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憧れに近付いてみたくて。

思い返せば、幼い頃から歌が好きだった。
そして、歌ったり聴いたりするのはもっぱらアイドル。
バンドや洋楽には目もくれず、ほとんどずっとアイドルソングばかりに触れてきた。

巷で流行っている曲を聴いてみたり、友達の真似をしてバンドの曲を聴いてみたこともあるし、その中にはすごく好きな曲も沢山あるのだが、気付けばまたアイドルばかり聴いている。

「中学2年生の頃に好きだったものは、何年経ってもずっと好きだ」みたいな説をどこかで耳にしたことがあるが、本当にその通りだと思う。
好きなものってそんなに簡単に変わらなくて、昔好きだったものは時が経っても色褪せることなく、私の心をときめかせてくれる。


アイドルにハマったきっかけとかはっきりした時期は何も覚えていなくて、物心ついた頃からモーニング娘。をよく見ていた。
その後も色んなアイドルを好きになって、日々アイドルの可愛さに癒され、かっこよさに圧倒され、頑張っている姿に元気をもらって今日まで生きてきた。
歌もダンスもできてキラキラ輝いているアイドルは、私にとって憧れの存在だった。


なんとなく漠然と「アイドルになりたいなー」という気持ちは心のどこかにあった気がする。
でも、年齢を重ねるにつれて「そんな非現実的な夢を見るのは恥ずかしいことだ」とか「大して可愛くもスタイルがいいわけでもない自分には無理だ」という気持ちにかき消され、いつの間にか心の奥深く、ほとんど見えないところにまで沈んでいった。

今思えば、人生経験として一度くらいオーディションとかに応募してみてもよかったかなーとも思う。
選ばれるはずはないが、落ちたからって別に誰かに怒られるわけでもないんだし。


今も変わらず「音楽といえばアイドル」な私にとって、”歌って踊れるアイドル”は永遠の憧れ。
数年前からダンスを習っているのも、そういう潜在的な自分の理想に近づきたいという気持ちが大きいんだと思う。


そして実はつい最近、歌も習い始めた。

今までも何度か習いたいと思うことはあったけれど、時間がないと自分に言い訳してみたり、なんとなく恥ずかしいと思ったりして避けていた。

このまま週末に1人でカラオケに行ったり、車の運転中に流している音楽に合わせて歌ったりする人生でもよかったけれど、やっぱり好きなものは上手くなりたい。

正直、1人カラオケに行きまくっているおかげで、私の歌の技術はゆるやかに上達していた。
でも、本当に上手くなりたいならプロに習う方が多分早い。
そう思い、勇気を出してレッスンに行き始めた。


レッスン代は安くはない(というか結構高い)。
余裕がある生活をしているわけではないので、今月で辞めようかなと少し考えていた。
でも、レッスンを受けている時はいつもワクワクしていて、自分は歌うことが好きなんだと毎回気付かされる。

今から歌を始めたところで誰かに披露する機会はほとんどない。
でも、自分の好きなことが少しずつ上手くなっている。自分が思い描く”憧れ”に近づいている気がする。それはとても楽しくて嬉しい。
こんなにも楽しいと思えることに出会えるのって、すごく幸せなことなんじゃないかと思う。
だから、やっぱりもう少し続けることに決めて、今日継続の手続きをしてきた!


「何かを始めるのに遅すぎることなんてない」とよく言う。
確かにそうだと思う。人は思い立ったらいつだって何かを始められる。

でも、そうじゃないこともあると思う。
どうしても、その年齢で、その環境でしかできないことも、世の中には沢山ある。

今の私にしかできないことも、きっとある。
それが何なのか今はよく分からない。きっと少し経って振り返った時に「あの時やっておけばよかったな」と気付くんだと思う。


一度きりの人生、後悔はなるべく少なくしたい。自分の気持ちに正直に。
”誰かのため”ではなく、自分がなりたい自分になりたいから。

ずっと憧れてきたものに近づくために、私は今 動く。


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