牧のうどん「コロッケうどん」はスープをシチュー風味に味変するトリッキーな味！
こんにちは、福岡でフリーランスをしている酒井です。
東京から移住してきました。福岡歴半年ほどで、今では二日にいっぺんは福岡うどんを食べています。全く飽きないんですよ。これが。
そんな僕を福岡うどんのディープな世界に引き摺り込んで下さったお店が「牧のうどん」なのですが、どのメニューを食べてもハズレがない。
というよりも、感動を覚えちゃうんですよ。というわけで全メニュー制覇目指して、日々ズルズルしています。
さて、今日訪れたのは博多バスターミナル店。
いつ行っても活気がある店員さんたちのオペレーション。アイスフィギュアの漫画「ユーリ」の主人公・崖っぷちスケーター勝生勇利が九州出身ということで、ポスターなんかも貼ってありましたね。
そして、注文メニューは、「コロッケうどん 520円」なり。
庶民のご馳走ともいうべき一杯なのに、今までの人生でノータッチだったんです。
サクサクコロッケが汁でベショらないのか問題
「コロッケを麺の上に乗せたら、コロモがベショベショになるのがいやだじょー」
と早速思っている殿方・奥方たちが多数いらっしゃるのは承知しておりますです。
コロッケはコロッケ。うどんはうどんで食べればいいじゃん！って。
コロッケの最大の特徴である「サクサク」を無くしてまで、うどんに乗せるなんて、アンタはなんてデリカシーのない男だ。
…と思われるのも仕方ありません。僕もそこが一番心配でした。
ただ、牧のうどんのメニューの中に「コロッケうどん」はある。
ということは、きっと僕の想像を超えた味覚がそこにあるんです。
そして、出てきた丼がこちら!
牧のうどん….
もともと最初のうどんの量が多すぎて、スープに全くコロッケが沈んでな〜い！！
どんぶりから頭出しているうどんが、お皿代わりになっちゃってるんですよ。盛りが良いおかげでコロッケが全然濡れてない！
サックサク！
そして、コロッケの中身はじゃがいもオンリーとめちゃくちゃにシンプル。ただ、マッシュポテトがこれ、ちょうど良いのよ。
衣のサクサク感を引き立たせるためのちょうど良い固さ。しっかりと練り上げられたマッシュ。最高のモイスチャー感。
特別な味がしないのに美味しいものって、実は一番美味しいものなんじゃないか。ということを、また気付かされたぁー。牧のうどん恐るべし。
スープに溶けたコロッケの「モロモロ感」がシチュー風味に大変身。
とはいえ、「コロッケうどん」ですから、やっぱりこれはスープに馴染むようにできてるのでは…と恐る恐るコロッケを沈めてみると…
はい、優勝！！未体験の味きた！
このコロッケが溶けた部分のスープ、飲んでみると「シチュー」みたいな味になっているんですよ。
じっくり素材が溶け込んだシチューがここに爆誕してしまっているんです。和洋折衷の極みです。
丼に口をつけてスープ飲むと、モロモロっとポテトとコロモが口の中に入ってきて、満足感バツグンの食べるスープになっちゃってるんです。
で、コロッケが溶けてないところ食べると、やっぱりうどん。
うどんと一緒にスープを啜り込むと、シチューうどん。
正直なところ頭が混乱してきます。僕が頼んだのはコロッケうどんだったんだよな。って。それくらいコロッケを溶かすことでの味変っぷりが凄まじかった！！
僕の敬愛する作家で東海林さだおさんがおりまして、その方が富士そばを全メニューたべた記録を残されている「偉いぞ！立ち食いそば」と言う本があるのですが…
その中でもやはり「コロッケそば」のことは絶賛されていたんですよ。
その気持ちが今、初めてわかった。
日本のダシとコロッケは、バッチリ、マリアージュする。異論は認めない。
だから、みんな、今日のお昼はそばやうどんにコロッケを乗せてみよう。
経験してみないとその良さはわからないことだってあるはず！
食べ終わった後、新しい価値観の引き出しが一つ増えるはずだから。ワンコインでできる最高の発見をくれて、今日も牧のうどん、ありがとう。ごちそうさまでした。
