オーケストラとダブステップを悪魔合体させてみた
Epic Vanguardの3作目のシングル「Lost Eden」を12/30にリリースしました。
この曲は、こなa.k.a.ふくたらうさんが主催されている「空想世界コンピ」の1作目「Apocalypse Fantasy」に提供した曲で、2023年秋のM3でフィジカルのCDとして頒布され、それを今回シングルとして配信リリースしたものです。
空想世界コンピとは
空想世界コンピというのはかいつまんで言うと、終末戦争で人類のほとんどが死滅した世界が長い時を経て、かつての栄華を取り戻しつつも未だ爪痕が残るキャンパス大陸、という架空の世界をテーマに、
大陸の各エリアに沿った楽曲を大勢の作家が各々作って1枚の作品にする、というコンセプトです。
このキャンパス大陸の設定がものすごく作り込まれていて、ポストアポカリプスという舞台背景も、サイバー+ファンタジーを標榜するEpic Vanguardとしてはぜひ参加したいと思い、制作させていただきました。
この空想世界コンピ、本当に豪華でジャケットがこんな感じ。
中身はなんとCD2枚組+ブックレット付き。
ブックレットに作家のコメント的なものを載せてくれると言うことだったので、僕はそのまま曲のストーリーをフレーバーテキスト風に書いて出しました。
楽曲解説
といっても↑のテキストを読んでもらえたらどんなストーリーの曲なのかは概ね説明してしまってるので、それ以外の部分で言うと、
僕は乾燥地帯というエリアをテーマに選んで、エリアの細かい設定は各自で自由に考えていい、ということだったので、草原地帯の奥に遺跡があって、かつての文明が残した兵器なり技術なりが埋まっている、というところまで最初に考えました。
乾燥した平原(アメリカの西部っぽいイメージ?)の壮大さや冒険感、長い歴史の時間を曲の前半のオーケストラ+ピアノで表現しつつ、そのメロディーをそのまま使って途中からダブステップ化することで、場所(メロディー)は変わらないけど、それを取り巻くその他の要素(アレンジ)は時間経過で変わっている、ということを表してみました。
で、ただの綺麗な曲なのかと思いきや、途中で3連ベースの四つ打ちリズムになってダークな雰囲気のパートに移り、古代兵器がうっかり再起動させられて大暴れ、というシーンをダブステップ系のリズム+ヘヴィなギターなどで表現してみました。
世界設定がきちんとされていると不思議とスイスイ作れるもんでした。
Epic Vanguardとして
という感じで、空想世界コンピの1曲として成立させながら、Epic Vanguardのサイバー+ファンタジーな世界観のオリジナル曲でもある、という塩梅で仕上げました。
Epic Vanguardとしては、これまでにリリースした2曲は割と王道なメロディックダブステップだったので、オーケストラを入れたり、楽曲の展開がいわゆるEDM的なものではなかったりとちょっと変化球にしてみました。
サイバーチックでありファンタジックでもある、というコンセプトと照らし合わせると、オーケストラ楽器とEDM要素が1曲の中で併存するという意味でかなり直接的な表現が出来たなと思っています。
Epic Vanguardが目指しているのはEDM、ダンスミュージックとして機能する曲でありながら、ロックやポップス、ゲームやアニメ、映画好きな人でも好きになれる音楽という塩梅なので、
今後もこの方向性を維持しつつ来年はもう少し色んな世界が見えるような音楽を作りたいですね。