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NTT、KDDI、ソフトバンク 結局どれを買えばいいの?【事業戦略編】


安定性と成長性を両立する通信株

投資で生活を豊かに。こんにちは、きらくです。

今回は、日本の通信業界の巨人たち、NTT、KDDI、ソフトバンクを徹底比較します。

皆さんの中にはNTTなどの通信産業は衰退産業だから、投資する魅力はないと考えている方もいるでしょう。

確かに、市場は頭打ちと言われています。しかし、ここに投資の妙味があるのです。その理由は、スマートフォンが現代人の必需品となっていることにあります。

つまり、携帯通信サービスは不況下でも、まず真っ先に解約されるものではありません。したがって、通信株は経済状況に左右されにくく安定した収益が期待でき、業績と配当が安定する、まさに"超ディフェンシブ銘柄"なのです。

ただし、通信株の魅力はディフェンシブ性だけではありません。実は、大きな成長ポテンシャルも秘めているのです。例えば、5G、IoT、AI、クラウドなどの次世代技術分野への積極的な投資が行われており、これらは中長期的な成長の原動力となります。また、データセンターやICTといった次世代通信インフラ分野でも、新たな成長の芽が息づいています。

このように、通信企業は、まるで未来の種を蒔く農夫のようです。今は小さな芽かもしれませんが、やがて大きな実りをもたらす可能性を秘めています。

つまり、通信株は「安定性」と「成長性」という、通常は両立が難しい二つの特性を兼ね備えた稀有な存在なのです。

さらに、通信株の隠れた魅力として高配当利回りがあります。なぜなら、通信業界は安定したキャッシュフローを生み出しやすく、それを株主還元に回せる余力があるからです。結果として、投資家にとって定期的な収入源となり、長期保有の魅力が高まります。

これは、まるであなたがフルーツの木を所有しているようなものです。定期的に実がなり、その恵みを受け取ることができるのです。

まとめると、通信株の安定した業績、成長の可能性、そして高配当。これらが揃った投資対象は、そう多くはありません。

「でも、通信会社って、どれも同じじゃないの?」と思った方、ちょっと待ってください。

実は、それぞれに個性があるんです。具体的には、各社の歴史的背景、企業文化、そして事業戦略が大きく異なります。

言い換えれば、各社は、まるで同じ楽器を演奏する三人の音楽家のようなものです。同じ楽器(通信サービス)を使っていても、奏でる曲(ビジネス戦略)は全く異なるのです。

具体的には、

  1. NTTは長年の歴史と豊富な技術資産を持ち、グローバル展開にも積極的です。まるで、古い樫の木のように深く根を張りながら、その枝を世界中に伸ばしているようなものです。

  2. 一方、KDDIは「ライフデザイン企業」への転換を目指し、通信と金融サービスなどの融合に力を入れています。KDDIは、顧客の日常生活のあらゆる場面に寄り添う、デジタル時代の万能執事を目指しているかのようです。

  3. そして、ソフトバンクは、グループ企業を通じた幅広い事業展開と大胆な投資戦略で知られています。ソフトバンクは、まるでベンチャーキャピタリストの魂を持った通信会社のようです。その投資戦略は、宝くじを大量に買い込むような大胆さと、チェスの名人のような戦略性を兼ね備えています。

この三社は、通信業界という同じ海原を航海していますが、それぞれが異なる船を操っているようなものです。NTTは堅固な軍艦、KDDIは多機能な客船、ソフトバンクは冒険心溢れる探検船といったところでしょうか。

さあ、あなたはどの通信株に賭けますか?NTT、KDDI、ソフトバンク。

皆さんの中には「どの会社が自分の投資戦略に合うのか?」と迷っている方も多いでしょう。

そこで、今回は各社の戦略や株価チャートを基に、あなたに最適な投資先を見つけましょう。

もはや通信だけじゃない! 3大キャリア

まずは各社の具体的な事業戦略を確認しましょう。

国内シェア41%の巨人NTT

NTTから見ていきます。

日本の通信業界の巨人、NTT。この「通信のゴリアテ」は、その圧倒的な存在感で業界に君臨し続けています。

まず、NTTの基本的な強さを見てみましょう。総務省の最新データによると、2024年3月末時点でNTTの携帯電話・スマホの契約数は8,917万件、MVNOを含むシェア率は約41%で国内トップを維持しています。この数字が示すのは単なる市場占有率ではありません。NTTの技術力、広範なインフラ、そして強固な顧客基盤を如実に表しているのです。

言わば、NTTは通信の大海原に張り巡らされた巨大な漁網のようなものです。その網目の細かさと広さが、他の追随を許さない顧客捕獲力を生み出しているのです。

ここで、「MVNOて、何?」と思った方がいるかもしれません。

MVNOとは、既存の通信キャリアのネットワークを借りて、自社ブランドで通信サービスを提供する事業者です。具体的には、ラインモバイルなどがこれに該当します。

これらの事業者は、まるで大きな木(NTTなどの大手キャリア)に寄生する小さな植物のようなものです。大木の養分(ネットワーク)を利用しながら、独自の花(サービス)を咲かせているのです。

MVNOは自社で通信インフラを持たず、NTTドコモなどの大手キャリアからネットワークを借りています。これにより、インフラ構築のコストを削減し、低価格で多様なサービスを提供することが可能なのです。

さて、携帯電話・スマホの契約数のシェアが国内トップのNTTですが、NTTの強さはこれだけではありません。地域電話での独占的地位、長距離・国際電話でのシェア拡大など、通信のあらゆる分野でNTTは着実に地歩を固めています。この多角的な事業展開こそが、NTTの安定性と成長性を支える礎となっているのです。

例えるなら、NTTは、通信界の「八岐大蛇」のようです。携帯電話という「主頭」に加え、地域電話の「独占の頭」、長距離・国際電話の「成長の頭」など、多くの「頭」を持ちます。

さらに注目すべきは、NTTが現状に甘んじることなく、積極的な海外戦略を展開していることです。2024年7月1日には海外事業を統括する新会社「株式会社NTTドコモ・グローバル」を設立し、グローバル展開に本格的に乗り出しました。

2024年3月期の連結事業の売上の内訳を見ると、その戦略がより鮮明になります。

  • 総合ICT:44%(利益率19%)

  • 地域通信:19%(利益率14%)

  • グローバル・ソリューション:31%(利益率7%)

  • その他:6%(利益率4%)

この構成から、NTTが総合ICTサービスに重点を置きつつ、グローバル展開にも注力していることが分かります。特筆すべきは、この積極策を取りながらも、地域通信事業という安定収益源を維持していることです。この「守りと攻め」のバランスこそが、NTTの戦略の真髄と言えるでしょう。

これは、まるで堅固な城(地域通信)を基盤にしながら、新たな領土(グローバル市場)への遠征を行うような戦略です。

そして、NTTの未来に革命的な変化をもたらす可能性があるのが、NTT法の改正です。全国一律の電話サービス義務の見直しは、一見些細な変更に思えるかもしれません。しかし、これはNTTのコスト構造を根本から変える可能性を秘めています。

これまでNTTは、山間部や離島など採算の取れない地域でも同じサービスを提供する義務があり、これが大きなコスト負担となっていました。この義務が緩和されれば、大幅なコスト削減が可能になります。そして、そこで生まれた資金は、R&Dへの大規模投資、株主還元の強化、あるいは新規事業への大胆な投資に充てられる可能性があります。

まるで、NTTが長年背負ってきた重い鎧を脱ぎ捨てるようなものです。より軽快に、より柔軟に動けるようになるのです。

このように、NTTは強固な基盤を維持しつつ、成長分野への投資を積極的に行い、さらには規制緩和という追い風も味方につけようとしています。

スマホ一つで生活革命auが仕掛ける"次世代コンビニ"

次は、KDDIです。

KDDIは、「au」ブランドで知られる日本の通信大手です。そのKDDIは、通信会社から多機能な「ライフデザイン企業」へと変貌を遂げようとしています。

従来の通信サービスだけでなく、金融、電力、保険といった新たな事業を展開し、顧客の生活全般をサポートすることを目指しているのです。

具体的には、auじぶん銀行やau PAYといった金融サービス、au電気のような電力事業、さらには生命保険まで手掛けています。

この戦略転換の背景には、主に四つの要因があります。第一に、通信事業の成熟化による従来型成長モデルの限界。第二に、産業の垣根を崩壊させるデジタル技術の急速な進化。第三に、「個別のサービス」から「シームレスな生活体験」へと変化する顧客期待。そして最後に、巨大テック企業の金融サービス参入に代表される異業種からの脅威増大です。

更に2024年2月、KDDIは驚きの発表をしました。コンビニエンスストア大手のローソンとの資本業務提携です。

この提携の狙いは、「次世代コンビニエンスストア」の実現にあります。KDDIが持つデジタルと通信の技術を活用し、ローソンを舞台に新たなサービスを展開する計画です。具体的には、食料品や日用品の即時配達サービス「クイックコマース」の本格展開や、店舗内にリモート接客用の端末を設置し、様々なサービスの窓口として活用する構想が進んでいます。

この戦略的提携は、物理的な接点(店舗)とデジタル接点(スマホ、アプリ等)を融合した事業戦略の強化を意味します。

さらに、多様なサービスを通じて獲得される膨大なデータは、AIを活用した予測型サービスの基盤となり、結果として個別化された顧客体験の提供を可能にします。

KDDIとローソンとの提携は、例えるなら、KDDIという「デジタルの王子様」とローソンという「リアル店舗のお姫様」が手を取り合い、「次世代コンビニエンスストア」という新しい「王国」を築こうとしています。この「王国」では、スマートフォンという「魔法の杖」一本で、買い物も相談も、あらゆる「魔法」(サービス)が使える世界が実現されることが期待されています。

KDDIの2024年3月期の連結事業の売上の内訳を見ると、パーソナル事業が81%(利益率16%)、ビジネス事業が18%(利益率17%)、その他が1%(利益率7%)となっています。

KDDIが描く未来は、スマートフォンひとつで、買い物も相談も、あらゆるサービスが受けられる世界です。

しかし、この野心的な戦略には課題も存在します。例えば、異なる事業領域間のシナジー創出、プライバシー保護と利便性のバランス、そして既存の通信事業の収益性維持などが挙げられます。

通信からAIまで、1500億円投資で描くソフトバンクの野望

最後はソフトバンクです。

ソフトバンク、この名前を聞いて、何を思い浮かべますか?スマホ?通信?それとも孫正義氏でしょうか?実は、ソフトバンクの事業範囲は私たちの想像をはるかに超えているんです。

まず、ソフトバンクの通信事業を見てみましょう。「SoftBank」、「Y!mobile」、「LINEモバイル」という3つのブランドを展開していることをご存知でしたか?「え?3つものブランドを?」と驚かれるかもしれません。実はこれ、とても賢い戦略なんです。

最新スマホを求める方には「SoftBank」、お財布に優しいプランを探す方には「Y!mobile」、SNSをよく利用する方には「LINEモバイル」。まさに、利用者目線のラインナップですね。これにより、ソフトバンクは幅広い顧客層に対応し、市場での競争力を高めているんです。

例えるなら、ソフトバンクの3つの通信ブランドは、まるで「寿司屋の3種盛り」のようです。「SoftBank」は高級な大トロ、「Y!mobile」はコスパ最高の中トロ、「LINEモバイル」は若者に人気の軍艦巻き。お客様の好みや予算に合わせて、ぴったりの「ネタ」を選べるのです。

でも、ソフトバンクの事業はそれだけではありません。個人向けサービスだけでなく、法人向けにも強みを持っているんです。「法人向けって具体的に何をしてるの?」という疑問が湧いてきませんか?実は、AI、IoT、クラウドなど、ビジネスの最先端技術を提供しているんです。これは単にサービスを売るだけでなく、顧客企業の成長に寄与する「パートナー」としての地位を確立する取り組みなんです。

ソフトバンクの法人向けサービスは、ビジネスの「ドラえもん」のようです。AI、IoT、クラウドなど、最新のガジェットを次々と提供し、企業の課題解決を支援します。単なる販売ではなく、顧客企業と共に成長する「パートナー」として、デジタル時代の企業変革を牽引しているのです。

ここで気になるのは、具体的な収益構造ですよね。2024年3月期の連結事業の売上の内訳は、
・コンシューマ事業が46%、利益率18%
・法人事業が13%、利益率21%
・流通事業が9%、利益率4%
・メディア・EC事業が26%、利益率12%
・その他事業が6%、利益率マイナス2%
となっています。

「え?メディア・EC事業がそんなに大きいの?」と思うかもしれませんが、実は、Yahoo!やZOZOTOWNもソフトバンク傘下なんです。これは単なる多角化戦略ではありません。これらの企業の持つ膨大な顧客データと、ソフトバンクの通信インフラを組み合わせることで、新たな価値創造の可能性を追求しているんです。

さらに、ソフトバンクの最近の動きをご存知ですか?AI基盤に1500億円投資という驚きのニュースがありました。

「これからの時代、AIが全てを変える」。ソフトバンクは、その波に乗る準備を着々と進めています。この大規模投資は、AI技術を全ての事業領域に浸透させ、業務効率化やサービス品質の向上、新規ビジネスの創出を目指すものなんです。

しかし、課題もあります。ソフトバンクは、子会社LINEの大規模情報漏洩問題で総務省の指導を受けています。

この問題は、セキュリティ対策の強化だけでなく、グローバルな事業展開における地政学的リスクの管理、企業統治のあり方、さらには顧客との信頼関係の再構築など、多面的な対応を求めています。

例えるなら、このLINE情報漏洩問題は、「魔法の国」に突如現れた「魔物」のようなものです。これを退治するには、セキュリティという「鎧」を強化し、企業統治という「剣」を磨き、顧客との信頼関係という「魔法の盾」を再構築する必要があります。

総じて、ソフトバンクは「総合テクノロジー企業」としての地位を確立しつつあります。多様な事業ポートフォリオの構築と未来技術への積極的な投資により、持続可能な成長モデルの構築を目指しています。

通信ビッグ3の"料理対決" - NTTの世界融合、KDDIの家庭の味、ソフトバンクの革新メニュー


NTT、KDDI、ソフトバンク、3社の事業構造と戦略的方向性の共通点としては、 三社とも、成熟した通信市場における収益性維持と新たな成長源の確保という二重の課題に直面している点です。この課題に対し、三社とも『エコシステム戦略』を採用しています。これは、多様なサービスを一つのパッケージとして提供する方針です。

この状況は、まるで三社が同じ庭で異なる種類の木を育てているガーデナーのようです。成熟した土壌(通信市場)で収益という実りを維持しつつ、新たな枝葉(成長源)を伸ばそうとしているのです。

相違点は以下のとおりです。

  • NTTは「グローバル・イノベーション」を掲げ、B2B市場でのプレゼンス拡大と海外展開に注力。国内では規制緩和を追い風に、固定・移動通信の垣根を越えた統合サービスの展開を図っています。

  • NTTは、和食の伝統技法を守りつつも世界の食材を取り入れる「フュージョン料理人」のよう。グローバル市場という広い厨房で腕を振るおうとしています。

  • KDDIは「ライフデザイン企業」を標榜し、通信を軸としながらも、金融、エネルギー、コマースなど生活に密着したサービスのシームレスな提供を目指しています。

  • KDDIは、日々の生活に寄り添う「家庭料理の達人」。通信という主菜に、金融やエネルギーなどの副菜を添えて、バランスの取れた「定食」を提供しようとしています。

  • ソフトバンクは「情報革命で人々を幸せに」という理念のもと、AIやIoTなどの最先端技術を全面に押し出し、通信にとどまらない総合テクノロジー企業への変貌を図っています。

  • ソフトバンクは、最新の調理器具(AI、IoT)を駆使する「モダン料理人」。従来の料理の概念を覆すような斬新なメニューで、食卓(市場)に革命を起こそうとしています。

通信大手3社の株価チャートをチェック

では、こうした通信三社の事業戦略が株価にどう反映されているのかを確認しましょう。

通信の巨人NTT、2年で1.5倍に!

最初はNTTです。

NTTの株価は、約2年で驚異の50%上昇を記録しています。120円から180円超えへと急成長しました。2021年9月頃から2024年初頭にかけて、まさに「数字が語る通信の巨人の躍進」です。

特筆すべきは、2022年と2023年の2度の大型上昇局面。2023年6月の178.9円から9月の183.4円にかけては、わずか3ヶ月で約16%も上昇し、183.4円の高値を記録。四半期で2桁成長というNTTの底力を見せつけました。

2024年1月22日には、ついに192.9円の最高値を達成。しかし、その後は調整局面に突入し、約17%下落して160円台前半まで後退しました。高値更新後の17%下落、投資家の胃が痛むチャートとなりました。この下落幅に、不安を感じた方も多いのではないでしょうか。

しかし、直近では反発の兆しが見られます。25週移動平均線と50週移動平均線が重要な指標となっており、こうした移動平均線を超えていけるかに注目です。

KDDI株3年で56%急騰!通信外事業の成長が鍵

次はKDDIです。

KDDIの株価チャートを見ると、過去3年間で驚くべき成長を遂げています。最安値から最高値まで、なんと56%もの上昇を記録したのです!

しかし、この成長の裏には何があるのでしょうか。 一見、携帯電話市場は飽和しているように思えます。ところが、KDDIの戦略はそれを超えています。実は、通信以外の分野で着実に事業を拡大しているのです。特に注目すべきは金融サービスでしょう。「au PAY」、「au じぶん銀行」や「au カブコム証券」など、KDDIは携帯電話という枠を超えて、新たな収益の柱を築いているのです。

しかし、チャートには気になる点もあります。2024年1月22日に5,080円という最高値を記録した後、株価は下落傾向に転じています。これは単なる調整なのか、それとも成長の限界なのか。多くの投資家がこの疑問を抱いているはずです。

2年で46%上昇!投資家が静かに期待するソフトバンク

最後はソフトバンクです。

ソフトバンクの株価、過去3年間で驚異の変貌を遂げました。その軌跡を追ってみましょう。

2021年9月、ソフトバンクの株価は1,620円でした。しかし、その後は下落傾向に転じ、2022年3月には1,410.5円まで下げました。まるでジェットコースターの下り坂のような急降下でした。

ところが、そこからが本番です。2023年5月29日、株価が1,485円まで下落したところで、上昇トレンドの幕が開きました。まさに、「暗闇の中の一筋の光」とでも呼ぶべき転換点だったのです。

そして2024年3月18日、ついに株価は2,064.5円という過去最高値を記録しました。わずか2年弱で約46%もの上昇です。まさに「株価暴騰」と呼ぶにふさわしい動きでしょう。

直近では、最高値更新後にいったん調整しましたが、すぐに2,000円台を回復。上昇トレンドは健在のようです。

興味深いのは出来高です。大きな変動がなく安定しています。これは、投資家たちが一過性の熱狂ではなく、じっくりとソフトバンクの未来に期待を寄せている証かもしれません。

通信株3社の株価上昇と個性的な成長パターン

NTT、KDDI、ソフトバンクの株価チャートを分析すると、いくつかの興味深い共通点と相違点が浮かび上がります。

共通点として、3社とも過去2〜3年の間に顕著な株価上昇を記録しています。NTTが約2年で50%、KDDIが3年で56%、ソフトバンクが2年弱で46%の上昇を示しており、通信業界全体の好調さを反映しています。また、3社とも2024年の初頭に最高値を更新した後、調整局面に入っているという点も共通しています。

一方で、相違点も見られます。NTTは2022年と2023年に2度の大型上昇局面を経験し、四半期で2桁成長を遂げるなど、急激な成長を示しました。KDDIは通信以外の分野、特に金融サービスでの事業拡大が注目されており、これが株価上昇の一因となっています。ソフトバンクは2021年から2022年にかけて一度下落傾向を示した後、2023年5月を転換点として急激な上昇トレンドに転じました。

また、各社の株価の変動パターンにも違いが見られます。NTTは最高値更新後に17%という大幅な下落を経験しましたが、KDDIとソフトバンクの調整はそれほど大きくありません。特にソフトバンクは調整後すぐに2,000円台を回復し、堅調な動きを見せています。

出来高の面でも違いがあり、KDDIは2024年1月頃に出来高の急増が見られ投資家の関心の高まりを示したのに対し、ソフトバンクは比較的安定した出来高を維持しています。

これらの共通点と相違点は、各社の事業戦略や市場での位置づけ、投資家の期待などを反映しており、今後の株価動向を予測する上で重要な指標となるでしょう。

NTT・KDDI・ソフトバンク、投資タイプ別の最適戦略

NTT、KDDI、ソフトバンクの事業戦略と株価チャートを分析すると、それぞれ異なる投資スタイルに適していることがわかります。

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