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WE Run | Write, Eat, Run

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私たちが(そして誰かが)走り続けるためのリレーマガジン
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2021年7月の記事一覧

Answer

その日が近づくにつれて緊張していった。 間違えて迷惑かけてしまったら申し訳ない、何度か頭でやるべきことを反芻した。 そうそう難しいことではないのだけれど、足を引っ張ってしまっては、と気になってプレッシャーだった。 「探しものラン」というランイベントに午前中参加して、午後は娘の舞台を観に行く。移動する時間を考えると12時までの参加がリミット。 緊張しているのは「探しものラン」で上手くお手伝い出来るかどうかだ。 オンラインzoomで繋がってチーム分けし、作戦会議、その後、出された

普天間で『国境』を走る “ 旅先で『日常』を走る 〜episode46〜 沖縄編 ”

前回のあらすじ〜 境港で『妖怪』を走る 〜 “ 表裏一体のものをつなぐ僅かなすき間から滲み出る存在が『妖怪』だという。その土地土地の地政や、連綿と流れる歴史や風習、畏れや祈りが彼我のすき間から質量を持って現れるのだ。つまり、妖怪はドラえもんやサザエさんのような『キャラクター(虚構)』ではないので、異物感なく我々と共存できるのではないか? ” 普天間で『国境』を走る 「日本全国の47都道府県すべてを訪れて、その地で走り、後日記事にする」というコンセプトで始まったこの連載

妄想ランニング雑誌企画『INTERVAL』

•コンセプト 『ハウツー本でないランニングマガジン』 日本国内のランニングに関する情報発信は、ほぼ二つに分類されます。一つはメーカーが新製品発売の際にメディアが発信する公式情報です。もう一つはYouTubeやSNSの個人発信です。前者は、ファクトのみで製品がユーザーや市場にもたらす影響を語らず〈モノ〉に閉じている。後者は、発信者個人の固有の体験に基づく発信が強く〈ヒト〉に閉じている。そこで、〈モノ〉と〈ヒト〉の間を描く誌面を考えました。 •雑誌名『INTERVAL』 ①〈モ

膝の痛みとNW(ノルディックウォーキング)。その遠き道のり

走る人となって、走る仲間から教えてもらったSNSストラバ。ネット仲間からのkudosはモチベにもなるし便利だし快適につかっている。 今まで走行距離、ピッチなど全く気にしていなかった。このアプリひとつでランニングについて大抵のことを管理できる。 自分の道程を開示し記録する快適さは今まで味わったことがなく、走ることで開かれた扉は沢山ある。 もうひとつ、走る仲間から教えてもらったものがNW(ノルディックウォーキング)だ。 全く知らなかったスポーツだった。 最初はこれ以上身体をつかっ

神田川を走る。現実を走る。

前回、前々回と川を走るということについて書いてきました。 前回は東京の隅田川、続いては同じ東京の一級河川である神田川について書いてきたいと思います。 神田川。 私の人生の中で最も馴染み深い川がそれである。なにしろ20年近くの間、私の生活圏を絶えず流れていたのだから。 私は先日27になった。ロックミュージシャンは27で死ぬというジンクスがあるが、(幸か不幸か)私にはロックミュージシャンに値する資格はないようだ。 そんな27年間の人生のうちの10年ほど、私は神田川を走り続