Blenderでモデリング 指輪をSV925で鋳造した
2023.07.11追記「文章内ではキャスタブルレジンと書いてしまったが、業者さんはキャスタブルワックスのことを指していたのか?」
DMM.makeの素材一覧のWebページを見ていたら、シルバーには「鋳造用ワックスを元に…」真鍮には「鋳造用樹脂を元に…」と書いてある。樹脂はレジンとも呼ぶ。
アクセサリーの場合、プリンターはFormlabsのForm 3+を使っているっぽい。
キャスタブルワックスと書きながら、キャスタブルワックス”レジン“とも書いている。これが「ワックス」なのか「レジン」なのかわからない。ワックスは「蝋」でレジンは「樹脂」で、明らかにモノが違う。
業者さんが「ワックス」「レジン」と書いている時、それは何を指しているのか知りたい。そこがわからないと、問い合わせメールを書くときに、お互いの齟齬が発生するんじゃないかと。知識のない素人が問い合わせてきた、で終わりにされたら、ちょっと悔しい。
(以下、元記事)
3Dのモデリングデータから指輪を作りたい。それが目的で3D CG(Blender)を始めた。
ところが、肝心の3Dモデリングデータから鋳造までの工程を、自分が何も知らないことに気づいた。
取り急ぎ、頼みの綱のおじちゃん(造形のプロ)から鋳造について大まかに教えてもらい、あとはネットで調べてみたら、こんな感じ(↓)の工程になるらしい。
ここで考えるべきは、どの工程を自分で担い、どの工程を業者に依頼するかという事になる。
鋳型の作成と鋳造は、アマチュアでも自分でやっている人はいるらしいが、おばちゃんには荷が重すぎる。
そうなると、自分で出来ることはキャスタブルレジンで原型を出力(おじちゃんに頼むけど)、鋳造後の指輪の仕上げなのか?
とりあえず鋳型の作成と鋳造は業者に頼むこととして、個人の注文を受けてくれるサービスを探すことにする。
【作戦1】自宅の3Dプリンターでキャスタブルレジン出力した原型を鋳造してもらうことは可能か?
結果から書くと、有望そうな2社に問い合わせて、2社ともダメだった。
理由は、従来のロストワックスと違いキャスタブルレジンは鋳造不良が出やすいのだそうだ。
持ち込み原型のレジンメーカー毎の違いに鋳造で対応しきれないし、他のお客さんの鋳造にまで影響が出てしまうという。
残念だけど鋳造のクオリティに影響するとなると諦めざるをえない。
【作戦2】3Dモデリングデータを渡して鋳造までやってもらうことは可能か?
こちらは2社とも可能で、かつ、ネットで調べたところ個人に対応してくれるサービスをチラホラ見かけた。
ところが、想定外なのは工賃だった。
問い合わせた1社は、モデリングデータの数値を伝えると、キャスタブルレジンの原型出力だけの工賃で最低30,000円〜。2社目は15,000円ぐらいだった。
2023年現在、3Dモデリングからの指輪製作のネックは、このキャスタブルレジン原型出力料金の問題だと思った。
結果、ありがちだけどDMM(D社)に注文した。
原型代は高いのか?
最初は業者が、知識のない素人に言い値を吹っかけていると思った。
しかし、鋳造まわりを知れば知るほど、それが間違いであることを知った。
キャスタブルレジンは新しい技術で、現段階では従来のロストワックスに精度がまだまだ追いついていない。
3Dプリンターで出力するのは手段で、キャスタブルレジンで作ろうが、ロストワックスで作ろうが、精度の高い鋳造物が得られれば良い。
未だ発展途上のキャスタブルレジンという技術に、現場の3Dプリンターを操作する技術者、鋳造する職人は、知恵とノウハウで対応しなければならないのなら、そりゃ工賃は高くつくだろう、と思うに至った。
【今回の感想】
キャスタブルレジンの進化が進んで工賃が安くなる日が、1日でも早く来ることを願う。