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朽ち果てた世界で、少女は最後の希望を探す - Leave Behind

本日、Epic Vanguardの最新シングル 「Leave Behind」 をリリースしました。

この楽曲は、滅亡した世界に一人佇む少女を描いた、ポストアポカリプス的な世界観を持つメロディックダブステップです。

文明が崩壊した荒廃した都市、生い茂る野生の植物、そしてそこでたった一人で歩き続ける少女——そんな情景を音楽で表現しました。


佑さんの繊細なボーカルと世界観バッチリな作詞

本作のボーカルを務めてくれたのは佑さん( https://twitter.com/kawausoship )です。

去年の夏頃、Epic Vanguardに興味を持って声をかけていただいたのがきっかけで、彼女の歌が入った曲を聴かせてもらい、繊細で透明感のある声で個人的にはBONNIE PINKにも通じるポップさを感じ、Epic Vanguardで歌っているイメージ、佑さんのボーカルが活きるような曲調のイメージがすごく湧いてお願いしました。

佑さんは自身の歌の活動をしつつ、翻訳のお仕事もされていたことがありさらにEDMにも興味を持っていたため、英語詞も全面的にお任せすることにしました。

歌詞を人に頼む、というのは正直、Epic Vanguardのマニアックな世界観を理解してもらうのが難しいことが多く、これまでの曲でボーカリストに歌詞をお任せしたことはKentさんと作ったDirge For Freedomしかなかったんですが、佑さんはEpic Vanguardらしさをご本人なりにとてもよく考えてくれて、物語性のある素晴らしい歌詞を仕上げてくれました。

特に前半部分がとてもEpic Vanguard的な表現で好きです
和訳までつけてもらいました

「Leave Behind」タイトル決定までの流れ

最初にイントロのひたすらループするピアノフレーズを思いついて、そこに様々なメロディが交錯して展開していく形で構築していきました。

サウンド面が固まった段階で音を聴いて浮かんだイメージは、「孤独」や「何もない」という言葉だったので、そこから、仮タイトルとして 「Isolation(分離)」「Abandoned(隔絶)」 のどちらか二択を考えていました。(両方とも自分が考えた「タイトルにしたい言葉リスト」に前からあったものです)

その後、楽曲を佑さんに渡して、歌いやすいように歌詞を考えてもらって、歌詞の内容がどちらの言葉に寄るかを見て最終決定することにし、結果的に、ドロップ部分の歌詞に含まれていた 「I'll leave behind」 というフレーズが、楽曲のテーマに対して自分が思っていたこととは違う切り口の解釈を与えてくれて気に入ったので、タイトルを当初考えていた2つのどちらでもなく 「Leave Behind」 に決定しました。

(こういうクリエイティブのキャッチボールみたいなことができるのがとても楽しいのです)

ポストアポカリプスなストーリーとアートワーク

本作のストーリーとしては、歌詞を渡す前に自分が思い描いていたこと+作ってもらった歌詞から、こんな感じになりました。

何らかの理由で文明が崩壊した世界で、主人公は一人取り残されている(シェルターに避難していたかそれとも崩壊後の世界に迷い込んでしまったか)。他に生き残りを探しながらも、どこかで諦めの気持ちもある。しかし、それでも 昔の美しい思い出を置き去りにして、最後の希望を求めて歩き出す——。

既存の作品でいうとThe Last of Usや今際の国のアリス、ニーアオートマタなどのビジュアルイメージから着想を得て、朽ち果てた都市に生い茂る野生の植物、そしてそこに佇む少女をAIで描きました。

白いデザインも、白い=無=滅亡して何もなくなった世界(に囲まれてる少女)、というイメージで、真っ白なアートワークというのもあまり配信プラットフォーム上で見かけないので目立つかなと思ってやってみました。

note上だと色が溶け込んじゃってますね

Epic Vanguardの王道を広げる1曲

「Leave Behind」は、Epic Vanguardがこれまで展開してきた 王道のメロディックダブステップ の流れを汲みながらも、今回は アンビエント感を強め、「聴かせる要素」を意識した 一曲になっています。

こういう淡々とした曲調で、でも一歩一歩進む感じのスルメ曲的なものが僕は一番好きなんだなあと思いました。

エンディングでは、ワブルベースとメインのフレーズが並行して鳴り続けることで、少女の進む先に待つ未知、そして変わり果てた世界の姿を不穏に暗示しながらも、それでも前へと進もうとする意思を表現しました。

だいぶこだわりすぎて時間をかけて作った曲です。ぜひ「Leave Behind」の世界観を感じながら、楽曲を楽しんでもらえたら嬉しいです。

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