[備忘録]LaTeXのbibliographyのパスを追加する
先日導入したVSCode + BibCompanion環境(下記記事参照)だが、肝心のbibファイルを参照する際のbibファイルの扱いが少々面倒だったのでなんとかした話。
この記事で紹介した通り、LaTeXにはbibliographyと呼ばれる参考文献をまとめて置くための文献管理用のファイルが存在する。このファイルに文献情報を記述しておくことで、texファイルからの参照を自動で行ってくれるために参照番号の管理など煩雑な作業をせずに済む。例えばtexファイルに下記のように数行追加するだけで、test.bibというbibファイルを参照してくれるので良いので非常に使い勝手がいい。
\bibliographystyle{junsrt}
\bibliography{~/usr/bib/test}
しかし導入時のままの状態だと、参照したいbibファイルはtexファイルと同じ階層に置くか、上記のようにbibファイルのフルパスを指定するか、あるいは[/usr/share/texmf/jbibtex/bib]に格納しておかなければコンパイルの際に参照されない。
筆者はBibCompanionで管理するbibファイル群を別の階層で管理していたために一々フルパスを指定していたのだが、BIBINPUTS、TEXINPUTS、BSTINPUTSという環境変数にパスを通せば任意の階層を参照してくれるようになる。
筆者の環境:mac OS Mojave 10.14.6
なおパスの追加の詳細については以下の記事の[追記]を参照。参照元の記事ではpythonのモジュールのパスを追加しているが、環境変数のパスの通し方はまったく同じ。
手順
1. .bash_profileに以下を記述する
export TEXINPUTS=$TEXINPUTS:/usr/share/texmf/jbibtex/bib:"指定したいパス"
export BSTINPUTS=$BSTINPUTS:/usr/share/texmf/jbibtex/bib:"指定したいパス"
export BIBINPUTS=$BIBINPUTS:/usr/share/texmf/jbibtex/bib:"指定したいパス"
2. ターミナルで以下を実行
source ~/.bash_profile
.bash_profileはログイン時に一度しか読み込まれないため、再度読み込む。
3. VSCodeを再起動してtexファイルをコンパイル
以上の手順で無事にパスが追加され、一々フルパスを指定せずにコンパイルできるようになった。
\bibliographystyle{junsrt}
\bibliography{test}