英語学習に脳科学とコーチングを取り入れたら
自分の英語の授業をブラッシュアップしたいと思い、
諸先輩方の授業を体験したり、研究会に出てみたりしてきましたが、
たどり着いたのが、脳科学!
なぜ脳科学とコーチングに辿り着いたのか。
これまで5ラウンドシステムをローカライズして実施したり、
大学院でTEFL(外国語としての英語教授法)を学んできました。
これって、HOWやWHATをたくさん勉強しているということになると思うのですが、アントレ教育を学んでいるうちにWHYを考える必要があるなと思ったことがきっかけでした。
提供したことをこなして英語力がついた生徒
5ラウンドシステムを実施するにあたり、1回の授業のために2〜3種類のワークシートを作成したり、単語テストやスペリングコンテストなどを実施したり、某有名予備校の文法解説の手法を取り入れた中学生向け文法ノートを作成させたり・・・
自分の時間や労力をかけた分だけ、生徒の英語力が伸びていく。
でもそんななかで、英語が得意な生徒から出た言葉が
「将来何をしたらいいかがわからないんです。」
というものでした。
英語という力がつけられても、それを活用する気持ちやもっと何かのために高めたいという想いを培うことができなかった。
ティーチングの限界とその先
自分が教える・与えるばかりでは、
生徒自身が「自律して学ぶこと」を学ぶのは難しい。
そこから、
英語を学ぶ以前の「気持ち」の醸成に興味が湧きました。
生徒自身がやる気を自分で入れるためには何が必要か、
やる気以前に、自分のしたいこと・挑戦してみたいことを見つけるためにはどのような機会を提供することができるか。
自分自身が、その方法を考える中で出会ったのが
脳科学とコーチングでした。
ちなみに、コーチングには脳科学的手法も用いられています。
とりあえず学んだことを授業に取り入れてみた
1 目標設定のワーク
まずはじめに取り組んだのが、目標設定の習慣化。
大谷翔平選手が活用して有名になった9マスの目標設定の表
Tracking Sheetという名称で設定した毎月の目標を書き、それについてペアになって質問したりする活動
「目的をもって授業に参加することで、前頭葉が活性化し、効果が出る!」
といったことを伝えながら、授業を始めていました。
2 自分の感情と向き合うワーク
自分の感情を言語化すること、そしてその感情が何から湧いているのかということを知ること。
自己認知の一つとして行っていました。
自分自身を知り、言語化できるようになることで、メタ認知も可能にするという。
自分の感情と向き合うことで、
「なぜ、自分はその日頑張れたのか。」
「なぜ、自分はその日だめだったのか。」
ということが把握できるようになると、不安感が減りますよね。
ちなみにこのワークは、Chromebookを使用してきたときに実施していたので、色や絵文字で表す生徒もいました。
ポイントは、教員は「評価しない」ということを伝えることです。
あくまでも自分の振り返りのためであって、その内容で成績をつけることは絶対にしない。
また、誰かに見せる必要もないし、本人が見せていないのに無理やり見に行ったりしないというルールは明確に伝えていました。
3 Small Talkにコーチング的質問を取り入れる
・What will you do in today's lesson? 今日の授業で何をする?
※ will を 「強い意志」が伴うと伝えておくのもよい!
・Why do you think it is impotant for you? なぜそれが大事だと思う?
・What do you want to try today? And why? 今日何を試してみたい?それはなぜ?
ちなみに、このsmall talkを行うときは、前回も紹介したDeepLを用いて、お互いに画面を見せ合いながら、話すように促していました。
これによって、自分が話したいことを話すことができるようになります。
もちろん発音がわからない時は、机間指導として個別に対応しにいきます。
その結果!
この結果がどのように出てくるかは、まだわかりませんが、
「何をしたいかわからない」という声はほとんど出てこなくなりました!
これからの生徒の歩む道にも注目していきたいと思います。