生ひ優る(おいまさる)
初めて展示を見たとき、チームラボはもっと遠くを目指しているんだろうなと思った。
2回目に出会った作品は、鏡を使って空間が拡張されていた。作品の中に入る手前のような感覚だった。
3回目、渋谷ヒカリエで行われた参加型のアートはとても楽しかった。全身で体験できるインタラクションは、光に触れたりするだけで自然と参加できた。
昼は親子で楽しめて、夜は大人のためのコンテンツに変わる。
時間でターゲットを切り替えられているから、限られたスペースでも思いっきり参加できた。
4回目に行った展示は集大成といった感じで、以前見た作品もアップデートされていてアートの中にいることが体現されていた。
シンガポールで水に映るプロジェクションマッピングを見た時、「チームラボの簡易版」だと思ってしまった。
そういえば、チームラボ代表の猪子寿之さんが「最初は他業界のサイトを制作して稼いでいた。」とテレビで言っていたのもシンガポールだ。
これはただの憶測だけれど、もしかしたらあのプロジェクションマッピングから着想を得たのかもしれないなどと考える。
回を重ねるごとに、前進していくのは当たり前なのだろうか?
何度も実行していくことは難しく、大抵は道の途中で他人の批判や自分の自意識に沈没してしまう。
やりたいことがあっても予算がない、予算があっても色々な過程でうまく行かないなど、実現しなかったプロジェクトは山ほどあるだろう。
チームラボは、年々拡張する展示で実現し続けている。
しかし今もなお、未来への準備にすぎないと感じる。
きっとそう思わせることこそが、発展し続ける理由なのだ。
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