【リハビリDX】上司と直接対決!
前回、DXに共に取り組む仲間を得て、現場の声をひろい、提案書に落とし込むところまでを行いました。
この提案書の中で、われわれは2つのDXツールの導入と引き換えに、年間300万円の人件費削減効果、年間1300万円の利益向上効果を提示しました。
この2つのDXツールには月掛利用料が発生するわけですが、それでも年間数十万円程度で、十分すぎるほどの収益向上が見込めるはずです。
また、現場の仕事もかなり効率化します。アナログで複雑な手順の業務をシンプルにすることで、ヒューマンエラーは確実に減るはずです。
さて、これらのことを提案書に落とし込んで理論武装したら、いよいよ上司と直接対決です(別に戦っている訳ではないですが)
業務後に時間を取っていただいて、シゴデキPTさんと共に直属の上司と話をしました。
実は、上司も現状の業務フローに問題意識を抱えているということは、日常の雑談の中で分かっていました。また、法人内で「何とかDXなどをして現場のセラピストが治療に集中できる環境にならないか」といった話が出ていることも知っていました。
結論から言うと、提案書の内容に関しては、おおむね前向きな反応をもらうことができました。
ただここで上司から、現在の事業所経営上の課題を知らされます。
それは、「現状、人件費コストがかさんでいて赤字になっていることから、たとえ将来的な利益向上効果や人件費削減効果が見込まれるとしても、初期投資としてのDXツールの月掛料金を負担してもらうことはできないだろう」という事でした。
つまりは「まずはコストをかけずにDX業務改善をやってごらんなさい。それで結果を出せたら、月額課金も検討してあげますよ」と言われてしまう可能性が高いという事です。
…ふふふ、想定内です。
まあ、そうなるだろうとは思っていました。
私も医療機関での勤務歴が長いですから、リハビリ経営がそんなに儲かるものではないという事、必要なものすら買ってもらえないような現場が多々あることは把握しています。
もちろんそう言われるであろうことは想定していましたし、対策としてプランBも用意しています。
ただ、現時点でそれを出してしまうのは交渉戦略として賢くはないでしょう。
ですから一旦、管理者会議にかけてもらうことにして、こちらからは次の2点を要求しました。
この業務効率化プロジェクト自体にGOサインを出していただくこと。
このプロジェクトに対して指揮を執る権限が欲しいこと。
私は「現場のお困り」に対して具体的なDXを用いた解決策を提示することができる人です。また、DX業務改善のロードマップもある程度組むことができます。
全く知識の無い人が指揮を執るよりは、効率的に進めることができるでしょう。
そしてシゴデキPTさんは、圧倒的な行動力とインフルエンスの能力で、ポジティブな空気を作り出すことができます。
「まあ、私の中にはプランBもありますから、一旦GOをください」とだけ伝えて、その場は解散となりました。
次回は、会議の結果が出たころに続きを書けると思います。