【静岡 浜松】ひとり旅②さわやか、ぬくもり、起きないビーバー
浜松ひとり旅、2日目。
(1日目は、こちら)
ホテルをチェックアウトし、ずっとずっと行きたかった、憧れの場所へ向かう。
そう。静岡といえば…
さわやか!!!
やっと来れた!
浜松出身の後輩が、さわやかは、静岡の誇りであり宝であると熱弁していた。
(そうは言ってないけど、たぶんそう思ってるはず)
私が行ったのは、浜松富塚店。
静岡のドラッグストア杏林堂や、隣接している生活雑貨店を覗いていると、あっという間に開店時間。
手にした整理券は、7番。
ホテルの部屋番号は、707だった。
幸運な旅だと思っておこう。
オーダーしたのは看板商品、げんこつハンバーグ。
テーブルにこれが準備されたとき、何の武器かと思った。
セットのコンソメスープをいただきながら、待つこと10分。
ついに、夢のげんこつハンバーグとご対面!
この喜びが、伝わるだろうか。
完成するまでのわずか1分間、無我夢中でシャッターを切り続け、時間経過に対する枚数が、この旅の中で圧倒的に群を抜いていた。
本当に写真って、素直な感情を残すのね。
炭火で焼かれた表面のギュッとした硬さと、中のふわとろなお肉から溢れるジューシーさが、初めての体験。
ほぼ生の牛肉100%なのに、臭みや重みを一切感じず、するすると食べられてしまう。
新鮮なお肉と、オニオンソースの魔法だ。
とっても美味しい。
げんこつハンバーグは250gもあるので食べ切れるか不安だったけど、足りないくらいだった。
一口食べるごとに、減ってしまうのが切なかった。
本気で、永遠にこの時間が続いてほしいと思った。
後日、幡野広志さんのラジオでキボリノコンノさんが、さわやかへの愛を語られていた。
さわやかが他県に進出せず静岡県内にとどまっているのは、お肉の鮮度を保つためだということ。
食材選びにこだわっていて、付け合わせの野菜やご飯もとても美味しいということ。
ピーク時は400分待ちとかになるので、県民はサイトで待ち時間を調べて、空いている店舗に行くのだということを知った。
私の後輩によると、湖西浜名湖店は、関西方面から来る人たちで大混雑するらしい。
これからさわやかに行く方、ぜひご参考に。
私は、必ずまた行きます。
ほぼノープランの、ひとり旅。
浜松市動物園に行ってみようと車を走らせていると、何やら賑わってそうな雰囲気の駐車場を発見。
時間はたっぷりあるので、何か知らんけど寄ってみることに。
忙しそうに案内をしているおじさんに、「ぬくもり?」と聞かれた。
とりあえず「はい」と答えて進んだ先には…
ぬくもりの森があった。
きのこの形のお家があったり、お花が咲いていたり、カフェや雑貨屋さんがあったり、まるでシルバニアファミリーの世界。
森を進んだ先にある「ふくもり」で、私は未だかつてない幸福体験をすることになる。
ふくろうが、たくさんいる。
店員さんに「ほんものですか?」と意味不明な質問をしてしまうくらい、未知の空間に戸惑いつつ、興奮が高まっていく。
美しい。
猫みたい。
ベンガルワシミミズクと言って、ベンガルという猫もいるらしい。
この子は好きな男性がいて、彼が来ると、足音だけで分かって大喜びするとのこと。
私には目もくれず、ずっと彼を待ち続けているんだと思う。
ビー玉みたいに丸くて光に透ける瞳が、本当に綺麗。
このこはとても大人しい。
じーっと見つめ続けてくる。
「お前はここに、何をしに来たんだ?」と問いかけているような瞳。
何も考えず来たことを、見透かしているような瞳。
この可愛らしい子は、メンフクロウ。
ふくろうって、色んな顔の子がいるんだな。
店員さんに促され、そっと触れてみると・・・
かわいいぃぃぃぃ!!!!!!
このこは赤ちゃんなので、羽がぱやぱやしている。
ふわふわで、大きな瞳がきらきら潤んでいる。
小さなくちばしでつついてくるけど、全然痛くない。
え・・・!?
可愛い!!!!!!
部屋の隅でひっそり佇んでいたこのこは、トトロくん。
とても人見知りな性格らしい。
このなんともいえん存在感と、優しそう(眠そう?)な表情が、めちゃくちゃ愛くるしい。
始めて触れる、ハリネズミ。
まぁ。なんということでしょう・・・
尊い命・・・
一生ここにいてほしい。
そのふかふかで温かい命を、守らせてほしい。
私の願いは虚しく、餌がなくなった瞬間、チンチラたちはピャーッと膝の上からいなくなってしまった。
小さなぬくもりを残して・・・。
尊い命たちと触れ合い心がポカポカになったところで、改めて浜松市動物園へ。
私が一番見たかったのは、アメリカンビーバー。
ウキウキしてビーバーのコーナーに行ったけど、いない…。
ビーバーは夜行性なので、日中は基本的に巣の中で寝ている。
「ビーバーなにしてる?」というモニターで、巣の中の様子が分かる。
ゴロゴロ寝ているビーバーのお腹らしきものが見える。(写真に写すのは難しかった)
動いているような雰囲気があるので、出てくるかな?と期待してみたけど、全然起きてこない。
ずっと寝ている様子を、モニター越しに見る。
この感覚、身に覚えがある。
実家にいるリクガメのむむちゃんを、ペットカメラで見ているときの感覚だ。
モニターの中のむむちゃんは、いつもぼーっとしていて、全然動かない。
シェルターの中にこもって、姿が見えない時もある。
なにの変化もない、全然面白くない映像なんだけど、なんだか見ていると安心する。
心が落ち着く。
他の動物たちを見ながら、ビーバーが出てくるのを30分くらい待ってみた。
結局ビーバーは、一度も起きてこなかった。
もう3時だし、暑いので、諦めることにした。
人間の都合なんて気にもせず、ありのままの姿で、寝て、食べて、本能のままに、ただ生きている。
動物たちのそういう在り方に、癒されてるんだよな。
楽しかった。
今回の旅の目的は、リフレッシュしながら、記事を書き上げること。
前回の倉敷旅の記事を完成させなければ、今回の浜松旅を終えることができない。
結局、ホテルでは3行くらいしか書けなかった。
最後の追い込みをかけるため、珈琲屋らんぷへ。
右隣では、部活終わりの高校生が、一人黙々とテスト勉強をしていた。
左隣では、介護職の同僚と思われる二人が、違う施設に移ることを決めたと話していた。
旅先で、その地域で暮らす人々の生活に紛れ込み、作業をするのはとても捗った。
1時間半くらい集中し、記事を書き上げることができた。
投稿を終えた達成感の中、今回の浜松旅の締めくくりに食べたワッフルは、全身に染み渡る甘さだった。
今回の旅も、楽しかった。
美味しかったし、癒された。
実は、8月末にまた浜松に来る予定があるのだ。
楽しみ。ふふふ。
夜の高速道路は真っ暗で、大型トラックのライトしか見えず、走っても走っても終わりがないように感じた。
黄金に輝く四日市の工場夜景は、助手席でじっくり見てみたかった。
どこのサービスエリアか忘れたけど、疲労と孤独の中で食べた肉うどんが、とても美味しかった。
日付が変わる少し前に、無事帰宅した。
ずっと行きたかった浜松を自分らしく堪能できて、とても満足。
旅から帰ってくると、自分の経験値が少し上がった感覚がある。
次はどこに行って、どんな写真を撮って、どんな言葉を残せるかな。