千葉の中学生に『世界の問題へのアクションの方法』を問われ、こう答えてみた
「世界の問題について研究して何か運動を起こすにはどのような方法が考えられますか?」と、千葉の中学3年生からの質問があったので、こう返信しました。
①「世界の問題について研究する方法」
②「世界の問題について何か運動を起こす方法」
に分けて回答しますね。
①「世界の問題について研究する方法」
一つの事例として、令和志塾の方法を共有します。詳細は下記のnoteの記事をご覧ください。
僕たちは、塾生と共にProblem-Based Learning(PBL)という手法で学んでいます。
これは、カナダのマクマスター大学が起点とされていて、医学教育を中心に発達した方法です。
Problem-Based Learningにも様々な方法があるのですが、僕は、九州大学 共創学部の三木教授が、
バンクーバーにあるブリティッシュコロンビア大学の医学部で学んでこられた方法を参考にしています。
この方法について詳しく紹介しているのが、下記の記事です。
https://note.com/oces/n/nda2295236929
Problem-Based Learningの他の方法については、広島大学であれば、問題をもとに「プロブレムマップ」を作成して探究を深めます。
(広島大学は、初年次教育として、1年次に全員、Problem-Based Learningで問題を探究します)
また、Project-Based Learning(PBL)という方法もあります。
これは、デンマークのオールボー大学が起点とされていて、工学教育を中心に発達した方法です。
日本でPBLといえば、このProject-Based Learningを連想する教育者が多いと思います。
こちらも方法はたくさんあり、各高校や各大学独自で開発していると思いますので、情報収集してみるといいですよ。
②「世界の問題について何か運動を起こす方法」
こちらは、以下の総括コメントと令和志塾の塾生たちのアクションを参考にされてください。
日本の女性差別問題の解決を志す上甲のアクション(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASP783S2GP76TIPE00N.html
日本の革命(明治維新)とその背景や教育、革命の弊害と克服のドラマを世界に発信する塾生たちのアクション(PRTIMES)
https://prtimes.jp/story/detail/ArYe5aIOdWr
ここで伝えたいことは、「今できることはある」ということです。もしかすると、そのできることは小さいかもしれない。
だけど、その小さな一歩が、影響力ある人たちを突き動かし、大きなムーブメントになるかもしれない。
ならなくても、実行することで成長につながり、できることの幅が広がり、奥行きが出てくるでしょう。
なので、「小さな一歩を踏み出そう」ということを伝えたいです。
その方法は、総括をご覧ください。
◆総括
僕は、関わる高校生たちに、地域や日本、世界の様々な問題や課題を認知してもらい、
そのうえで、「自分がどうしても解決したい問題、および課題」を特定してもらっています。
※”どうしても”が見つからない場合、"一番解決したい課題"。だけど、見つかるまで課題や問題の探究を続けることを勧めている。
その問題や課題の原因に対して、要となる仮説を立て、その仮説に基づいて解決策を検討します。
解決策は、「ビジネス」「科学技術」「政策」「市民活動」の4観点で検討します。
その中で、この世界における自分の役割を見出してもらうことが目的です。
小さな一歩は、スモールビジネスでも、小さな科学技術でも、小さな政策提言でも、小さな市民活動でも、なんでもよいのだと思います。
ただ気を付けたいことは、問題や課題に対してある一定のレベルの理解がなければ、「浅はかな活動」となってしまいます。
それが無駄だとは言いませんが、せっかく行うなら、ある一定のレベルの理解の上で行ってもらいたいという想いで、僕は塾生たちの探究に伴走しています。
世界には、様々な課題があります。
僕たち現場レベルで出来ることは、ちっぽけなことかもしれません。
積小為大、二宮尊徳の言葉ですが、小さなことをコツコツ行うことで、いつか大きなことになっている(つながる)ということだと僕は理解しています。
僕は、この小さな一歩を踏み出す人たちを支援、伴走し続け、この志を誰かが継承してくれることを願っています。
また、このようなことを続けるなかで、いつか、地域を、日本を、世界を俯瞰し、建設的に問題解決を行えるリーダーが生まれることを、心から願っています。
そのような想いから、ついつい長文になってしまいすみません。
令和志塾 西田 将浩