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『ソフィーの世界』

哲学者からの不思議な手紙 
ヨースタイン・ゴルデル 著
須田 朗 監修/池田香代子 訳
1996年3月25日 第64刷発行

20年以上ほったらかしにしてあった本を見つけました。本棚の中に読まれずにあった本を読むシリーズ第3弾。

突然ですが、Podcastを知っていますか?Appleの音声番組配信です。最近は色々なサイトでやってますが、私はApple Podcastが好きでiPhoneでよく聞いています。
いつも聞いている番組の一つで「だぶるばいせっぷす 思想と哲学史」を聞き始めてから哲学に興味を持ち始めました。まだ初めから聞くことができますので興味のある方は是非聞いてみてください。ここnoteにもぺーじがあり、リンクがあります。

さて、この本は哲学入門書だと思って読み始めました。

もうすぐ15歳の誕生日を迎える普通の少女に差出人もなく、切手も貼られていない封筒が届き、その中には「あなたはだれ?」と書かれていた。

こうして話は始まり、進んでいくのだが、読んでいくうちに哲学とは何なのかおぼろげながら見えてきたようだ。
遠い昔の人々には理解できないことが沢山あり、それを神話として伝えていった。
自分達の想像をはるかに超える現象は全て神が行ったものだと。
自分は何者なのか?人間と植物、動物との違いは?など子供の頃にふと頭に浮かんだギモンを解き明かそうとした事が哲学の始まりのようだ。

ソフィーに分厚い封筒が届き哲学の授業が始まります。
今でも大きな疑問としてこの世界はどこでどのようにして始まったのか、始まりはあったのか?というものがあります。
キリスト教ではエデンの園の話から始まりますので、授業もそこから始まります。
物語は哲学の先生からこれまでの哲学者の話が進んでいきます。

途中までの話の流れは普通に枝分かれしながらも一つの道で進んでいきますが中程から不思議な流れとなって行きます。

本の内容は読んでのお楽しみにした方がいいので、気になった内容についていくつかメモしたいと思います。

はじめは、「魂の輪廻」を信じる東洋的な信仰で、インドーヨ ‐ ロッパ語圏と呼ばれる人々は「多神教」で日本もこちら側になる。
そして、アラビア半島に現れたセム族の文化圏で、こちらは「一神教」となる。
日本的には自然に寄り添って生きていくことを目指してきたが、キリスト教をはじめとするヨーロッパの人々は経典を聞き、理解して許しを得ることが目的となっている。人間には原罪があるという意味なのだ。
地球は2つに分かれているみたいだね。

次に、世界中に広がっている神話の世界。
例えば「古事記」にも書かれている、不思議な事柄がよく調べていくと本当のことだったりする。
もっと神話を研究するべきだよね。

さて、本に戻ると、この本はミステリー部門としても登録されていて、これから読まれる方は堅苦しい哲学入門書だけではないミステリー要素も含まれているということを覚えておいていただきたい。
そして、宇宙物理学的な要素もすこし入っています。

長編の本だったため読むのに時間がかかってしまい、内容も複雑になっているので頭がこんがらがっていたが、なるほどベストセラーになるのが分かったような気がした。

うん、今度は「エントロピー」の本を読んでみよう。(何も繋がっていないようですが私の中ではしっかり繋がっています。)

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