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映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督記:51 飯田さん

2021/9/21 晴天。飯田哲也さんにインタビューするために環境エネルギー政策研究所isepにお邪魔した。普段ならインターンの学生さんたちで賑わうイキイキとした空間のはずが、憎っくきコロナのために完全リモート営業で自分と飯田さんだけの撮影になった。
約3時間、少年時代から学生時代、原子力産業にいた頃から欧州での自然エネルギーとの出会い、isepの活動、世界と日本のエネルギー事情まで実に色々なお話しを語ってくださった。大学卒業後に就職した神戸製鋼からの出向先、電力中央研究所で体験した原子力発電界のハリボテのような安全審査のお話しは出来の悪いコメディのようで空恐ろしくもあり滑稽だった。
飯田さんは、“原子力ムラ”という言葉を作った人だ。その意味は原子力推進勢力が形成した利権構造を村社会に喩えているのだけれど、業界内でも80年代から“表はハリボテ、中身はスカスカ”という意味で“東映太秦映画村“と自虐的に言われていたそうだ。
90年代に入ってから欧州で自然エネルギーに出会い、日本で広めてゆくことを使命とした飯田さんは、東奔西走して市民電力をアドバイスする地を這うような活動と国にエネルギー政策を提言する活動の両方を担っておられる。その精力的な活動を支えるものは、子どもの頃に見たお父様を含めた周囲の大人たちの一生懸命で正直な生き方だったようだ。いつも理知的にお話しされる飯田さんも、この幼少時の影響についてはうまく言葉にできず、「みんな本当にちゃんとしていた」と表現するに留まっておられた。本当に豊かな社会に育まれたのだろうな、と想像したとき、二本松で有機農家さんたちに囲まれて育ち、農の仕事に就いた塚田晴さんのことがダブった。

映画公式サイト
https://saibancho-movie.com

宣伝費を募るクラウドファンディング
https://motion-gallery.net/projects/saibancho-movie


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