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ビジネスは「対策」より「俯瞰」する

「SNSのフォロワーを増やして事業の認知拡大をしてるはずが、中々うまくいかない」
「広告を打って集客数を増やすつもりが、いまいち手応えがない」

なぜ、SNSのフォロワー増やしを力を注いでいるのか。
なぜ、集客のために広告を打っているのか。

この「なぜ」に対してあなたは即座に断言できるような答えを持っているか?
できなければ恐らく、ボトルネックに、つまり「問題の本質」に直接アプローチができてない

問題というのは複雑に見えて、実は単純。ただ単に単純な問題が複合的に絡まり合うせいで、問題に突き当たった時に「大きな壁」として感じられるだけだ。

それ以前に“どこが根本の課題になってるのか”を見極められれば、1の労力で10の成果が出る。


思いつきの施策=問題を"一時的にやり過ごす"だけの手段

要するに「とりあえず集客しとけばOK」「値下げすれば売れるでしょ」のような、いわゆる“思いつきの施策”。もちろんSNS運用や広告自体が悪、というわけではないのだが、それはあくまで“問題を一時的に解決する”手段にすぎない。

一例を挙げるなら、「集客が足りないと思っていたら、商品コンセプト自体がターゲットのニーズと一致してないから売れない」というパターン。この問題を抱えている状態でSNSに注力したとしたらどうなるか。頭の良い皆さんなら答えは自明だろう。

ニーズと商品がマッチしていない(=需要と供給が一致しない)ので、あらゆる広告費を掛けたとて、費用対効果は悪くなる。

こうした“表面的な対策”に振り回されていると、「労力の割には成果が出ない」と悩む。今、そういう状況にあると認識しているなら、ボトルネック(=問題の本質)を適切に認知する努力をするべき。

ビジネスを俯瞰視する

ボトルネックの発見は、まずビジネスを俯瞰視する事から始める。
俯瞰視とは、鷹のように全体、マクロを眺め、ボトルネック(=獲物)を突き止めること。

空から眺め、獲物を探る

取得出来る情報の量は、当然ミクロよりマクロで見た方が多い。狭い視野で反射的に対策を練るよりも、まずは広く視野を捉え情報を得た方が、本質を突き止めやすいものだ。

ただ、俯瞰視するだけではボトルネックを見つけ出すことは出来ない。適度に取っ掛りを上手く使い、引っ掛かる場所を探る。

ボトルネックの発見時に使えるコツは以下の4つ。

①ターゲットは誰か?(Who)

要するにペルソナ。どのような境遇を過ごし、その過程でどんな悩みを抱え、何を解決して欲しいのか。「Who」の解像度が低ければ、商品の価値・魅力も存分に押し出せない。

②商品・サービスの強みや特徴は何か?(What)

競合と比較した際のメリット・デメリットや使う事でターゲットへ提供できる価値を考える。この強みというのを即座に断言することができないのであれば、まず自分自身が商品に対しての解像度を高める必要アリ。

③収益構造と優先度

どの部分が今の売上を支え、どの部分に売上の伸び代が存在するか。商品ごとの利益率やリピート率を可視化すれば、「一番手を入れるべき箇所」が自然と見えてくる。

④時間やリソースの配分

外注するか、自社開発するか。予算はどのくらいかけられるのか。
結局、全てを自力で行うのは時間や労力がかかる。リソースが限られている以上、取捨選択が必要。


これらをざっとマッピングしておくと、「自分はどこでつまずいているのか」「どこが抜け落ちているのか」が見えやすくなる。表面的な情報では見えてこなかった“穴”を見つけるには、まずこの作業が基本だ。

ボトルネックに迫る2つの質問

それでも本質か見つけにくい、という場合には、この3つの質問を自分に投げ掛ける。

①なぜ、それが「問題」だと思うか

「それを問題点だと認識した理由」や「その問題がどのような影響を及ぼしているのか」を考える。なぜそう思ったのか、具体的に何が起きているのか、他の原因を追求出来るかなど。

問題を「問題」を認識する理由が必ずあるはず。もしも「何の根拠も持たず何となく」で問題を認識しているのならば、それは自分の問題認識能力に問題がある。問題が「問題」であるべき理由、対処することでどんな影響を及ぼし、自分が望む理想へと導けるのか。

(視覚化するという意味合いも込めて、)ここを一度言語化してみると、本質が見えてきやすい。

②当初の仮説と現状の乖離は何か

事前に立てていた仮説と現状を比較する。その後、仮説との乖からまた更に仮説を立てる。いわゆる仮説検証思考。例えば、「SNSでの集客が成功すれば、売上が伸びる」仮説を立てていたとして、現状はSNSでの集客は順調なものの肝心の商品は買われない、という場合。

この場合「成功しているのに、商品が売れない」という仮説との矛盾が生じている。自身の集客力が問題なのではなくて商品の魅力(商品価値)が感じられない、もしくは感じてもらえてないのでは?という仮説を立てれば、取り組むべき問題点が見えてくる。

この2つの質問を突き詰めると、「自分が思っていた課題は二番手で、本命は別にあったのか」と気が付けるようになる。

経営者なら「Why」から逃げない

結局、「表面的な解決策を追う」のは、目の前の問題からの逃げ道でもある。特にSNSや広告は誰でも取り組みやすく結果も可視化されるので、「やってる感」が出る。

しかし、そこに根本的なズレがあれば、いくら時間とお金を注ぎ込んだとて効果は薄い。むしろ、無駄な努力になりがち。

本質を明確に捉え“センターピン”を突けば、驚くほど少ない労力で大きな成果が得られる。常に「ボトルネックはどこか?」という視点を持ち遠回りせずゴールへと一直線に突き進む方が、複雑に考えてしまうよりも余計な労力を掛けずに済む。

つまりは、「事業の中に"シンプルに考えられる仕組みを作る"」ということ。

もし、「自分の場合は何が本質なのか分からない」「あれこれ手を出してるうちに疲れてしまった」と感じるなら、私の他記事を閲覧すると良いヒントが得られるかもしれない。

本質に迫るほど、無駄な労力を省いて、より楽しく稼げる道が見えてくるはず。
頭に入れておくべきなのは、入りやすい解決策に飛びつく前に「本質はどこ?」と自分に問いかけること。それだけで、ビジネスのパフォーマンスはぐっと上がる。ぜひ試してみてほしい。

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