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Vol.8

◎11月
霜月という名の通り、朝晩は霜が降るほど冷え込んでいる。日中は散歩をするだけですこし汗ばめるくらい、まだまだ暖かい。
筋トレを週に4-5日、リハビリを含む有酸素運動と7時間程度の睡眠を毎日続けているおかげか、絶好調だと胸を張って言えるくらい落ち着いている。
あっという間に1年を迎えた、総合病院での神経内科の受診。いつも通り問診や筋力を診ていただき、「表情で伝わってくるくらい本当に元気そうで良かった」とお褒めいただいた。
先月受けた頭部MRIの検査結果を伺う。右側頭葉にある皮質形成異常は、1年以上経ってもなにひとつ変化はなく、一刻を争う事態にもなっていないということ。これまで半年に1度のスパンで受けてきた頭部MRIは、半年後の2022年4月に再度検査を行い、何も問題がなければ1年に1度、春のみ検査を受けることにするとのこと。
つい数か月前までは “ なにか問題があるからこの症状が起きている ” と思い込み、むしろ異常があってほしい・検査になにかしら引っかかってほしいとまで思っていたが、新たな異常や病変がないことは、本当に良いことでうれしいことだと素直に思えた。
2度目の脳神経外科の診察。夏の検査入院中のビデオ脳波の結果を見せていただいたところ、てんかん発作であれば異常な波形として平らな線になるのが、わたしのデータはひとつも平らな線はなく、正常な波形だけが記録されていることを確認した。また、10月に受けた頭部MRIの検査結果も診ていただき、神経内科の診察でお話いただいたことをお伝えしたら、もしMRIで何か変わりがあれば、悪性腫瘍や炎症性疾患を疑う必要があるため、何も変わりがないことこそ良いという認識でいるようにとのこと。この診察を持って、脳神経外科の定期的な診察はひとまず 卒業 という形になった。


◎12月
昨年のクリスマスイブはリハビリ・診察と、1日いっぱい総合病院の中で過ごしたなと思い返す、発病から2度目の年の瀬。今年の年の瀬は、療養を続けながら求職活動していた。再就職に関しては、また別の記事で投稿しようと思う。
東日本大震災で大地震と津波を経験したわたしは、立て続いた地震の影響でフラッシュバックを起こしてしまい、家族以外の他人と会話ができないくらい、しばらく酷い情緒不安定に陥ってしまった。未だ海沿いに住んでいるため、家の外に出る気力もなくなったが、少し無理をしても身体を動かすことで気分もほぐれ、今までなら2か月はかかるところが、生まれてはじめて3週間ほどで気分もほぐれた。
リハビリ通院と自主的に行っているリハビリ・ヨガ・筋トレ・ストレッチの成果が出ているようで、病状はずっと落ち着いたまま保てている。先々月までは週明けの方がしんどかったが、先月から今となっては週明け、しかも午前中から、元気に活動できているのも非常にうれしいことだ。
正常な脳の形ではないまま生まれ、左不全麻痺を患い、長期療養を必要とするわたしでも、この度すてきなご縁があり、再就職をさせていただくことができた。これまでの経験・子どもたちへの強い想い・持ち前のポジティブさを買っていただいたことと、現在の身体機能・運動機能や病態に関して本当にたくさんの理解をしてくださる雇用主さまのおかげである。社会復帰に関しては後日マガジンとして投稿していこうと思う。
これほどまでにしあわせな闘病記録を綴ることができたことはあっただろうか。
今後はよりいっそう健康的で、しあわせな生活を送っていけるよう努めていきたい。

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