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誰かに嫌なことを言われた時、思い出すようにしているバリアのこと

実家に帰ると美味しいご飯や温かいお風呂に入れる一方、親との衝突も起こる。70代も後半になった両親は「それさっき言ったじゃん!」なことを度々聞いてくる一方、他人には決して言わないようなこともズケズケと娘には言ったりする。

先日の学びの場で、親との付き合い方について話が上がった。
住まいが関東以外だったら上京してしまうという手もあるが、同居してたり近所だと逃げ場がなく苦痛でどうしたらいいかという話であった。

その中で自分の先生は「あなたを苦しめるのは親じゃない。親の中にある思考システムである」とその方に言っていた。

例えばうちの母親は「早く手術をして、早く子どもを産め」と私によく言ってくる。こうしたとき「母が言っているのではなく、母に刷り込まれた思考システムが母に言わせている」と考えると少し楽になるとのことだった。

言われる子ども側にとってひどく傷つく内容の話であったとしても、本人はそれが当然だと思っていることなので平気で何度も繰り返す。

これは時代も大きく関係しているかもしれない。
私たちの祖父母世代は、戦争の時代を生き抜いた。私の祖父は東京大空襲の折、爆弾の雨が落ちてくる中を逃げ惑い、結果的には生き残ったが、幼い弟妹を抱えて逃げていた祖父の母は、爆弾が当たって3人とも亡くなってしまった。

敗戦後、親世代は日本を大きくしようと必死で働いた。自分たちの親世代が守り抜いてくれた国を、なんとか戦前よりももっと大きく、強くしようとガムシャラだった。そうした中で出来がった意識は、個人の責任というより時代によるものが大きい。

そして今、私たちの世代はまた時代の過渡期にある。
物質的な豊かさはもうとうに満たされ、今求められているのは精神的な豊かさであるように思う。
私たちの祖父母世代は戦争で戦い、親世代が日本を物質的に豊かにした。そして我々は財や目に見えるものから、目に見えないもの。例えば人とのつながりや精神的な自由を発展させていく時代を生きている。

そう考えると、今親にああでもないこうでもないと無茶苦茶言われてるのは、この時代の修行をしていると考えると、自分だけではないと少し楽になる気がする。

また先生は他人から何か嫌なことを言われる時「バリアシールドのイメージをする。どんな矢を撃たれても、相手のところに跳ね返るイメージをする」という具体的な方法も教えてくれた。

自分は最近、手術代を稼ぐために年末年始だけバイトを始めた。時にはお客さんから心ない言葉を言われることがある。
そういうとき自分は結構心のバリアのことを忘れてしまうことが多いのだが「おっと、バリアバリア」と、自分を光で覆うイメージをする。たかがイメージではあるが、やらないよりずいぶんいい感じだ。

色々な人が色々なことを言ってくる。ただ、先人たちの努力を思い出して、自分も未来に何が残せるのかを考えて、まずは自分を守りながら行動しようと思ったりしている。









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小澤仁美
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