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52ヘルツのクジラの声

こんにちは、イチです。
初めての映画レポということで内容を全て解説するみたいなことはしませんが、ネタバレを含みますので見ようと思っている方は映画を見てから読むことをオススメします。

ということで今日は、町田そのこさんの小説が原作となった映画、52ヘルツのクジラたちを映画館で見てきました。

元々私は本の虫で、スマホを見るようになってあまり読まなくなってしまったのですが、ちょうど読まなくなった頃に本屋大賞を受賞したのがこの原作本でした。

表紙が好きでずっと読みたいとは思いつつ先延ばしにしていて
この実写映画化が決まった時はとても嬉しかったです。

なんで読んでもない本の映画化が嬉しいのかというと
原作を読んでから映画を見るのが大の苦手だから。

本を読んだ時に頭の中で作られた登場人物の声や見た目、話すスピードや表情の作り方などと違ったものを受け入れるのが苦手なのです。

だから、”読む前に映画を見れて”嬉しかったんです。

表紙と町田そのこさんの作品で本屋大賞を受賞したこと以外なんの前情報もなく見に行ったこの映画。

最初から最後まで心が動かされまくりました。

主人公、きこが母に「あんたが死ねばいいのに」と言われ、その事を話すシーンでは特に涙が止まりませんでした。

苦しくて、仕方がなくて。

時空を前後しながら展開する物語と回収される伏線。

伏線によってもたらされる「もしかして」という嫌な予感。

全部が苦しくて、今まで見た映画の中で1番泣きました。

でも、この映画は苦しいばかりじゃありません。

あんさんやみはるからきこへ、そしてきこからいとしへ、いとしからちほちゃんへの想いが温かいんです。驚くほど。

私はちゃんと人を好きになったこともなければ、ありがたいことに虐待を受けたこともありませんし、生まれた時から女です。だからきこやあんさん、いとしの苦しみを想像することはできても、声を完全に読み取ることはできません。

でも、私には親友がいます。

もし私がみはるの立場だったら。

それだけはちゃんと考えられて
そんなの絶対にしんどいし苦しいし私だったら一緒に落ちるところまで落ちちゃうな〜って。

だから映画でフォーカスを当てられなかったけれど、みはるの強さと優しさにまた泣けてしまいました。絶対苦しかったよなって、あんさんが自殺をしてきこが姿を消した後のみはるもきっと52ヘルツのクジラだったと思います。

明日、本屋さんで原作を買って読もうと思います。
今の私ならきっと後回しにせずすぐ読む気がするので。

また原作との比較なども出せたらなと思っているので覗きにきてくれたら嬉しいです。

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