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閃ハサこと閃光のハサウェイが予想以上に面白かった件について、
折り悪くコロナの自粛によって延期が重なっていた「機動戦士ガンダム閃光のハサウェイ」なんだけど、ようやく封切られたらしい。らしいというか、この目で見てきた。正直、さほどの期待はなかった。ところが、である。
知らないひとのために閃ハサを三行で説明すると、もともとは(上)(中)(下)の三巻にまたがった御大による薄いガンダム小説だった。いうまでもないけれど、御大とは富野由悠季大先生のことを指す。俺が
2120年のオリンピック
※以下に書くことは粗悪なSFだと思って読んでほしい。
未知のウイルスによって「ひとが集まる/交通する」というごくあたりまえの営為が封じられただけで社会が危機に瀕することがいま、世界的に確かめられている。幸運にもいずれ事態が収束したとして、未知のウイルスが国防上の課題として残り続けることはまず間違いないと思われる。
というのも、「貧者の核兵器」と言われるように、生物兵器の研究製造は、核兵器の研究製
フェミニストに漂うウザさについて
ハフポストが元2ch管理人のひろゆきにガチのフェミニストを差し向けて「フェミニズム」について聞く、という愉快な記事を読んだ。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e3cb7f5c5b6b70886fd0627
実は俺もひろゆき氏にはインタビューしたことがあるんだけど、「インタビュアーが用意した構成通りに話を拾いにくい」という意味で、なかな
スタアヲズ(終)について
エピソード3が公開されたのは15年くらい前でしょうか。冬の井の頭公園で「嗚呼、これでスターウォーズも終わったのか…」とうら寂しい気持ちになったことをいまでも覚えています。若き日のダースベイダーを主人公にスターウォーズを「悲しい師弟物語」として編んだのが第2期のスターウォーズだとすれば、ついに完結した第3期のスターウォーズは、結局すべて「フォースを巡る親子喧嘩」だったと総括できそうな感じです。
ネタ
バスキアと芸術とTwitterと
まるで事件現場のような展示だった。
バスキア特有の生々しさを伝えるため、ほとんどの作品がそのまま展示された館内は、どうみても通常の倍以上のスタッフが要員されており、来場者はみな、どこか探偵のような神妙さでバスキアの絵に込められた意味やメッセージを拾い出そうとしているように見えた。
バスキアはとても鑑賞が難しい画家だ。脳内をそのまま転写したようなカオスな情報量は、かと思えば極端に抽象化された単純
「万引き家族」を観てきた。※ネタバレ配慮
話題の「万引き家族」を観たんだけど、リリーフランキーが“ダメだけどいいお父さん”を演じる定型がもう「そして父になる」すぎて冒頭からズルいだろそれと笑ってしまった。あまりにもハマりすぎていて言及の余地さえない。ので、批評家は安藤サクラの熱演を絶賛すると思う。出世作「100円の恋」で見せた“旬を過ぎた女の生活に疲れた感じ”はここでも健在で、本作の舞台装置である現代の貧困に艶かしいリアリズムと肉感を与え
もっとみるズートピアがなぜ評価されているのか分からないので観に行った。
結論からいうと、落ちこぼれが頑張って成功するディズニー的なサクセス・ストーリーなんだけど、動物のカリカチュアで人間社会を風刺する映画でもあり、かつ、途中でサスペンス仕立ての捜査ドラマに転じたり、ピクサーお得意のカラフルな映像美と合わせて、まあ目まぐるしい100分間だった。よく出来ていたと思う。劇中に登場する小道具の表記が日本語になっていたり、ローカライズにも新しい工夫が取り入れられていた。芸が細か
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