フィクションと青春実録の織り合い
母親に、もし離婚するってことになったらどうする?と聞かれ、お母さんについて行くよ、と言った。わたしに与えられた0.5秒の間に、沸々と湧き上がる複雑な感情から1番近い場所にあるものを掬い上げ、放り投げて目を逸らした。それの行方は見届けていないけれど、恐らく母親のひとつの錘(カルトン上の文鎮や、本の栞などの重り、印。または、布団に形取られた人間のいた形跡、沈没)となり、残り粕が地面に落ちて僅かな隙間に溶けて行くのだろう。50m続くでこぼこの地面は男性の喉仏を彷彿とさせた。昨日出