【1/25】休憩時間の過ごし方について。
バイト。朝番。
午前に30分、午後に30分の休憩がある。
計1時間だ。
僕は1時間の内に、10分タバコを吸う。
残りの50分は喫煙をするための移動時間だ。
病院内の売店で働いている。そのため、喫煙所がない。
病院関係者のかなり偉い人がタバコが大嫌いらしいとのことで、院内にはNO SMOKINGと書かれた張り紙はもちろん、NO VAPINGと書かれた張り紙までそこら中にはってある。
トイレの中にもだ。
入りたての頃、そんなこともしらず、病院のギリギリ敷地外と思われる場所でタバコを吸っていたら、病院の偉い人から売店の本社に直接クレームが入った。
本社の人からは「次見つかったら、とんでもないことになります。」とだけ言われた。
クビではなさそう。なんだろう。
それから、我々売店スタッフは休憩中一切の外出を禁じられた。
皆には申し訳なかったが、元から誰も外に出る用事がないらしく責められることはなかった。逆に外に出る必要があった僕を気遣ってくれた。
禁じられてしまったら致し方なし。
バイト中は一切の喫煙を自らに禁じた。
休憩中のご飯は、ポテチコンソメとブラックサンダーと決まっている。2年間毎日食べ続けている。ちょうどいいんだ。
お菓子は10分で食べ終わってしまう。
残りの20分間でタバコを吸いたいところだが、禁じられてしまったので何をしていたらいいか分からなくなった。
タバコが吸いたい。
僕はストローを短く切って、先っぽにティッシュをつめたものを20本作った。
これを吸うとごくわずかにだが、喫煙欲がやわらぐ。
桂枝雀師匠がタバコは深呼吸にあるみたいなことを言っていた気がするが、その通りかもしれない。
くわえて、大きく息を吸い込むだけで、少しはマシになった。
そしてこれは、社員に向けた
「タバコを吸いに行かせろ」という僕からのメッセージ、アピール、つまりはメッセージアピールでもある。
が、あまり効果はなかった。
店内を歩き回ったり、デスクに突っ伏したり、大きなため息をついたりするだけの休憩を送っていた。
少し吸わないことに慣れてきたあたりで、
社員のおばさんが
「今吸いたいんでしょう?」とことあるごとに聞いてくるようになった。
「大丈夫です!」と答えていたのだが、実際のところめちゃめちゃ吸いたい時に限って、ピンポイントで聞いてくる。
これはチャンスだと思った。
あと3回強がって、4回目で
「めちゃめちゃ吸いたいです」と正直にいおうと考えた。
その方が本当は吸いたかった感が出るし、可愛い。謙虚だし。
そんな子に吸わせてあげたいと思うだろうし。
そしたらほんとうに、4回目くらいで
「行ったら?」と言ってくれた。
後日、どうして僕のタバコを吸いたいタイミングが分かっていたんですか?ときくと、
「落合君の顔が3時間周期で、真っ白になるから」と教えてくれた。
現在はみんな
「お出かけ?」とか「いってらっしゃい!」とか言ってくれる。
誰も「タバコ」というワードを口に出さない。僕が何をしに行っているか、知らないフリをしてくれているのだ。
僕は無料送迎バスに乗って、坂の下の下までくだる。くだった先から徒歩6分のところに喫煙所がある。
バストのタイミングが合わないと、バスを待っているだけで休憩の7割が終わっていることも多々ある。
急いでタバコを吸う。
5分で二本吸う。
嗜むとかじゃなく、チャージの感覚で。
二本吸ったら、走ってバス停までもどる。
バスが来なそうだったら、全力で坂を上る。
これを1年間やっている。
最近気が付いたのだが、友達とタバコを吸うと必ず真っ先に僕が吸い終わる。癖だ。休憩中の喫煙癖がつきすぎて、とにかく急いで吸うようになってしまったのだ。
下品だなあ。なおしたい。
あと、いつも日記を読んでくれている人。本当にありがとう。
嬉しいです。
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落合諒です。お笑いと文章を書きます。何卒よろしくお願いします。