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私たちが(そして誰かが)走り続けるためのリレーマガジン
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2021年4月の記事一覧

高知で『南国』を走る “ 旅先で『日常』を走る 〜episode40〜 高知編 ”

前回のあらすじ~ 鳴門で『青空』を走る ~ “ 私が徳島に感じた印象は、美しき瀬戸内海と、パッとしない市街地のコントラストだ。唯一の観光資源である阿波踊りも毎年赤字続きで、衰退する地方の象徴的な存在である。 ” 高知で『南国』を走る 前回 ↑ の続きの話を。 2019年10月。淡路島から四国に上陸した私は、翌朝の早い時間に徳島駅前から高知駅前行きの高速バスに乗り込んだ。その日の昼過ぎの飛行機で、高知空港から東京に帰る予定だったのだ。 高知に向かう高速バスの車中で、

喜んでくれる人の為に,走りに行く

自分は42kmを2時間で走れない.聖なる炎を掲げて走る訳でもない. そんな一般人が「走ること」で,他人を喜ばせる事が出来るとしたら, 久しぶりに会う,ちょっと遠くの友人の街へ,走りに行けば良い. そんな,ちょっとカッコつけた日記を,上上下下さんが作った,このゴキゲンなMADを流しつつ読んでくれたら嬉しいッス! 姉さんは佐野かぁ... 荏原で相棒拾って,2時間半. なんてこたぁネーナ... 心が決まったら,ウジウジしてる暇無ェっしょ! 姉さん,行くよ! 佐野へ,走りに行く

鳴門で『青空』を走る ” 旅先で『日常』を走る ~episode39~ 徳島編 "

前回のあらすじ~ 小豆島で『迷路』を走る ~ ” 瀬戸内の島々。この自然美しかない地に、取って付けたような人工美を付加して観光スポット化されている。しかし、実際に訪れてみると、芸術祭絡みの人工美スポットの周囲だけが賑わっており、瀬戸内が本来持っている美しさが生かし切れていないと感じるのだ。" 鳴門で『青空』を走る 2018年3月、大阪から和歌山へと旅をしていた私は、四国に渡ることにした。 とはいえ、皆さまもご存知のとおり、四国は本州とは別の島である。バス移動だと、明石

小豆島で『迷路』を走る " 旅先で『日常』を走る ~episode38~ 香川編 "

前回のあらすじ〜 倉敷で『夜景』を走る 〜 今まで取って付けたような観光地だと思っていた場所が、そこへの侵入方法を変えるだけで見え方が一変し、特別に面白くなる。夜という観光地の寝込みを襲うようなシチュエーションによって、より一層その魅力を満喫できた。” 小豆島で『迷路』を走る 1996年12月、私は人生で初めて中国四国地方への旅行を企てた。広島県から入り岡山県を巡った。そこから電車で瀬戸大橋を渡って四国に入り、高松駅に到着した。夕方に到着したので陽は傾きかけており、なん

銭湯に囲まれた町で、日常を温め直す。

先日、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を観に行った。映画の中で、本筋とは関係ないが個人的な記憶に結びついたシーンがある。 序盤で登場した2軒の公共浴場の看板には、『記念湯』『新生湯』と、書かれてあった。まったくの偶然かもしれないが、この2軒は我が家の近所にある銭湯と同じ屋号なのだ。 私は、大田区の中でも品川区との境界近くに住んでいる。 大田区は23区のうち銭湯の数1位を誇っている。品川区とあわせて60ヶ所ほどの銭湯を抱えている、なかなかの銭湯密集地である。さらに、この