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雑記 10 次々と器用に
昼に某牛丼チェーン店でカレーを喰らう。
安心の味。
カレーは何処で喰らっても大体ハズレる事は無い。もちろん大盛だ。
鼻息を荒げモリモリ食っていると、リュックを背負ったおじさん入店。
俺の隣に座る。
その際、リュックのストラップが俺に「ピシッ」と当たった。
少し「この野郎・・」と思ったが、おじさんは気付いていない。
「ワザとではあるまいよ・・・」とイラつきを呑みこむ。
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おじさんはメニューを手にして独り言をブツクサ言い始めた。
何を言っているか分からないが、聞こえるレベルの独り言。ザ・耳障り。
聞くつもりはないが聞こえてくるので段々イライラしてくる。
どうやらメニューが決まらんようだ。ココは牛丼屋だぜ?
おじさんには悪気は全く無く、俺が勝手にイライラしているだけなのだが。
独り言が止まったと思ったら、何とおじさんが俺のカレーを指差し「んんん~ソレは美味しいのぅ?」と話しかけてきた。
少し「邪魔くせぇなぁ・・・」とか「カレーぐらい喰った事あるだろうがよ!」
とか「お前が知ってるあの味だよ!」とか「噛みつくぞこの野郎!」とか頭に浮かぶ。
ご飯中、知らない人に話しかけられるのが大嫌いだが、「グッ」と堪えて頷いた。
おじさんの顔を見て頷いた。
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おじさんは「ふぅーんそっかぁ・・・」とライトな返事を吐いた。
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おじ、5秒後に「並卵味噌汁」と、とても手慣れた感じで注文した。あんだけ迷ってたのに…ド真ん中の注文じゃねえか。
重ねて言うが、おじさんは何一つ悪くない。ただただ己が器用に次々とイラついているだけで。
しかし、さっきのやり取りはなんだったのか。釈然としない。
「なぜ聞いた?」とか「カレー頼めや!」とか色々頭に浮かぶも喰い終わる。
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何となく「勝った気になってんじゃ無ぇぞ!この野郎!」的な念を送って会計を済ませて店を出た。
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「組織」の存在を強く感じた。