英語多読 100万語読んでみて
2024年1月から洋書を読み始めて約10か月、おそらく100万語を読み終わったので、多読についての感想や自分の変化を書きたいと思います。
日本語の読書歴と多読を始めたきっかけ
日本語では、オーディオブックを含め週に1~3冊程度は読んで(聞いて)います。エンタメ小説、純文学、新書、ポピュラーサイエンスなど、ジャンルは様々ですが、難解な本は全く読みません。どちらかというと耳から情報を得るほうが得意で、読めないなと感じた本はオーディオブックで聞き直すこともあります。
多読は、日本語でも読書が好きで、英語の文章を英語のまま日本語のように理解出来たらいいなと思い、はじめました。(あとオンライン英会話が高いので。)
多読のしかたと読んだ本
毎日継続したわけではなく、一日4時間読むこともあれば、10日間全く読まないこともありました。「読みたくなったら読む。飽きたら読まない。」を繰り返しました。
初めのうちはLingQというアプリを使いました。読んだ単語の数を図る機能や、知らない単語をマークする機能、辞書機能などがついていてとても使いやすいです。慣れてきたら紙の本にも挑戦しました。わからない単語はアプリ上ですぐにチェックすることもありましたし、めんどくさいときはとばしました。
また、先述した通り、耳で学ぶほうが得意なので、できるだけオーディオブックも同時に聞くようにしました。
私が読んだ本は以下の通りです。
Harry Potter ハリーポッター1~4
The Adventures of Tom Sayer トムソーヤの冒険
Gulliver's Travels ガリバー旅行記
The Adventures of Maya
Die in the Clouds
Don Quixote ドン・キホーテ
Peter Pan ピーターパン
The Happy Prince 幸福な王子
The Old Man and the Sea 老人と海
The Midnight Library
The Hobbit
Into the Masic Shop
読んだのは全て小説で、この中のいくつかはダイジェスト版で読んでいます。もちろん、自分には合わなくて途中でやめた本もいくつかあります。たとえばジョージオーウェルのAnimal Farm(動物農場)は難しくて挫折しました。
多読による変化
語彙力がついた。アクティブボキャブラリーも、パッシブボキャブラリーも増えました。LingQアプリ上では、16057語知っていることになっています。アプリ上ではB2レベルにあたります。固有名詞や動詞の活用形もすべて1単語として数えられるので、私が実際に知っている単語数はこれよりかなり少なくなります。
単語の意味を推測する力がついた。しらない単語でもなんとなく意味がわかるようになりました。
以下はThe Adventures of Mayaからの引用です。
After all I must punish him a little for his brazen lies. He's so frightfully vain.”“Bobbie,” she said with a sly smile, “what sort of a hole is that one there, under the leaf?”
ここでbrazenの意味がわからなくても、多分イラつくみたいな意味だとか、slyは意地悪なという意味かなぁと予想して読むことができるようになりました。
ちなみにbrazenは生意気な、slyはずるいという意味らしいので、私の予想はあっているわけではないのですが(笑)それでも流れを止めないでなんとなく文脈に沿って読むことができるようになりました。
ドラマが80%ぐらい理解できるようになった。今までは字幕付きで見ても40%からよくて60%理解出来たら万々歳だった洋画が、60~80%理解できるようになりました。字幕を読むスピードが格段にあがったこと、語彙が増えたこと、次に来る言葉を予測できるようになったことが大きな理由だと思います。ちなみに最近見て面白かったのはThe Good Placeです。
ネイティブとの会話がスムーズになった。単語単語で相手の言っていることを予想しながら聞くということが以前に比べて少なくなりました。単語ではなく文として聞き取れるようになったと感じています。もちろん聞き返したり、わかっているふりをすることもありますが(笑)相手への返答も、以前よりすら~っと口から出てくるようになりました。
前よりも読書が好きになった。これが、洋書を読み始めて一番よかったなと感じている点です。私は読後に言語化できない感動を抱くのが一番いい読書体験だと思っています。ヘミングウェイのThe Old Man and the Seaと、オスカーワイルドのThe Happy Princeは私の心の琴線に触れる作品でした。読み終わった後の感情を今でも覚えていますし、英語でこの気持ちが味わえたと思うととてもうれしくて。10冊に一冊でもこういう本に出会えると、読書の沼にハマってしまいます。だから、今では多読飽きたなぁと思っても、2週間たたないうちにまた新しい本を読んでいます。
英語だけではなく、日本語の読書にも影響があり、以前はまったく興味のなかった夏目漱石など、文豪たちの作品にも手を出すようになりました。英語でも日本語でも読みたい本リストがどんどん増えています。
ちなみに次に読んでみたい洋書はHarry Potter and The Order of the Phoenixから最後までと、Klara and the Sunと、Three Men in a Boatです。
最後に
なんとなくで始めた多読でしたが、自分にピッタリの勉強法だったなと感じています。私の場合、人からやれと言われたり、自分で目標を決めると逆にやる気が出なくなるので、誰に気を遣うでもなく、好きな時に、好きなペースで好きな本を読めるのは最高でした。これからもたくさんの本を読みたいなと思います。