ロマンティックラブイデオロギーに脳みそを支配された顛末
愛を尊いと思うからいけないのでしょうか。
愛は本来、傷をつけるものだったのかもしれません。傷によって湧き上がる痛みや哀れみをすくい取って、我々は愛と呼ぶのかもしれません。そうでなければどうして、この純粋な気持ちが、こんなにも酷く私に沁み、頭から離れることがないのかわかりません。
愛あれば、と人は謳います。それは極めて美しく、儚く、果てなき未来へ向かって投げ出される文句で御座います。私もそう信じていました。愛あれば、人を救い、人を生かし、そしてまた自分も、愛によってこそ生き