雪の中で何もしないで過ごす.
昨年のクリスマスごろ雪の中で何もしないで過ごしていた.雪は音を吸うから素晴らしい.鳥たちはどこかに行き,動物は冬眠して,雪の崩れる音と風の吹く音がメインになる.その中で考え事をする時間がとても好きだ.春は騒がしい.夏も騒がしい.秋もある程度賑やかだ.冬の中にいる時間を大切にしたい.音がない空間というのは光の捉え方も変えていく.音がなく光がない,もしくは真っ白で何もない空間で身体を捉えないで過ごす時間のようなものが大切だと思う.真っ暗な無響室に入るのも好きだが,雪の中も好きである.それは魂が求めている,そして帰りたがっている場所なのかもしれない.
北海道の雪の中に生暖かい無響室を建てたい.できれば透明なら良い.こういうものを作るにはメタマテリアルが必要だ.幸いなことに弊社は世界で唯一の透明な吸音メタマテリアルを産業化している企業である.こういうことを思うとき,頭の中のパレットは多ければ多いほどよいと思うことがある.
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