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地域おこし協力隊になりました6
村に入ってひと月が経ってしまった。すごい充実っぷりであっという間に時間が過ぎていく。悪くない。
先週は東京へも出かけたので忙殺されていて更新ができなかったがビジネスパートナーの大事な新規取引の商談に付いていった。夜の歌舞伎町を歩く。わたしは中学から高校まで、渋谷区にある私立の女学校へ通っていた。そのせいか、渋谷も新宿も池袋も目を瞑って歩けるほど。下町生まれのシティーガール(ぉい!)なのである。大きな設備投資が必要となってしまうほどに商談は見事に成功してしまい、それはそれで大変なことになっている。おめでとう。
「臭い街だな、そして嫌いじゃないんだよな。」
独り言ちる。
歌舞伎町の部屋の窓から覗く風景と村役場から見えるアルプスの尾根のギャップがすごいんだけどそれもわたしの人生の一部。
大きく動きがあったとすれば幾つかあるのだが、三つある。
一つはオフグリッドハウスを建設するのに様々なハードルに見舞われているのだけれど、村を探索していたら、此処だなっていう売地を見つけてしまったこと。農地じゃないのよ、宅地よ〜、ホッホー。(農地転用に時間がかかるのです)
もう一つはサーキュラーコミュニティーを創造する候補地の一角にあるお宅の次男坊が大学院へ進学するのを蹴って、このプロジェクトに参加したいとわざわざ松本まで会いに来てくれたこと。何が始まるのだろうか。何かがとっくに始まっているのだろうけど、想像していたより大きなうねりのようなものを感じている。そして嬉しい。このプロジェクトの成熟には、地元産の人材が絶対的に必要なのだ。この地で生まれ、この地で育った、地域の若者が、村に戻ってくるだなんて、とんでもなく素敵なことなのだ。
プロジェクト自体はお金がないから、まずは、整地をして、アースオーブンを作り、春の種蒔きをして(在来種・古来種のタネ・多品種)、浄化槽付きの簡易トイレの設置にコンポストづくりってところだろうけれど、それでも1日でも早く外作業ができますように。3月は土地賃貸借契約を結ぶぞい。
そして三つめは、松本市内で素敵な女性に出会ったこと。出会いは昨年末だったが、素晴らしい才能の持ち主のデザイナーが生まれ故郷の松本に帰ってきたのだ。村づくりのエッセンスとして『デザイン』は絶対に必要不可欠な要素だ。二人きりで食事をして大変緊張したが、ああ、何かワクワクすることが始まったなっていう実感が湧いてきた。娘たちの住む自宅のごく近所に住む彼女。早速、村でのワークショップをお願いした。このお願いをするために、お食事をお誘いしたのである。4名のスペシャリストを招いてのこのワークショップ。面白い仕上がりになりそう。詳細が決まり次第、情報アップします。
伝統文化の探索と価値形成の繰り返しによる持続可能なコミュニティデザイン。これはコミュニティの自走を助け、何人もが職を得て、食べていけるようになるはずなのだ。4月からくる期待の新人がその先駆けとなりますように、頭も心もフル回転させる。明日からは3月。今日は長女の誕生日。死にかけた壮絶な出産経験から15年。ひんやりとした代官山の病室の窓から、小さな春の訪れを感じながらも、切り傷だらけでズタボロのわたしは体重が35kg。歩くことすらできなかった。娘は昨晩のお誕生会で食べ過ぎたせいか、学校から早引けして帰ってきたそう。騒々しくて何より。わたしも生きていて何より。生きているどころか超・生きている。