悪事を働く者ははどこに潜んでいるのか?

悪事がバレない理由③の続きです。

善良な人は、良心の呵責を感じない人間(サイコパス)がいるなど全く想像しない。それが最大の盲点となり、サイコパスの演技に騙され、驚くほどサイコパスの悪事に無頓着になる。

今やAは、悪事を自ら仕掛け、解決するパフォーマンスを見せることで、見事に出世を果たした。実は解決ではなく、火に油を注いでいるに過ぎないのだが…。しかし、善良な人には、「大変な中、あいつよく頑張っているな」と見えてしまうようだ。

サイコパスが好む場所とは

そんなサイコパスは、いったいどこにいるのか。サイコパスの絶好の棲家、それは専門職だ。

事実、いまだに正体がバレることなく悪事を続けているA氏は専門部署にいる。

しかも周りには、その専門部署について理解できる者はほとんどいない。

彼を評価する地位の者も、そして彼の指導を受ける立場の人も、誰もその部署の専門性を備えている者はいないに等しい。従って、煌びやかにまとったAの疑わしい経歴は、そんな専門性を持たない人たちを騙すには充分だ。

ある種の専門職には、ソシオパス(サイコパス)にとって喉から手が出るほど魅力的な特徴が備わっている。

干渉を受けないプライバシーが確保されているので、職場環境によって第三者の目から容易に逃れることができる。
『良心をもたない人たち』(マーサ・スタウト著)

第三者による検証が難しい場所

Aが、誰とどのようなコミュニケーションをしているのか、第三者による確認は極めて難しい、そんな部署なので、他の人はAの報告をそのまま信じるしか手はない。

周りに多少その専門性を持つ者がいれば、報告の不自然さに気づき、指摘することもあるだろう。しかし、いなければ、検証はほぼ不可能だ。

サイコパスが職場で責任ある地位に就いたとしても、その地位は実際に仕事をした(あるいはしていない)量が判断しにくいポストであったり、実作業は自分が操作した人たちにさせている場合が多い。

そんな場合、利口なサイコパスは時々派手なパフォーマンスをしたり、お世辞や魅力を振りまいたり、脅したりすることで、物事を進行していく。 実際は何をしているかは謎である
『良心をもたない人たち』(マーサ・スタウト著)

その上、誠実を装い、嘘をついても表情や仕草にでなければ、Aの悪事がばれることはまずない。

混乱状況は、A自身が悪事に飽きるか、あるいは悪事が誰の目にも明らかに、暴かれるまで続くのだろう。

今日も最後まで、読んでくださり、ありがとうございました。

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