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【シリーズ人材育成】では若い人にどう対応するか【講師歴17年】

シリーズとして前回の「励まして伸ばそうとすると若手は消える」のソリューションから書きたいと思います まず彼らが個別面談好きなのは「他の人に話を聞かれたくない」からだということを覚えて下さい 彼らはある意味自分の存在を消したいのです 「出る杭は打たれる」が完全に身についているのですね 何故かというと彼ら自身が出る杭を打つからです 理由は単純で「気に食わない」から

さてその状態を前提として如何に若手に仕事を覚えてもらうかという話を書きます 「研修」これで何をするかというと「ハンズオントレーニング」これしかありません 既に「仮組み」が済んでいる教材を使ってマニュアル通りに如何に完成させるかを教えることです 実はこれファーストフード店の研修と同じなんです なんと言っても業務が明確であることが若い人の理解を得やすい 大事なのは「言語化」「見える化」です

この辺り昔の価値観ではなんとなく範囲が決まっていて 明記されていないことは「気を利かす」「融通を効かす」「行間を読む」等々明文化されていないやり方でいわゆる職人芸ですね ですから徒弟制度が必要で先輩について回って背中を見て覚えるということになります このやり方は大変非効率なので筆者などは今までよくこれでやってきたなと思っています これ昔の駅の切符窓口と同じです

練達の駅員さんがいて行き先さえ言えば乗り換えから何から考えて切符を用意して説明までしてくれる 一時期切符が自動改札・自動販売機になった時は「面倒くさい」と不平を言う方が多かった なぜなら乗り換え・最短時間を自分で判断して自己責任で切符を買う必要があったからです 日本人と自己責任は相性が悪い 面倒臭いことはお上に任せて二千年という国民性ですからね

でこれが電子チケットになったらえらく便利 乗換さえ間違えなければ切符はいらない チャージ金額にさえ気を使っていればOK クレジットカードと紐付けすればそれも気にならない 一時期「おサイフケータイ」がiPhoneの障壁になり得たのもこれのせいです 最近の電子マネー化にも対応できる 小銭要らず これは練達の駅員の代わりをAIが引き受けているからです そしてサービス同士がオンラインで連結したからでもあります

今時はこのように何も考えずとも「正解」が提示される世の中でオペレーション側も「自分で考える」部分が激減しているわけです ですから若い人には自分で考える部分の最小化そして業務のマニュアル化・ノウハウの言語化・属人化の解消で対応すべきなんです 属人化の否定は平準化・普遍化ですから人材の流動性という意味では有効ですね 日本人である必要すらない これで逆に個人の価値は下がってしまうわけです

ここで若い人のキャリアデザインという観点から考えるとノンクリエイティブな職場では前述したように従来は個人の繋がりで仕事をしたり閉じられた環境での人間管理を磨く事が安定した仕事で出世の早道という事でした しかしこれも前述したようにノンクリエイティブな職場自体崩壊して消えていくのがAIとの共存が必須になる未来の出来事です では一体何を教えたら良いのか?

結論としていうと新卒一括採用自体なくなりますので『若い人を育てる」ということ自体無くなるわけです というよりまず自分たちの保身に目を向けるべきでしょう このまま行くと間違いなく多くの仕事がAI化で消えていきます ということでシリーズの次回はAIと職場の話にしましょう

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