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どうやら本気で終わるらしい - R5概算要求から読み解く #メディア芸術祭 の未来

先日、「メディア芸術祭公募展中止、理由がわからなかったので徹底的に調べてみた。」というエントリーを書かせていただいたのですが、2022年8月31日になって、新しいエビデンスデータが出てきたので紹介します。
(とりあえず先にこちらの最後のほうまで読んでいただけると幸いです)

令和5年度文化庁概算要求の概要 です。
概算要求とは毎年8月末までに政府の各省庁が財務省に提出する,あらかじめ決められた基準の範囲内での次年度の予算要求のことです。
「概算要求」では以下のニュースが記事なっているようです

あまりニュースにはなっていませんが、メディア芸術祭についてのその後の方針が文化庁公式の予算書類に掲示されているので分析していきたいと思います。

令和5年度文化庁概算要求の概要(14.7MB)

いつものお役所的なPowerPoint凝縮スライドなので分解していきます。

概算要求の概要・前年度との比較

令和5年度(2023)概算要求で1,350億円。

なお、R4年度は要求要望額1,311億円→予算額1,076円でしたので、ハイボールは投げていますが、そこまで大きくはなっていないようです。わかりやすいように左右に並べてみますね。

左:令和4年度概算要求/右:令和5年度概算要求。

こうしてみると、要求として文化庁が何を重点としたく、お金を必要としているかという事が読み解けます。
比較した大項目としては以下のような特徴となっています。
<左側>
[R4] 312億円 文化芸術の新たな政策パッケージを基軸とした文化芸術の創造・発展と人材育成
[R4] 224億円 コロナ禍の文化芸術活動の継続発展等(事項要求)

[R5] 301億円 文化芸術のグローバル展開、DXの推進、活動基盤の強化
[R5] 223億円 事項要求として文化芸術の創造的循環の創出(13億円)、子供育成事業(55億円)そしてメディア芸術の創造・発掘プランのうち12億円が申請されています。
なお、「事項要求」とは、概算要求時に内容等が決定していない事項について、金額を示さずに要求し、予算編成過程において、その内容が明らかになった際に追加要求するものだそうです。
<右側>
[R4] 524億円 文化財の匠プロジェクト等の推進による文化資源の持続可能な活用の促進 + 458億円(事項要求)

[R5] 570億円 文化財の匠プロジェクト等の推進・充実による文化資源の持続可能な活用の促進+444億円(事項要求)

[R4] 422億円 文化振興を支える拠点等の整備・充実+355億円(事項要求)

[R5] 432億円 文化振興を支える拠点等の整備・充実+363億円(事項要求)

個別に精査していくのは財務省なり国会議員なりのお仕事なのですが、昨年度コロナ対策で事項要求となった額と同じぐらいの額が新しい提案つぉいて新規提案になっており、その重点キーワードが「グローバル展開」「DXの推進」「活動基盤の強化」であると読み解けます。

メディア芸術の創造・発信プラン関連

メディア芸術の創造・発信プラン 令和5年度要求・要望額 1,119百万円 (前年度1,059百万円)

要求・要望額 1,119百万円  (前年度予算額 1,059百万円)ということで、増額で申請です。

【背景・課題】の変化

[R4概算要求] 
マンガ、アニメーション、ゲーム等のメディア芸術は、広く国民に親しまれているだけでなく、新たな芸術の創造など我が国の芸術活動全体の活性化を促すとともに、海外からも高く評価され、我が国への理解や関心を高めている。文化芸術の振興はもとより、コンテンツ産業、観光、国際文化交流にも資するため、メディア芸術分野における創作サイクルを創出し、さらなる振興・発展を図ることが必要である。
R4概算要求より 
[R5概算要求]
・マンガ、アニメーション、ゲーム等のメディア芸術は、広く国⺠に親しまれているだけでなく、新たな芸術の創造など我が国の芸術活動全体の活性化を促すとともに、海外からも⾼く評価され、我が国への理解や関⼼を⾼めている。
・⽂化芸術の振興はもとより、コンテンツ産業、観光、国際⽂化交流にも資するため、メディア芸術分野における創作サイクルを創出し、さらなる振興・発展を図ることが必要である。
R5概算要求より

背景・課題は文章が2つに分割された以外は特に一文字も変更はないようです。

根拠法・方針から読み解く

文化芸術基本法、経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針)、知的財産推進計画2022という根拠法が示されています。

そして右側、よく見ると「メディア芸術ナショナルセンターに関する構想に基づき、必要な検討を⾏う。」が追加されています。

R4根拠法
R5根拠法

ちょっと大事なところなので掬い取っておきます。
【⽂化芸術基本法】
(メディア芸術の振興)
第九条 国は、映画、漫画、アニメーション及びコンピュータその他の電⼦機器等を利⽤した芸術(以下「メディア芸術」という。)の振興を図るため、メディア芸術の制作、上映、展⽰等への⽀援、メディア芸術の政策等に係る物品の保存への⽀援、メディア芸術に係る知識及び技能の継承への⽀援、芸術祭等の開催その他の必要な施策を講ずるものとする。

【経済財政運営と改⾰の基本⽅針2022(⾻太⽅針2022)】

ソフトパワーを含む我が国が誇る⽂化芸術資源の持続可能な活⽤を通じた経済・地域活性化を促進するため、統括団体等を通じた⽂化芸術団体・関係者の活動⽀援、⽂化芸術教育や⼦供の⽂化芸術鑑賞・体験機会の確保、クリエーターの創作活動の⽀援、国⽴⽂化施設や博物館の機能強化や⽇本博2.0等の「WABI」の取組を推進しつつ、インセンティブを付与した寄附を始めとする⺠間資⾦や⽂化DXの⼀層の活⽤等により、⽂化財等の保存と活⽤の好循環や⽇本の⽂化芸術・コンテンツの魅⼒の国内外への発信、グローバル展開及び地⽅展開の着実な⽀援・収益基盤の強化を推進する。
○メディア芸術ナショナルセンターに関する構想に基づき、必要な検討を⾏う。

【知的財産推進計画2022】

○コンテンツ業界を⽀えるクリエーターや制作に携わるスタッフの能⼒向上に資する教育プログラムやマネジメント⼈材の育成及び現場における実践的な育成機会の充実、ゲームスキルを活⽤した地域の課題解決や企業とのデジタル共同開発に資するDX⼈材の育成、海外向けコンテンツ制作の資⾦調達・管理できる⼈材の育成を図る。

各研究機関等におけるマンガ、アニメ、ゲーム等のメディア芸術作品の保存・利活⽤を⽀援するとともに、情報拠点の整備を進め、ジャパンサーチとも連携したコンテンツ発信の場を創出し、ユーザーの相互誘導を推進する。
(※太字は原作のアンダーラインを反映させています)

メディア芸術祭についてのネガティブな要素はなく、むしろ強く重点を置いているようにも読めます。一方で、「メディア芸術ナショナルセンター」や「ゲームスキルを活用した地域解決」など新機軸もあり、注意深く読んでいきたいところではあります。

事業内容から読み解く

メディア芸術⼈材育成事業 【拡充】
基盤等整備・発信・海外展開

解像度がぎっしりですが、以下さらにテキストをすくっていきます。

【メディア芸術連携基盤等整備推進事業】
・産学館(官)が連携し、メディア芸術作品・資料の収集・保存・活⽤に向け、分野を横断したネットワークを構築しノウハウの共有等を推進。喫緊の
課題に対応するための調査研究(散逸・劣化の危険性が⾼い中間制作物(アニメの絵コンテやセル画など)の保存)を実施。〔委託事業〕
・所蔵館等におけるアーカイブの取組を⽀援し、散逸・劣化の危険性が⾼い作品等の保存・活⽤を促進。〔補助事業〕

【(独)国⽴美術館との連携強化】
(新規)情報流通基盤の整備(メディア芸術データベースの整備)
事業実施期間︓令和5年度〜(予定)
(令和4年度までメディア芸術連携基盤等整備推進事業のなかで実施)
(独)国⽴美術館において、メディア芸術分野にお
ける情報拠点整備に資するためのメディア芸術データ
ベースの整備に取り組む。

メディア芸術の国際発信等 【新規】
事業実施期間︓令和5年度〜(予定)
(令和4年度までメディア芸術グローバル展開事業のなかで実施)
我が国のメディア芸術作品、作家の国際的評価の更なる向上を⽬指し、メディア芸術の国際発信を⾏う。

以上をR5年度から(独)国⽴美術館「国⽴アートリサーチセンター (仮称)」が事業を実施する。

とのことです。

「メディア芸術祭」は1行もないですね!
残念ですが…

やはり令和5年度はメディア芸術祭は予算がついていない、というか文化庁からの申請が出ていないというのが現実のようです。「骨太方針」なのに、海外アウトリーチが中心ってのはどういうことなの…?
とはいえ、「発信・海外展開」には新規要素があります。

予算の額面が書かれていませんが、これが「新たなメディア芸術祭」であると読めないこともない。

<参考>世界から⼈を惹きつけるグローバル拠点形成の推進ー⽇本⽂化のグローバル展開の推進に資する「新たな価値」の発信ー
⽇本⽂化のグローバル展開を推進するため、メディアアートやポップカルチャー(ファッションやマンガ、アニメ、ゲーム等)を中⼼に、⻄洋美術史とは異なる⽂脈から「新たな価値」を形成し、世界に向けて発信していくための国際的なアートフェスティバルの開催等の取組を持続的に⾏っていくための準備事業を実施。
とあります。「準備事業を実施」とあるので、何かしらのイベントはあるのでしょうね。例えばメディア芸術祭25周年祭とかを使う感じでしょうか。

目標・成果・インパクトから読み解く

いちおう紙面の最後まで読んでいきましょう
アウトプット(活動目標)
• メディア芸術分野における若⼿クリエイター育成⽀援の
件数 10件→50件
• 所蔵館等によるメディア芸術作品・資料のアーカイブ化推進の取組に対する⽀援の件数 11件→23件程度

アウトカム(成果目標)
初・中期
• 我が国クリエイター等が国内外で⾼い評価を受ける等、育成の成果が表出する。
• メディア芸術作品・資料の収集・保存・活⽤に向けた課題解決のため、全国の所蔵館等のネットワークの構築が図られる。
⻑期
• 優れたクリエイターの活躍と多様で良質なメディア芸術作品の創造、散逸・劣化の危険性が⾼い作品等の保存や利活⽤など、メディア芸術分野における⾃律的な創造サイクルの確⽴が図られる。

インパクト(国民・社会への影響)
• 我が国メディア芸術の国内外の評価の維持・向上と⽇本ブランドの確⽴、経済活性化へ寄与。
• 同時に、優れた⽂化芸術が育まれる⼟壌を醸成することで、国⺠の豊かな⽣活の⼀助となる。

もうなんだか総花的理想郷なので頭に入ってきませんが、

国立アートリサーチセンターとは何なのか?


独立行政法人国立美術館のウェブサイトには情報がなかったので以下、独自調査です。

まずは「アート・コミュニケーションセンター(仮称)」は見つかりました。

3月11日、文化庁は国立新美術館で文化庁アートプラットフォーム事業と今後の展望に関する記者会見およびシンポジウム「グローバル化する美術領域と日本の美術界:我が国現代アート振興の黎明期 ~アート・コミュニケーションセンター(仮称)と国立美術館に期待する役割~」を開催。今後の政策の肝となる「アート・コミュニケーション・センター(仮称)」について議論が交わされた。
「アート・コミュニケーション・センター(仮称)」は、データベースやウェブサイト、相談窓口など国内美術館のハブとしての機能を持つもの。令和4年度に設立予定で、初年度の予算は8億5000万円。次年度以降も予算は計上される。
日本では独立行政法人国立美術館が7つの国立館(東京国立近代美術館、国立西洋美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館、国立新美術館、国立映画アーカイブ、国立工芸館)を所管しているが、センターはこれらをつなぐ役目を持つ。共同収蔵や修復などを含めた作品活用促進や情報収集、ラーニング、社会連携など、各館に共通する課題を検討し、世界との窓口も担うことで日本のアート振興に寄与するという。館単独では登用が難しいコンサバターやPRなどのプロフェッショナル人材を、センターで共有することも期待される。
国が設立する「アート・コミュニケーション・センター(仮称)」とは何か? 求められる横串の基盤整備
(美術手帳2022/3/12)

「国立アートリサーチセンター」で検索すると、無線LANの調達広告が見つかりました。

独立行政法人国立美術館アート・リサーチセンター(仮称)無線LAN システム構築業務

谷口 英理 さんという方が、設立準備室にいらっしゃるようです。

独立行政法人国立美術館本部 国立アートリサーチセンター(仮称)設置準備室 情報資料グループ  副グループリーダー 主任研究員独立行政法人国立美術館 東京国立近代美術館 企画課 主任研究員女子美術大学 非常勤講師
Researchmap Jpより

アートアーカイブの研究で、かなりの論文がある方ですね!

ネットで調べられることはこのへんにして、おきます。

その他注目のメディア芸術関連事業

予算は他とのバランス感も大事です(特に文化庁は常にいろいろな文化芸術分野からのリクエストが多いと思いますので…)。他の要素もとても興味深いので見ておくとよいです。


R5概算要求目次前半
R5概算要求目次後半

世界から⼈を惹きつけるグローバル拠点形成の推進

p.11「世界から人を惹きつけるグローバル拠点形成の推進」

令和5年度要求・要望額 641百万円
背景・課題
欧⽶中⼼に形成されてきた美術史において、⽇本でのアートイベントが国際的な⽂脈で取り上げられることは稀有である。そのため、海外で評価された作家や作品が逆輸⼊的に⽇本で価値があるとされる傾向にあり、⽇本での評価との乖離が⼀部でみられることもある。本事業では、我が国を⽂化芸術の発信拠点とし、国内発の国際的な⽂脈づくりを担う⼀端となることを⽬指して実施する。
【事業内容】事業実施期間:令和5~9年度(予定)
我が国の⽂化芸術の拠点化を推進することを⽬指し、実施の際には、国際的な⽂脈づくりの観点から伴⾛型⽀援を実施する。
(1) 国際的なアートフェアの誘致に向けた我が国アートシーンの発信 300百万円(新規)
 国際的なアートフェアの本格的誘致に向け、海外アートフェア等と協働した我が国アートシーンの発信を通じ、国際発信、VIPリレーションズ、国際的なネットワーク形成、マーケティング等の必要なノウハウの習得を図る。
(1件×300百万円、委託先︓⺠間団体)
(2) 国際的なイベントにおけるアートの国際発信事業 280百万円(新規)
国際的な注⽬を集める⾳楽イベント等、⼀般を対象としたイベントにおける現代アート作品の展⽰等を通じたアートのすそ野の拡⼤、効果的な国際発信等を⽬指す。
(1件×100百万円(委託先︓⺠間団体)、1件×180百万円(補助))
(3) ⽇本⽂化のグローバル展開に資する「新たな価値」の発信 50百万円(新規)
メディアアートやポップカルチャー(ファッションやマンガ、アニメ、ゲーム等)を中⼼に、⻄洋美術史とは異なる⽂脈から「新たな価値」を形成し、世界に向けて発信していくための国際的なアートフェスティバルの開催等の取組を持続的に⾏っていくための準備事業を実施。
(1件×50百万円、委託先︓⺠間団体)

(1)アートフェアの誘致、を目的とした活動。
(2)国際的な音楽イベント、これはサマソニの画像があることからも、何となくイメージが付きました。
そして(3)新たな価値の発信
この3つ目の案件は、1件5千万円の民間団体という形式ですが、文化庁メディア芸術祭の次に来るメディア芸術の舞台になりそうですね。
なんというか、最初はアメリカSXSW(サウスバイ・サウスウェスト;テキサスで開催されている音楽フェスが拡大し、ゲーム・ITサービス、広告、ポップカルチャーなどの祭典になっている)や、フランスLaval Virtualのような地域型のほうが良いと思いますが、それでも5千万円を持続的に投じてグローバルに「新たな価値」として投資するのはありがたいことかなと思います。
例えば徳島マチアソビとか鳥取まんが王国とかジブリパークとか、大都市圏以外にもメディアアートやポップカルチャーとの地合いが良い国際イベントがやれそうな場所はありそうですね。一方では広島国際アニメーションフェスティバルは2021年に実行委員会が解散してしまいましたし、今までみたいに「アニメ・マンガ・ゲーム+メディアアートさえあれば町おこしできる」という時代ではなさそうです。またこれまでのメディア芸術祭地方展の開催実績も重要そうですね(仙台石巻高知京都北九州長崎小樽)あとはYCAMをもつ山口、デザイン・クリエイティブセンターKIITOをもつ神戸なども、自治体とともにこの予算を活用していくべきなのかなと考えます…という意味では1件5000万円では全然たりないですね!!やばい。

その他、令和5年度文化庁概算要求に思う事

(あんまり偉そうなことを言うつもりはないんですが)
個人的には「世界から⼈を惹きつけるグローバル拠点形成の推進」「活字文化のグローバル発信」、「⽇本語教師の養成及び現職⽇本語教師の研修事業」、「『⾷⽂化あふれる国・⽇本』プロジェクト」はいいですね。特に食に注目するのは世界的にもよい挑戦だと思います。ただ文化庁ではなく、経産省や農林水産省(新事業・食品産業部)な気もします。


8月31日時点のまとめ

メディア芸術祭の終了宣言はされていないけれど…いよいよこれは本当に終わるという事なのですね。
<概算要求から読み取れるサマリー>
・後釜の予算はメディア芸術データベースとリサーチセンター予算。
・フェスティバル予算はあるけれど、既存のサマソニと海外展開予算
・残りは1件だけ国際的なメディアアートのお祭りを5000万円で、しかもこれは、西洋美術史と異なる「新たな価値」を担っている。
(今までの地方展の数に対して圧倒的に規模感が足りない)

個人的な感想

個人的な感想ですが、予算書を通して「メタバース」が1行も出てこないんですよね…あとはゲームについてもハードウェアメディア時代のゲームやゲーミフィケーション、ゲームスキルという表記はあっても、ネットワークや動画、UGCやメタバースに関連するゼロ年代以降の文化芸術に刺さる施策がないというか…。5000万円という金額はメディア芸術祭公募展の事務局予算にも足りないです。

【旧・メディア芸術祭の資料】コンテストはCG-ARTS協会 63百万円
展覧会は株式会社ビーエスフジが 240百万円

そして、現在のメディア芸術のWebサイト、アーカイブ予算や展開、既存のWebサイトの保全、その後の姿については全く見えない感じがします。既存の業者さんが今年度予算の中で、うまく提案するしかない気もします!がんばって!!

在野のメディアアーティストたちはどうすればいいのか?

在野のメディアアーティストたちは、今まででも自己資金が中心でものづくりをするアーティストが多いとは思いますが、何となくですが、以下のような方向性でしょうか。
・自己資金で作品を作る もしくは
・地域(地方自治体)のミュージアムと協力で作る
(ただし今後メディア芸術祭地方展は開催される予算がなさそう)
・子供たち向けのワークショップなどをセットにして開発する
・作った作品を海外遠征するときの予算を文化庁から出してもらう

まあ…なんというか、選択と集中が思いっきり効いてくる感じで、文化芸術の多様性とは真逆な感じですが、それでも逆風というわけではないと思います。頑張って生きていきましょう!

この話題、これでいったん終わります

私は文化庁メディア芸術祭に青春を投じたいちファンでしかないので、官製芸術によって焚きつけられたこのフェスの尊さも難しさも苦々しくも思い出しつつ、今までの作品や出会い、育った人々の記憶を電子の海に溶かして蒸発させてしまうわけにはいかないなと思っている派ではあります。
ただし私にぶつけても何も出ません。
文化庁メディア芸術祭の思い出は ハッシュタグ「#メディア芸術祭」に叩き込んでいくのがよいかと思います。

カバーイラストは「新幹線 by 北斎」by Stable Diffusion です。

「新幹線 by 北斎」1649717523 Shinkansen by hokusai

描き方についてはこちらをご参照ください


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