームに入ってきてくれたことで、「チーム全体が明るくなっているよ」とか、「”あなたに教えよう”、”あなたに良いところを見せよう”と、メンバーが張り切って仕事をしているよ」とか、「あなたが仕事をやりやすいように、これまでの仕事のやり方を見直す良い機会になっているよ」とか、「素朴な疑問をしてもらうことで、自分たちでは気付くことができなかったことに気付ける良い機会になっていて、本当にありがとう」貢献実感を高めるというのは、そういうフィードバックも織り交ぜて一緒にすることかなと思います。
ということで、残念なフィードバック3選から回避のポイントまでお話させていただきましたが、今日の放送は10年前の自分に聴かせてあげたいなと思いながら収録をしております。
なので、同じようにフィードバックに悩む人や工夫したいと思っている人に届けばいいなと思いました。
最後までお聴きいただきありがとうございます。
それでは、今日も一日良い日にしましょう。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“育休スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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