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地域おこし協力隊になりました4

一本の電話が村役場にかかってきました。地区説明会に参加された地権者の方からでした。大学4年生の息子さんがいる。将来、地域おこしの仕事に就きたく、このプロジェクトの話をしたら大学院への進学を絶ってもいい、ぜひ参加したいと言っていると。

わたしは感動に言葉を失った。昨年、10月に村長にプレゼンテーションした際に書いた資料(=ラブレター)にこうある。

「そもそもどうして地方の過疎化が進み若者は街へ出ていくのだろう。 行きたい学校がなかった、就職口がなかった。理由は色々あるが根本的な問題は、その土地に魅力を 感じられなかったからであろう。親元を離れた若者に待っているのは煌びやかではあるが高い家賃の 狭いコンクリートマンションに満員電車、コンビニ飯。疲れ果てた都会での生活に嫌気がさすと、子 どもを自然豊かな故郷で育てたいといった想いが募り、やがて故郷の地へと戻ってくる。戻る故郷が あればいい。戻った先に働き口があればなおいい。このようなスパイラルをよく見かけるし、わたし 自身もそうである。しかしコロナによって流れが変わったように思う。世界中の人々が制限のある生 活を強いられたこの2年。「本当の豊かさとは何か?」を考え、移住者やUターン希望者がコロナ前 より増えているという。本当の豊かさとは何だろう。個人差はあるが水と空気がきれいで、自然豊か な土地に誰もが憧憬を抱くのではないか。故郷と呼べる場所に土地があり、食うには困らない職があ る。逆に言えば、一族の土地があり、家族が食べられる分を賄える田畑があればいずれや都会に出て 行った子どもたちは戻ってくるのではないだろうか。自然豊かな環境を守り、田畑を耕し、人々が共 生することによって本来の美しい村の姿が戻ってくるのではないだろうか。SDGsや脱炭素と騒がれ てはいるが根本的な問題はもっとシンプルである。その土地に息づく伝統文化を見つめ直し、土地の 長老たちに倣うことだけでも、いくつかの社会問題は解決する。このプロジェクトでは日本古来のや り方で口に入る食物を農薬など使わずに育て、それらを伝統的な発酵による調味料に変え貯蔵し、土 地に自生する薬草を取り入れることで未病に取り組み、多くの手仕事を生み出す。そんな根源的なラ イフスタイルこそが脱炭素型ライフであると考える。 」

わたしはその彼に会ってみようと思う。さて、これからFM安曇野に出演します。

211128全体図-(1)

これがわたしが思い描く持続可能なコミュニティのイメージ図です。

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