宅配便で届いたテキスト。そして、福翁自伝。
学生証に加えて、黒ネコヤマトで荷物が届いた。
そう。
教科書だ!
待ってました!
早速開けてみるとぎっちりびっちりテキストが入っている。
ガイドにレポート用紙。
そして『福翁自伝』。
おおさすが慶應!
慶應義塾大学入学記念と書かれている。
表紙は福沢諭吉演説像という絵画。
慶應義塾大学、三田キャンパスの演説館の壇上にに掲げられているそうだ。
実際に、そこで演説をした様子なのだろうか。
いずれにしても、演説館へいつか行って本物が見たい。楽しみが増えた。
ぴらり、とひらいてみる。
サンクトペテルブルクにて、という羽織袴に帯刀した福澤諭吉。
割と凛々しい。
そうして、本文へすすむ。
軽い小説やウェブの読み物くらいしか最近は読んでいなかったからか、このような文調はとても新鮮だ。
口述したものらしく、読むのに、多少言い回しが古文のようだが、それでもするすると読めるのは話が面白いからだろう。
それにしても、手に取ったこの福翁自伝。
紙がいい。
何を言っているのかと思うかもしれないが、本に使われている紙が、上質なのだ。
めくる手ざわりがとても良い。
文字をなぞる手がつるりとすすむ。
あぁ、いい本って、こうだよな。
ついでに、匂いも嗅いでみた。
いい匂いがする。
くんかくんかする。
あ、なんかめっちゃ変態チック。
しかし、わかってくれる人はいると思う。
いい紙を使ったいい本は、いい匂いがするのだ。
最近の本は、とても紙の質が落ちていると常々残念に思っていた。
特に漫画は劣化が酷い。
昔から藁半紙のような紙の漫画もあったが、ちょっとお値段の良い漫画は紙が良かった。
紙が良い漫画は絵がより美しく見えたものだ。
小説でも、単行本は紙が少しランクが落ちる。
ハードカバーの本は、装丁が美しいのは当たり前だが、中の紙もグレードに合わせたものであったように思う。
本の手触りを気にして読む方ではないのだが、良い手触りの本に触れると、思い出されてしまうのは仕方ないだろう。
今日は教科書が届いたよ、という話をするつもりだったが、福翁自伝がいい本だった、という話になってしまった。
まぁ、そんな日もあるだろう。