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練られた文脈の上,体験のみを提示する.敏感なら違和感やヤバさに気がつくが,集中しなければ見過ごす自然さを目指す.機微に疎い人々が通り過ぎてしまうものが理想.機微に疎い人々が何がいいかわからないと言い出せばご褒美.
エンタメを志向することをやめればそれで良い.なんでもエンタメしたがる社会というのは経済合理的というか功利主義的というか自分とは肌が合わないなと思う気もする.
小賢しいくらいの方が平凡と見誤り,素人が文脈を誤解して喧伝し煙たがられて霧散し,作り手が作り方に頭をかしげ思い悩み,子どもが直感的に反応し,大御所や権威が言及せず,機微に聡いもの(現象・文脈)だけが慄いている瞬間・そんな体験が,自然に生命を傾けたことへのご褒美かもしれない. https://t.co/6Y0J7cY9Ib
— 落合陽一 Yoichi OCHIAI (@ochyai) June 2, 2022
小賢しいくらいの方はSNSにいる自称「俺はxxを知っている」ダニングクルーガー効果真っ最中の心の若年紳士淑女のことだとしよう.ダニングクルーガー効果については批判もあるが,まぁさまざまなところで揉まれてある程度疲弊していれば,自分の専門性と比較し,「何か自分の琴線に触れること,もしくは触れないけれど世間がざわめいていること」があれば,まずはその体験・文献調査・聞き取り調査などから始めることだろう.ダニングクルーガー効果真っ最中の心の若年紳士淑女はエコーチャンバーからの距離の置き方を知らない.また疲弊してもいないので薄ら笑いの希望やフェイクにすぐ噛み付く.
もっと楽観的な素人は直感に反する文脈を誤解し続けるのでなんでもエンタメにしたがる気持ち悪さがある.それはそれでいい.分断と分断を解消しようとする努力は答えのない問いであって,その讃歌は美しく,文化的な問いを生み出してきたものであるから終わりのない問答に敬意を払って傍観者にならず踊るもよし,傍観するのも良いのである.つまり人間ってなんだ?! みたいなものである.
機微に聡いの反対語は機微に疎いだと思ったがあまりちゃんと確認できていない.機微という言葉は非常に便利である.私は誰かの振る舞いの観察や自然への洞察の中で何度も反復的に眺めながらリズムのずれや違和感を炙り出していくことが好きだから,機微というものを比較的大切にしている.
機微がわかる頃には紳士淑女はまな板の上での(一見無鉄砲な振る舞いの)大胆さと茶室での謙虚さを身につけているのだろう.ステージでのリズム感と抑揚は大切だ.
逆に混ぜるな危険を超えてやっていく(一見意義深そうなフェイク)活動は嫌いです. https://t.co/V8kD9bJ6BV
— 落合陽一 Yoichi OCHIAI (@ochyai) June 3, 2022
産学官連携は重要だが,守備範囲があるから成立する.なければないで無政府資本主義に近づく.それはそれで人類の選択なので是非は問えないが,私はそのエッジ常に切り分ける傾向にあるので堤防に育つフジツボを育てるような感覚でガバガバのガバナンスを眺めて愛すくらいの余裕をみなさまに求めたい.
— 落合陽一 Yoichi OCHIAI (@ochyai) June 3, 2022
久々にツイートしたいことが生まれたのでつぶやいてしまった.考え抜いて各人が行動してほしいと思うものの,世間一般で言われているその考え,ご自身ではちゃんと自分の哲学との一致を見てますか? 検証されていますか? ガバガバでもいいんですが,ゲームの中ではちゃんとルールを,ゲームではないのなら,ちゃんとゲームを降りてそういう宣言をお願いします.と思う機会が多かったからだ.
かっこ付きのアートはゲームのルールを守ってほしいし,かっこのつかないアートをかっこ付きのアートと比較するのも変な話だ.だから明示的なものと機微の境界線を探る日々が愛おしいのだと思う.
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僕は瑞っ子なので.
10代前半から瑞っ子なら,主体と客体は融合し,一人称と三人称の間の垣根はすんなりと溶け,機能的・説明的な文章と文学的・修辞的な文章は融合し,現代的な文学になる.混ぜるな危険.混ざっていいところと混ぜていいところの機微が必要である.そうだ,デジタルの日だ.
— 落合陽一 Yoichi OCHIAI (@ochyai) June 3, 2022
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落合陽一の見ている風景と考えていること
落合陽一が日々見る景色と気になったトピックを写真付きの散文調で書きます.落合陽一が見てる景色や考えてることがわかるエッセイ系写真集(平均で…
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