新プロジェクトX~挑戦者たち~プノンペンの奇跡~希望の水道 国境を越えた絆~ (ドキュメンタリー NHK)
10/5(土) 午後7:30-午後8:15
公式サイト
内戦で傷ついたカンボジアを救った、北九州の水道局の物語。水道網が荒廃し、汚れた水が原因で病がまん延していた首都プノンペン。虐殺を生き延び、祖国復興を誓うカンボジア人の熱意が、北九州の“水道一家”の心に火をつけた。ときにキーマンが命を奪われかけ、ときに犯罪者たちに水道網を破壊されながらも“公害の街”で培われた技術と信念を伝え続けた。「プノンペンの奇跡」と世界を驚かせた、国境を越えた熱き絆のドラマ
(以上 公式サイトより)
カンボジアの水道を復活させたのは北九州市の水道局!
そう大声でみんなに知らせたくなるような、熱い番組だった。同時に、こんな風に命懸けの仕事に携われる事は素晴らしいなと。
今回の主役のひとり、久保田和也さんは配属先の水道局が不満で10年間異動願いを出し続けていた。にも関わらずカンボジア派遣を上司から打診され、嫌々着任。
半年間適当にやって帰国しようと思いきや、現地のプノンペン水道公社総裁エク・ソンチャン氏の壮絶な半生と水道復興への熱意を聴き、「何かせねば」と翻意。
更に現地職員の燃える瞳に接し、久保田氏本人の魂にも火がついた経緯に、私も胸が熱くなった。
その後、数人の日本人がカンボジアの水道復興に送り込まれるのだが、暴動事件に巻き込まれて九死に一生を得た菊池克俊さんの話も凄かった。
暴徒に部屋をこじ開けられ、カーテンに火をつけられ、寝室は焼け落ちる寸前…バスタブに身を潜めていても、その恐怖を体験したらもう2度とそんな場所に行きたくないのが人情。
なのに、これまでの皆の努力を無にする訳にはいかないと、再入国するその根性に拍手喝采!
盗水摘発の際は、手口を見つけた日本人と現場を抑えに行く現地職員とのチームワークが最高。
更に飲める水への挑戦には、上司森一政さんの人脈を活かして横浜市水道局ともタッグを組む。
多くの熱い志をもった方たちが奮闘し、カンボジアの水道復興が進んでいく様は映画にもなりそうな胸アツさ!
こんな風に国境を越えて助け合える例があるのならば、戦争は止められるかもしれない。
そんな微かな希望も抱かせてくれた今回の番組、世界中に知って欲しい。
人と人との繋がり平和の基礎なのだと、改めて思う神回だった。