ゆっくりと歩く。立ち止まる。子と、母と、そのうち孫ちゃんと
米寿を前に、母の歩みはかなりゆっくりになった
月に数度、母と散歩にでかける
今年の秋には米寿を迎える母。足腰は丈夫なほうだったケド、さすがに歩くのがゆっくりになった
そしてしばしば立ち止まる
特に紫の花は鬼門。かならず立ち止まり「きれいね~」とひとしきり感心する
おおかみの父世代。昭和黎明期生まれのおじいちゃん
昭和の時代をモーレツサラリーマンで走り抜けた彼ら。主語が大きくて申し訳ないけど、せっかちな方が多い…ように感じる
孫ちゃんと三世代で出かけても、妻、子、孫をおいてサッサと先に歩いて行ってしまう光景を、どこかでよく目にしたような…気がする
おおかみの父は少し変わり者だったのか、孫ちゃんから離れなかった
お宮参りでは、孫ちゃんをずっと抱っこ。妻にも嫁にも、もちろんおおかみにも決して渡さなかった
旅に出ても、常に孫ちゃんの手を狙ってた
「自分が守らにゃ誰がやる」的なオーラをムンムンにまとってた😅
おおかみの父もモーレツサラリーマンのち起業だったから、おおかみの記憶がはっきり残っている限りでは、遊んでもらった時間は決して長くなかった
けれども、ちびっちゃかった頃、逗子の海岸へ毎年潮干狩りに行ったこと
潮が満ちて戻れなくなった時、ちびっちゃかったおおかみを背負って海を渡ってくれた。その背中はなんとなく覚えてる
自家用車もなく、とったアサリはバケツに入れ、バスに揺られて帰った
おおかみの記憶はバケツの中のアサリと、その上でゆらゆら揺れてる水面だけだけど
こどもを2人連れて大変だったろうな
きっと、おおかみがちびっちゃかった頃は、身をかがめておおかみの手を引いていたんだろうな
孫ちゃんにもそうしてたように
おおかみの父は歩みがゆっくりになる前に、さっさと逝ってしまった
おおかみも父になり。こぶた達の手を引きゆっくり歩くのがさほど苦じゃなかったのは、父、母がおおかみにしてくれたことがリフレクトされてるのかも知れない
はっきりとは覚えてないけど、父、母のしてくれたことが、おおかみの頭のどこかに刻まれてたんだろうな
おおかみ、自分でも短気だと思う
まあよくも、こぶたを抱え、こぶたの手を引いてゆっくり歩けたもんだ😅
そして今、母の手を引きゆったりと散歩を楽しめるのは、こぶた達の手を引き、たくさん、ゆったり、歩いてきたからかな
歩みのゆっくりだったこぶた達。何かあればすぐにエンコしちゃったこぶた達
米寿間近の母との散歩は、こぶた達との散歩に似てるのかも
ちびっちゃかったおおかみが、おおかみの父、母にゆっくりと歩いてもらい
おおかみが父になり、こぶた達とゆっくり歩み
おおかみの母が年を重ね、今度はおおかみが母にあわせてゆっくりと歩む
ジジとなったおおかみは、そのうち孫ちゃんとゆっくり歩くんだろうな
子育てで身についた、ゆっくりと歩くことを楽しむ気持ち
今、母との散歩でとっても役立ってる
今、母とのゆっくり歩き。その楽しさを思い出させてくれる
良いリハビリになってる
次は孫ちゃんとの散歩で役立つに違いない
…と、おおかみの記憶はドラマのように美しい。思い出は美しすぎて♬
けれど、こぶた達の記憶では、おおかみにいっつも手を引っ張られていたことになってるかも
急かされたことになってるかも。確かに急かしたことも多々あったな。うん
もし、そうだったら、すまん→こぶた達
そうだったとしても、今、おおかみは母とのゆっくり散歩を楽しんでる
だから、孫ちゃんとの散歩は大丈夫
ゆっくりゆっくり歩けるハズ
少なくとも、バリバリの会社人間でこどもとの時間を取れなかった方々よりは、ちょびっとはマシなんじゃないかな…
さてさて、孫ちゃんはいつごろ歩き始めるのかな?
おおかみは手ぐすねを引いてその日を待っている♬
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