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WE Run | Write, Eat, Run

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私たちが(そして誰かが)走り続けるためのリレーマガジン
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#ノルディックウォーキング

はじめましての方へ、おすすめの記事。1-100記事篇

■はじめまして  『WE Run』は、“私たちが(そして誰かが)走り続けるためのリレーマガジン”というコンセプトのもと、走るをテーマに綴っていく共同運営形式のマガジンです。   “Write, Eat, Run”という3つのキーワードから生まれたマガジン名が象徴するように、書くことを通じて走ることについて考え、食事を楽しむように走ることを楽しもうとするメンバーが、書き手として参加しています。   目指すは、“読み終わったら走り出したくなるwebマガジン”。距離やペースにと

名阪神の中核市をノルディックウォークしながら、大阪のフェスに参加するGW旅 " 旅先で『日常』を走る ~spin-off⑯~ "

2023年5月2日、時刻は午前6時。 東京駅から夜行バスに乗った私は、名古屋に到着した。 いつもならバスが到着した笹島ライブの停留所から名駅までの道すがら、名鉄レジャックビル1階にあるマクドナルドでブレックファーストを摂った後、6階にあるカプセルホテル『ウェルビー名駅』で汗を流すのが名古屋旅のルーティンであった。 ところが、リニア中央新幹線の開通に伴う名古屋駅周辺の再開発事業により、このビルが取り壊しになってしまったのだ。旅の楽しみがひとつ潰えてしまい残念だが、しかたがない

(50代を目前にして)人生初のGW休暇に、広島県内を縦横無尽に旅する ”旅先で『日常』を走る ~spin-off⑨~”

2022年4月30日、朝6時。早朝のバス車内で私はipadを開き、夜中の間に着信した仕事関係のメールにひたすら返信を続けている。世の人々はゴールデンウィークを満喫しているが、私が従事している飲食業界はそのような大型連休とは無縁なのだ。むしろ郊外型の店舗にとっては一年の中で屈指の書き入れ時となる。私も例に漏れず、新卒でこの業界に入ってから20年以上に渡り大型連休といえば無休で働くものだという世界線で生計を立てていた。 ところが、一昨年の年初に新型コロナウィルスがまん延しはじめて

街中のマジックアワーラン~天地と人を彩るひと時

 いつもより(かなり)早めに起き、日の出30分ほど前からスニーカーを履き外に出る。渋谷の街はまだ薄暗いが、見上げると雲の筋が何本か流れる快晴だ。少し経つと、Facebookのイベントページに続々と各地の様子が上がってくる。幸いどこの天気も良さそうで、オンラインイベント「マジックアワーラン」には絶好の空模様である。  「マジックアワー」とは、日の出や日没前の空が色鮮やかに変化していく20-30分ほどの時間帯のこと。ランニングしながらそれを楽しむのが今回のイベントの趣旨だ。この

夕景がふさがれても

日が短くなってきた。 もう少し明るいうちに行けるはずだったけど、思ったより夕餉の支度に手間取り、出るのが遅れた。 オカズのほとんどを作り終え、後は炊飯器まかせとスイッチを押した。 はやる気持ちでサクッと着替えノルディックポールを掴んで飛びだした。 暗くなり始めていたけれど涼しく歩くのには丁度いい。準備体操を入念にと、足を伸ばし股関節も伸ばしてから歩き出す。坂を降りたところで、ふと、いつもとは違うコースに行ってみようと思い立ち、反対側を選んだ。 久しぶりにこちらの道を通る。 こ

ウルトラライトの次に来るもの

ここ10年の登山文化を山道具の視点からのぞいてみると、トレイルランニングやウルトラライト(以下、UL)の流れによる道具の「軽量化」が進んだ10年、と考えることが出来ます。UL発祥のアメリカに限らず、日本国内にもULの文化や思想に触発された後発のブランドが増え、誰もが「軽量化」の恩恵を受けることが出来るようなった10年、ともいえるでしょう。アウトドア用品専門店 「ひだまり山荘 池袋店」店長の中村さんに今後の登山文化の展望を伺ってみました。 登山用品店で働くきっかけ──僕は、中

ノルディックポールによって人類は四足歩行に進化するのだ

「三節棍!」 それを初めて目の当たりにした時に脳裏をよぎったのは、私が幼少の頃に一世を風靡していたアクションスターであるブルース・リーが映画の中で使っていた武器だった。 三節棍(さんせつこん)は、長さ50~60cm、太さ4~5cmほどの3本の棒を、紐や鎖、金属の環などで一直線になるように連結した武器。複数の関節部分を持ち、振り回して敵を攻撃する、多節棍と呼ばれる武器の一種。 昨年(2020年)の師走、私が所属しているランニングサークルで銀座の街を走ろうというオフ会が企画さ

紫の空を越えて、偶然という演出に溺れる

紫の夜  マジックアワー、紫の夜と聞いてすぐ思い出したのは、湘南爆走族(マンガ)2代目総長 江口洋介のリーゼントだ。ある意味間違ってはないのだが、そうではなく、同マンガでも表現されている紫のワインディングロードだ。そのマンガでこんな台詞がある。 「集会が終わると、夜明けの海岸線を突っ走って帰るんだ。明け始めの道路ってのは、紫色なんだよ。建物も空もだ。〜中略〜 紫の中には俺一人。一番いいなって思う瞬間だね」  彼らは爆走族なので、バイクでそんな時間を味わっているが、自分の参

ノルディックウォーキングのススメ

コロナ禍を機会に、ランニングを始めた人が多いようだ。アシックスが世界12カ国を対象にした調査によると、以下のデータがある。 「新型コロナウイルス感染症拡大前から定期的にエクササイズを実施していると回答した人の36%が、外出自粛前よりも活発にエクササイズをしている」 《心身における影響や今後のランニング習慣など ランニングに関する意識調査を世界規模で実施』》 (調査期間:2020年4月1日~5月31日 調査対象:14000人) 僕の職場である、池袋の某百貨店のランニングシュ