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Paris.ホテル ラ・ムーリス アランデュカスレストランで1人ディナー
なぜ、ホテル ラ・ムーリス・アランデュカスレストランで1人寂しくディナーなのか。
理由は少し複雑。
今回の旅は、大きく分けるとNYとParisの2段構成にわたしはアレンジした。
(旅の手配はいつもすべてPCで自分自身でする。航空券、ホテル、ローカルトラフィック、etc、これもわたしにとっては楽しみな過程の1つ)
前半のNYは姪のアパートに滞在、その後、後半のParisのホテル。
Parisは2人の友人と現地でmeet。
2人のフライトスケジュールに合わせて、NY発23:55分のエアフランス便でParisシャルルドゴール空港に向かい、現地時間13時にわたしが先に着く。
空港で、3時間ボーッと待って、午後4時にシャルルドゴール空港に日本からJAL便で到着する2の友人を空港で出迎え、合流する…はずだった。
そう、はずだった。
でも、その友人の1人が出発を目前にして、突然、糖尿病になり、病院で受診したその日から、即インシュリン自己注射治療となってしまった。
つまり、ドクターストップがかかってしまったのだ。
Parisへの旅手配もすべて終わり、あとはJAL便に乗るだけだったのに…。
72歳になる友人はこの旅をとても楽しみにして、「わたしね、Paris行きを決めから、俄然、生きることが楽しくなって、元気になった」と、会う度に嬉しそうに微笑んだ。
彼女はそれまで、団体旅行でいろいろな国に旅をしたことはあったが、個人で自由に、好きな場所へ、好きな時間に、好きなだけ滞在する旅は、今回が初めてだった。
「わたしねー、一度でいいからルーブル美術館に長ーく、好きなだけ居て、自由に絵を見たいの」と、嬉しそうに言った。
残るもう1人の友人は旅慣れしていなこと、語学に不安があること、1人でParisへ来て上手くわたしと合流できなかったときのリスクを心配し、旅をドタキャンした。
まあ、それも仕方がないでしょ、と、わたし。
3人でParisの最後のディナーを、ラ・ムーリスのアランデュカスのレストランで楽しむはずだった。そのために、半年前からメールで予約をして準備したのに、とても残念。
もちろん、わたしも悩んだ。
2人にドタキャンセルされて、ラ・ムーリスのディナーを1人で食べるのかー。
話し相手も無くて、ただでさえ場違いな高級レストランで、1人ディナーかー。
ちと、辛いかもー。
でも、でも、でも、1人でも何とかなる。
せっかく予約したんだし、またとない機会だし。
わたしに残された元気な時間と体力、気力を考えると、次がある確率は歳を重ねるほど低くなるのだから。
よし!
1人ディナー、チャレンジするぞ。
それに、もたもた悩んでいる間にレストランから食事代金330€(返金不可)を、先にクレジット決済前払いで落とされてしまった。
もう、これは行くしかないでしょ。
かくして、わたしはParis、ホテル ラ・ムーリス アランデュカスレストランでの1人ディナーを果敢に決行することにした。
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ホテルからラ・ムーリスまで歩いて15分くらい。
スカートに着替え、靴を7㌢のハイヒールにするか、ローファーにするか散々迷って、結局、安全パイのローファーにして、予約の7時少し前に着き、豪奢なロビーのソファーに座って待つ。
7時きっかりにレストランの扉が開き、豪奢な装飾品に飾られたメインダイニングの中央テーブルに案内された。
え!
ど真ん中のテーブル!!!
窓際の端っこで良かったのに…。
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なんだか居心地の悪さを感じながら、
それでも、思い切り胸を張り、背筋をピンと伸ばし、引いてくれた椅子に座った。
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ます、初めに出されたのがこちら。
酸っぱく、後味がほろ苦いお茶みたいな、スープみたいな?
この飲み物で、今からの食事に備えて、口の中を整えると言う。
なんか、日本の京料理出初めに出される水みたい。
この後、アミューズ3品。
キャビアが乗った一口大のパイ生地カナッペのみたいなものが2品。薄くカリカリの揚げものが1品。
その間に、食前酒のサーブ。
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バロン ロスチャイルド
世界的大財閥のロスチャイルド一族が彼らのこれまでの功績と精神的価値を代表するシンボルとして立ち上げたシャンパーニュ・メゾン。
ワゴンを押して、食前酒をソムリエが勧める。たぶん、お値段が安い順番でボトルを見せながら、わたしの好みのお酒を確かめる。シャンパーニュ3種類、ロゼ、など、など。ちなみに、最後に取り出したのはドンペリでした。
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メニュー表を持って来て内容を説明して、3品コース、または5品コース、どちらかを選び、スタータ、メイン、デザートをチョイスするようにと、テーブルに置いてくれた。
シャンパーニュを飲みながら、ゆっくりオーダーを考える。
まず、わたしの胃袋と相談し、量的に考えて、3品コースに決める。
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やがて、テーブルにバターと塩、胡椒がセットされ、ワゴンで5種類のパンが運ばれてきた。
どれも美味しそう❣️
絶対、美味しいに決まってる。ぜーんぶ食べてみたい。でも、ここは食事を完食するために、ぐっと抑えてハード系のパン1つにする。
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シャトー・フェラン・セギュール
2003年には、当時9シャトーにしか与えられなかった、名誉あるクリュ・ブルジョワ・エクセプショネル級に格上げするなど、過去には格付けシャトー以外のシャトーの中で、最高ランクに属していた。世界最高のワイン選定を誇るあの「タイユヴァン」を傘下に収める、ガルディエ・グループの運営が1985年から始まり品質が向上。今や、格付けシャトーと肉薄するほどの品質を誇っておりファースト・ラベルのフェラン・セギュールは、ほとんどがイギリスやアメリカに渡るため、日本での流通本数は非常に少ない。
ゆっくりシャンパーニュを飲み干したタイミングで、コース内容のオーダーをとり、ソムリエが料理に合わせたワインを勧めてきた。
このワインがなかなか良かった❣️
香りが始めは干し草の香りから、
食事毎に、ダークベリーの甘さ香りに変わり、豊かな幅を持っていた。
さすがのワイン!
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スモークが上がる。
なんかこれも日本的アレンジ。
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海藻の中に牡蠣が1つ
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前菜はドライアイスの煙が上がる演出の海藻の中に牡蠣が1つ。上にジントニックでグラニテされたシャーベットシャリシャリした酸っぱい氷。
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プロだなーと感心して眺める。
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しつこくなく美味しかった。
お肉の間に柔らかい蒸し鮑が挟んでありました。
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ソルベ的なスープでした。
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デザートに入ります
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マダガスカルバニラ
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とても繊細な仕事です。
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周りのテーブルはドレスアップしたカップルやファミリー。
そう、そう、わたしのテーブルの前でディナーしていたファミリーの、3人の子ども達には驚いた。
小学生くらいの年代で、ディナー3時間をお行儀良く座って食事ができる、躾けが行きとどいた実に素晴らしい子ども達だった。大人でも食事の途中で数人は席を立っていたにもかかわらず、彼らは、席を立つこともなく、騒ぎもせずに、かと言って、縮こまっている様子もなく、伸び伸びした テーブルマナーが身に付いていた。
素晴らしい、大したものだ、と感心してしまった。
わたしの1人ディナー、3時間は、寂しさと孤独を感じる間合いはなかった。
運ばれてくる料理のタイミングが絶妙で、1人でも充分に楽しみなから料理を味わい、素敵な時間を過ごせたよ。
3時間に及ぶディナータイムを、ぽつんと1人だと孤独を感じさせないサーブはさすがです。
諦めずに来て良かったと、つくづく思ったのでした。
食べきれなかったチョコレートとプレゼントのお塩をお土産に、さて、ホテルまで、歩いて帰りましょう。
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外に出ると、ジャンヌダルクの像。
また会うことができましたね。
再会、とても嬉しいです❣️
2017年以来、6年ぶりの再会。
6年前は歯茎を腫らして口が開かないにもかかわらず、サロンドテ セバスチャン・ゴダールを偶然見つけ、オレンジジュースとショコラオレの朝食を食べて元気をもらい、店からでたらジャンヌダルク像に出会ったのでした。
ジャンヌダルクさん、また、会いましょうね❣️
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