時空間サルベージ

ダレた心臓、いさぎよい脈、すれ違えられない細い路地で振り向いた先に凝視の赤

現実に限りなく酷似した夢のように、まぶたに映る黒い既視感の転写

鏡が示す偽物の正体は、虚栄と失望の裏返し

まわり一面丸ダイヤ、くすんだ輝きにたじろぎと困惑

灯火を護り抜くには傷口が足りない

それでも尚、歩みを止められないのは

心のどこかで知っているのだ、本当に大切なことを

諦めにも似た覚悟の一歩は大きく深く、そして美しく

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