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朝ドラ『おむすび』からちょっとアイドルの話にも……

毎週書くつもりはないけど、第1週なのでせっかくだから……


『虎に翼』が終わり、9月30日から『おむすび』が始まった。

「朝ドラらしい朝ドラ」

とはどういうものなのかと今一度考えてみた。
まぁ、既視感のあることをやってくれればそうなるのかな。

再放送の『カーネーション』で、寝坊した小原糸子が白米をかき込んだ直後に、入学式の準備に時間がかかり、おにぎり(ここでは「おむすび」と言わねばならんが)をほおばりながら出て行き、第1話から海に飛び込む米田結。そこに現れる野球少年。達筆な書道部の風見先輩目当てに結も入部するのか否か。

今のところ舞台は平成16年。平成とともに生きるアーティストB'zが主題歌なのがいい。風見先輩が「青春」と書くなら、B’zは私の青春だ。


『おむすび』第1話~

出演者同士がまだまだぎこちなさそうな会話の数々。結が1日持ち歩いたと思われるトマトを食べさせられたら、そりゃ子役の子も遠慮がちなセリフの言い回しになるわな。

姉がハギャレンの元総長で、妹なんだから総長になってくれと迫られている姿は、『ロンタイBABY』(高口里純作)で、姉二人が中学で番はってたせいで上級生にまで挨拶されてしまうと泣く三女の姿しか思い浮かばなかった。

『あさイチ』の朝ドラ受けで、博多大吉さんが橋本環奈さんの博多弁を完璧だと言っていた。もちろん地元だからというのがある。大吉さん目線で語らせてもらえば、海に飛び込んだ結を助けようとした野球少年の方言も悪くなかったと思うよ。

新しい朝ドラが始まる第1話は、前作の余韻を残したまま初めて登場人物を観て主題歌を聞く。あの違和感のまま終える15分は、半年に1度しか感じられないものだ。
ついつい、結の隣の席になった恵美の「なるほど」にも反応してしまう。
前作では、小林薫さん演じる穂高教授が退場してからはオープニングで最後に名前が出るのはマツケン(松山ケンイチ)だったが、こちらの “トメ” もマツケン(松平健)だ。いちいち前作と絡めてしまう。

しばし様子見か?と思いきや、いやいや、木曜日から良くなってきたぞ!だんだん背景が見えてきたし。
(あまり働いてなさそうだけど)作った野菜に “クズ” なものは一つもないと、商店街まで売りに行く祖父、永吉の言葉に結は、ギャルがゆえに不良と誤解され警察を呼ばれてしまったハギャレンの皆を重ねてしまう。カラオケ感を出して歌えるマツケンの実力よ……ピーター(池端慎之介)の作るピクルスも美味しそうで良き。

結が書道部に入ることを躊躇しているシーン。“失うこと” が前提になってしまう気持ちは分からんでもない。自分は大学生の時に父親が亡くなっているから、結婚しても相手に先立たれたらと不安になり、若い頃は前向きになれなかった。おかげで結婚したのは40才だ(言い訳)。
気持ちが内向きになってしまうときはある。風見先輩とのデートをほっぽってスズリンを助けた縁で、ハギャレンの皆との親交が深まり始めた。本人が住んでいないのに “立ち入り禁止” の呪縛に囚われていた姉の部屋にも入り、ヘアアクセサリーをつけてみる。外向きになり始めたところで今週は終わった。来週も楽しみだ。


それにしても橋本環奈さんが心配だ。

目の下のクマが気になるし、今のところロケが多そうで、シーンによっては、絶対朝早い時間からの撮影だよなと思いながら観てしまう。近影では痩せていた気もしたから、撮影が無事終わるだろうかと心配してしまう。

役者さん、タレントさんなどに対してそれぞれ好き嫌いがあるのは承知だが、私は橋本環奈さんが好きだ。
「奇跡の1枚」と言われたワンチャンスを逃さず、話題になったことで映画の主役をものにした。物怖じしない性格もあってか、上京してからも多くのドラマに出て、舞台など活動の幅を広げて紅白の司会、そして朝ドラの主役に到達した。小心者の自分には尊敬の念しかない。

それに、決して運がいいだけではない。
Wikipediaによると、奇跡の1枚が撮られたときは、当初メンバーから外されていたのを事務所の社長に直談判して出してもらったとのこと。その心意気が運を手繰りよせたし、端っこだとしても1人でも自分を見てくれている人がいれば全力を尽くせるタイプなのだろう。noteを書く際の心意気としても参考になる話かもしれない。

約10年前に東京ドームシティに出かけた際、当時彼女が所属していたアイドルグループのイベントがたまたま行われていて、退屈そうな旦那を置き去りにして、しばし観覧してしまった記憶がある。ちょうど話題になっていた頃だったことを差し引いても、やっぱりかわいかった。

アイドルにはそれぞれの輝き方がある。

環奈さんを遠目だけど実際に見た印象では、グループの中に入って他の子と横並びになるのはもったいないと思った。断然ソロのほうがいいのだ。平成のアイドルでいうとあややとかミキティもそうなるのかな。あぁ、ミキティがモー娘。に入ることになって、今さら入れてどうすんねん!と心底がっかりしたことまで思い出してしまった。

グループの中であえてセンターに置かれて注目される人もいる。マエアツ(前田敦子)とか、古くは新田恵利とかがそうだと思う。平成を超えて昭和になっちまった。
50代以上の人しか分からないと思うけど、おニャン子クラブの初期メンのうち、会員番号1~3、7、10番の5人は今でいう文春砲に遭い、3週間で解雇された。4番の新田恵利は事実上1番扱いとなり、グループのフロントメンバーとなっていった。歌が下手でもなんでも、かわいいし。
あの名曲『真っ赤な自転車』は新田さんのソロパートが大好きだ。あの下手さ加減が女子高生らしさを出していてとってもよいのだ。
AKBの『スカートひらり』は、マエアツがセンターだから生々しくなくて成立してると思っている。秋元康さんは担ぎ上げる能力に長けているんだな、きっと。


さて……朝ドラは15分なのがいい。

面白ければあっという間に終わるし、つまらなくても15分なら観れる。
ダメなところを見つけようと思えばたくさん見つけられるし、いいところを見つけようと思えばそれなりに見つけられる。

阪神淡路大震災は丁寧に描かれるだろうか。なんせ私たちは、沖縄本土復帰50周年がさほど描かれなかったことを知っている。

とにもかくにも、気楽に、楽しく観ていこうと思えた新しい朝ドラの始まりだった。

おわり

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