火事場の馬鹿力
現在「ビーアウトオブデンジャー」というタイトルの小説をnoteにあげている。文藝で落選した小説なのだが、なんかこう気に入っている。最近更新をうっかり忘れてしまっていたので、また明日から毎日アップロードされるように設定した。ぜひ。にしてもnoteは文字が丸っこくてこうして書いていると頭が悪くなりそうになる。
久しぶりに読み返してみると、書いていた時ほど面白くなかったので驚いた。よいことをいいたい、文学っぽい感じ出したい、聡明だと思われたいとかそういった、邪な考えが至る所から滲み出ていて読んでいるだけでイライラする。とは言っても、気に入っている。
話はガラっと変わるのだけど、人間の身体は緊張すると「闘争か逃避」の選択をするための準備に入るらしい。基本的に逃避の選択をする訳なのだが、例えばか会社なんかで、大勢の前でプレゼンをしなくてはならない状況で緊張を感じたとする。その時心臓がドキドキするのは、血液が急速にフィジカルな部分に注がれるから、リラックス出来ないのはこれから「闘争」もしくは「逃避」が必要となるかもしれないのに副交感神経を働かせる必要性がないから、気持ちが悪くなるのは胃の消化活動をする必要がないから、身体がこわばるのは筋肉がだらんとしていたら急に動けないから、つまり緊張した時に現れる症状は、緊急事態に身体が備え始めたからということになる。これらの力が発揮されることを「火事場の馬鹿力」と言う。人間の身体はなんと阿呆なのだろうと思う。緊張を察知すると、動物になってしまうのである。プレゼンから全速力で逃げたとて公共料金等々は差し迫ってくる訳で、いざ水電気が止まっても、システムの前で私達の身体ができることはない。
労働は動物がすることじゃないから仕方ないか。
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落合諒です。お笑いと文章を書きます。何卒よろしくお願いします。