理想のスーパーバイザーってどんな人?
わたしは臨床歴17年のカウンセラー。
現在の肩書は、臨床心理士、公認心理師、大学院非常勤講師。
カウンセラーになりたいと考えている人や
カウンセラーとして誰かに支援を届けたいと考えている人を
指導し、支える仕事をしています。
その一環として
スーパービジョンのお仕事もさせていただいています。
いつの間にやら
臨床歴が17年になり、
スーパービジョンを提供する側になりましたが、
当然ながら
今もスーパーバイザーの先生と契約し、
定期的にスーパービジョンを受けています。
月に1回程度、スーパーバイザーのところに通い、
心理臨床に関し、
ああでもない、こうでもない…と語り合っています。
*スーパービジョンとは、
臨床歴がある程度長いカウンセラーが
自分よりも経験が少ないカウンセラーを指導する制度です
*スーパーバイザーは指導する側、
スーパーバイジーは指導される側を指します
わたしが現在のスーパーバイザーと出会うまでには、
何人かの先生を渡り歩きました。
大手の研究所に所属するスーパーバイザーの先生や
大学院で指導している先生などです。
もちろん、
相性もあると思いますが、
今振り返ると、
正直に申し上げて、
あまり役に立たなかったな…と感じる先生もいました。
ですが、当時は、
「その先生しか知らないので」
そこに通い続けるしかなかった。
当時はその選択肢しかありませんでした。
スーパーバイザーに出会う方法は、いくつかあります。
①自分が卒業した大学院の教授にお願いする
②臨床心理士会等のHPの情報を頼りにする
③同業者から紹介してもらう
④大手の会社に所属している方とマッチングしてもらう
などです。
①の「自分が卒業した大学院の教授にお願いする」は、
顔見知りの教授にお願いするわけですが、
スーパーバイザーの得意分野と
自分の領域とが一致するか?という側面で
ベストとは言えない場合があります。
②「臨床心理士会等のHPの情報を頼りにする」
団体自体は信頼できるかもしれませんが
スーパーバイザーに関する情報量が少ないので
賭けのようなものなのですよね…。
③「同業者から紹介してもらう」
運がよければ、相性の良いスーパーバイザーに出会えますが、
そうでなければ、
紹介してくださった方に気を遣うことになってしまいます。
④「大手の会社に所属している方とマッチングしてもらう」
これも、運次第のところがあります。
…つまり、本当に相性がよく、
臨床力を高めてくれる
スーパーバイザーに出会うことは至難の業なのです。
自信の経験からもそうですが、
大学院の同窓生など、
スーパービジョンを受けた経験がある人々からは
さまざまな話を聞きます。
・めちゃめちゃ怒られた
・ダメ出しされた
・否定された
・わかってもらえなかった
・相談したら「相手を訴えろ」などと言われた。
(そういうことじゃないのに…)
・とても厳しいことを言われた
などなど、なかなかすごい声が聞こえてきます。汗
決して安くはないお金を払って通っているのに、
なぜこういうことが起きるのか、
わたしなりに考えてみました。
①スーパーバイザーの力量不足
*日本にはスーパーバイザーを指導する
仕組みがありません💦
②権威性に固執している
③スーパーバイジーに教えてもらうという
視点が欠けている
④「指導」することを意識しすぎている
⑤スーパーバイジ―の「持ち味」を活かそうとする視点がない
などでしょうか。
カウンセリングもそうですが、
わたしは、
スーパーバイザーにおいても
「相談者の持ち味を活かす」ことが
最も重要だと感じています。
その人の人生を生きていくのは
その人以外にはいないので、
こちらは余計なことをしない。
スーパービジョンも基本的には同じ。
自分と同じカウンセラーを育成する必要はなく、
◇どのようにすればそのカウンセラーがよりよく仕事をしていけるか
◇どのようにすればまた明日から元気に仕事ができるか
◇「カウンセラーの仕事をしていてよかった」と感じられるには
どうすればいいか
が大事だと思っています。
何よりも大切なのは、
「スーパーバイザーにやってもらったことしか、
クライエントにお返しできない」
という視点。
わたし自身がスーパービジョンを受け続けてきた経験から
そう確信しています。
スーパーバイザーにどこまでも受け容れてもらい、
認めてもらい、
結果として「自分は間違えていないんだ」と感じられる。
スーパーバイザーから受けた温かな想いを
クライエントにお返しする…
そういう循環があるのではないか…と
考えています。
逆を言えば、権威的なスーパービジョンを受ければ
同じようなものをクライエントに返してしまう可能性もあるのだと
考えています。
わたしは、これからも、
・どのようにすればそのカウンセラーがよりよく仕事をしていけるか
・どのようにすればまた明日から元気に仕事ができるか
・「カウンセラーの仕事をしていてよかった」と感じられるには
どうすればいいか
この3つを大事にしながら、
日夜頑張っているカウンセラーさんたちを
お支えしてきたいと思っています^^
最後まで読んでくださってありがとうございました🍀
これまでのわたしの道のりについて綴った投稿も、
ぜひお読みください^^ ↓ ↓ ↓
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