鬼平犯科帳 第1シリーズ #21「敵(かたき)
名のある盗賊・大滝の五郎蔵 (綿引勝彦)が、鬼平の密偵になるきっかけとなった話。
盗っ人気質がすたれ、稼業に嫌気がさして足を洗っていた五郎蔵。病床に伏しているかつての配下・文助とその妻を助けるため、再び盗みに手を染めようとしていたが、かつての仲間に裏切られ...。
鬼平にはありがちなストーリーのなかで、五郎蔵がいかに人格者なのかを印象づけねばならない。その為に鬼平の剣友・岸井左馬之助(江守徹)まで出して、特別編のような作りになっていた。そのせいか、鬼平の出番がいつもより少なく感じたのは気のせいか?
さはさておき。30年前に放映された第1シリーズ、四十半ばの中村吉右衛門の男っぷりが素晴らしい。彼以外に鬼平は考えられないが、もしも今リメイクするとしたら誰がやれるだろう?
そんなことを考えながら、鬼平犯科帳は不朽の名作だとしみじみ思った。